運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1985-10-14 第103回国会 衆議院 本会議 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
六十年十月十四日(月曜日) ――
―――――――――――
議事日程
第一号
昭和
六十年十月十四日 午前十時
開議
第一
議席
の
指定
第二
会期
の件 ………………………………… 一
国務大臣
の
演説
――
―――――――――――
○本日の
会議
に付した案件
日程
第一
議席
の
指定
日程
第二
会期
の件
災害対策
を樹立するため
委員
四十人よりなる
特別委員会
、
公職選挙法改正
に関する
調査
をなすため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
、
石炭
に関する
対策
を樹立するため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
、
物価問題等
に関する
対策
を樹立するため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
、交通安全に関する
総合対策樹立
のため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
及び
沖縄
及び北方問題に関する
対策樹立
のため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
を
設置
するの件(
議長発議
)
日米安全保障条約
及び
自衛隊等国
の
安全保障
に関する諸問題を
調査
し、その
対策
を樹立するため
委員
二十五人よりなる
安全保障特別委員会
を
設置
するの件(
議長発議
)
社会保険審査会委員任命
につき
事後承認
を求めるの件
中央社会保険医療協議会委員任命
につき
事後承認
を求めるの件
航空事故調査委員会委員長任命
につき
事後承認
を求めるの件
検査官任命
につき
同意
を求めるの件
公共企業体等労働委員会委員任命
につき
同意
を求めるの件
中曽根内閣総理大臣
の
所信
についての
演説
午後一時三分
開議
坂田道太
1
○
議長
(
坂田道太
君)
諸君
、第百三回
国会
は本日をもって召集せられました。 これより
会議
を開きます。 ――
――◇―――――
日程
第一
議席
の
指定
坂田道太
2
○
議長
(
坂田道太
君)
衆議院規則
第十四条によりまして、
諸君
の
議席
は、
議長
において、ただいまの仮
議席
のとおりに
指定
いたします。 ――
――◇―――――
日程
第二
会期
の件
坂田道太
3
○
議長
(
坂田道太
君)
日程
第二、
会期
の件につきお諮りいたします。 今回の
臨時会
の
会期
は、十二月十四日まで六十二日間といたしたいと思います。これに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
坂田道太
4
○
議長
(
坂田道太
君)
起立
多数。よって、
会期
は六十二日間とするに決しました。 ――
――◇―――――
特別委員会設置
の件
坂田道太
5
○
議長
(
坂田道太
君)
特別委員会
の
設置
につきお諮りいたします。
災害対策
を樹立するため
委員
四十人よりなる
特別委員会
公職選挙法改正
に関する
調査
をなすため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
石炭
に関する
対策
を樹立するため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
物価問題等
に関する
対策
を樹立するため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
交通安全に関する
総合対策樹立
のため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
及び
沖縄
及び北方問題に関する
対策樹立
のため
委員
二十五人よりなる
特別委員会
を
設置
いたしたいと存じます。これに御
異議
おりませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
坂田道太
6
○
議長
(
坂田道太
君) 御
異議
なしと認めます。よって、そのとおり決しました。 次に、
日米安全保障条約
及び
自衛隊等国
の
安全保障
に関する諸問題を
調査
し、その
対策
を樹立するため
委員
二十五人よりなる
安全保障特別委員会
を
設置
いたしたいと存じます。これに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
坂田道太
7
○
議長
(
坂田道太
君)
起立
多数。よって、そのとおり決しました。 ただいま議決せられました七
特別委員会
の
委員
は追って指名いたします。 ――
――◇―――――
坂田道太
8
○
議長
(
坂田道太
君) この際、暫時
休憩
いたします。 午後一時六分
休憩
――
――◇―――――
午後三時三分
開議
坂田道太
9
○
議長
(
坂田道太
君)
休憩
前に引き続き
会議
を開きます。 ――
――◇―――――
社会保険審査会委員任命
につき
事後承認
を求めるの件
中央社会保険医療協議会委員任命
につき
事後承認
を求めるの件
航空事故調査委員会委員長任命
につき
事後承認
を求めるの件
坂田道太
10
○
議長
(
坂田道太
君) お諮りいたします。
内閣
から、
社会保険審査会委員
に
佐分利輝彦
君を、
中央社会保険医療協議会委員
に
三藤邦彦
君を、
航空事故調査委員会委員長
に
武田峻
君を
任命
したので、それぞれ
事後
の
承認
を得たいとの
申し出
があります。 まず、
社会保険審査会委員
の
任命
について、
申し出
のとおり
事後
の
承認
を与えるに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
坂田道太
11
○
議長
(
坂田道太
君)
起立
多数。よって、
承認
を与えるに決しました。 次に、
中央社会保険医療協議会委員
及び
航空事故調査委員会委員長
の
任命
について、
申し出
のとおり
事後
の
承認
を与えるに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
坂田道太
12
○
議長
(
坂田道太
君) 御
異議
なしと認めます。よって、いずれも
承認
を与えるに決しました。 ――
――◇―――――
検査官任命
につき
同意
を求めるの件
公共企業体等労働委員会委員任命
につき
同意
を求めるの件
坂田道太
13
○
議長
(
坂田道太
君) お諮りいたします。
内閣
から、
検査官
に
中村清
君を、
公共企業体等労働委員会委員
に
青木勇
之助君、
市原昌三郎
君、
氏原正治郎
君、
神代和俊
君、
舟橋尚道
君、
堀秀夫
君及び
山口俊夫
君を
任命
したいので、それぞれ本院の
同意
を得たいとの
申し出
があります。
右申し出
のとおり
同意
を与えるに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
坂田道太
14
○
議長
(
坂田道太
君) 御
異議
なしと認めます。よって、いずれも
同意
を与えるに決しました。 ――
――◇―――――
国務大臣
の
演説
坂田道太
15
○
議長
(
坂田道太
君)
内閣総理大臣
から
所信
について発言を求められております。これを許します。
内閣総理大臣中曽根康弘
君。 〔
内閣総理大臣中曽根康弘
君登壇〕
中曽根康弘
16
○
内閣総理大臣
(
中曽根康弘
君) 第百三回
国会
の開会に臨み、所信の一端を申し述べ、
国民
の皆様の御
理解
と御
協力
を仰ぎたいと思います。 まず、去る八月十二日に発生した日本航空一二三便の
墜落事故
により亡くなられた
方々
、御遺族の
方々
に対し、心から哀悼の意を表するとともに、負傷された
方々
に謹んでお
見舞い
を申し上げます。
政府
は、
事故原因
の徹底的な究明を図るとともに、このような不幸な
事故
が再び起こることのないよう、万全の
努力
を重ねてまいる
所存
であります。 また、
梅雨期
の豪雨、長野市での地すべり、秋口の台風などによって被災された
方々
に対し、心からお
見舞い
を申し上げます。
政府
は、
復旧対策
に全力を挙げるとともに、総合的な
災害対策
の強化に一層
努力
してまいります。 今年は、
昭和
に入って六十年、終戦から四十年という歴史の流れにおける大きな節目の年に当たります。このようなときに当たり、従来にも増して、
国民生活
における安心、安全、安定の確保こそ
政府
の責任であり、
政治
の原点であるとの思いを強くいたします。このことを
基本
に、私は、各
分野
にわたって諸般の
改革
を進め、二十一
世紀
に向かって、新しい道を切り開くことに全力を尽くす
決意
を新たにする次第であります。(
拍手
) 内外にわたり大きな転換期を迎えている今日、密度の高い、そして変動の早い
日本社会
にあって、
国民
が真に求めているものを正確につかみ、時代と
国民意識
の
変化
のテンポやリズムにおくれることのないよう、細心の心配りをもって、先手を打って対処していくことを心がけたいと思います。そして、その際、当面緊急に解決すべき
課題
、中期的に、あるいは
長期的展望
のもとで対応していくべき
課題
を整理し、順序正しく効率的に
政治運営
を図っていくことが必要であります。今
国会
においては、このような点に留意しつつ、定数の
是正
、
共済年金制度
の
改正
、
対外経済摩擦
の克服、
公的規制
の緩和、内需の
拡大
などの諸
課題
に取り組む
決意
であります。 戦後四十年間の
我が国
の
発展
は、新憲法のもとに確立した
議会制民主主義
の確固たる地盤の上に、初めて花開いたものであります。
衆議院議員
の
定数是正
は、この
議会制民主主義
の根本にかかわる問題であり、先般の
最高裁判所
の判決を厳粛に受けとめ、早急にその
実現
を図らなければなりません。今
国会
において、引き続き
十分議論
を尽くしていただき、
定数是正
に向けて合意が得られるよう、強く念願するものであります。このため
政府
としても
最大限
の
努力
をいたします。 さらに、さきの
国会
において、
政治倫理
の確立のため、衆参両議院における
政治倫理審査会
の
設置等
が合意されたことを歓迎し、私自身も心を新たにして、清潔な
政治
を目指してまいります。(
拍手
) 以下、国政の各
分野
について私の
基本的考え方
を申し述べます。
我が国
は、戦後目覚ましい
経済発展
を遂げ、今や
世界
の
国民
総生産の一割を占めるに至っております。これに伴い、
国際社会
において、
世界
の平和と
繁栄
のために、
我が国
が
経済面
のみならず、
政治面
、
文化面
においても、積極的な役割を果たすことへの期待がますます高まってきており、これに自主的にこたえていくことが必要となっております。
国際情勢
は、依然として厳しい状況にあり、
世界
の平和と安定を守るためには、絶えざる
努力
が必要であります。私は、
年初早々
、米国に
レーガン大統領
を訪ね、また三月には、ソ連において
ゴルバチョフ書記長
と会談し、さらには、ボン・サミットなどにおける
西欧諸国首脳
との会談の機会を通じ、
世界
の平和と安定に向けて、
軍備管理
・
軍縮交渉
の
促進
と、
米ソ首脳会談
の
早期実現
を要望してまいりました。 この秋に、
米ソ首脳会談
が六年
半ぶり
に
実現
の運びとなったことは、まことに喜ばしいことであります。
我が国
としては、
軍備管理
・軍縮を含む東西間の対話と交渉の
促進
を今後とも強く訴えていくとともに、特にこの
米ソ
間の対話を実りあるものにするよう注意深く見守り、かつ、支援していく
所存
であります。
我が国
は、従来から、
国際協力
の場として国連を重視する外交を推し進めてまいりました。国連は、本年、創立四十周年を迎えます。私は、
国会会期
中ではありますが、
議員各位
の御
理解
を得て、その
記念総会
に出席し、
国際社会
の平和と
繁栄
に積極的な貢献を行う
我が国
の
基本的立場
と
決意
を、
世界
に訴えたいと考える次第であります。(
拍手
) 厳しい
国際情勢
の中で、
我が国
を確実に平和と安全の国とするため、総合的な
安全保障政策
を
推進
することを
基本
とし、そのもとにおいて、
日米安全保障体制
を堅持するとともに、自衛のため必要な限度において、質の高い
防衛力
の
整備
を図ることが必要であります。 もとより、
防衛力
の
整備
は、
平和憲法
のもと、専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような
軍事大国
とならず、非核三原則と
文民統制
を堅持し、他の
施策
との調和を図りつつ、節度ある有効な
防衛力
の
整備
を図るとの方針のもとに行うものであります。
政府
は、このような見地に立って、先般、「
防衛計画
の大綱」に定める
防衛力
の水準の達成を図ることを目標とする
中期防衛力整備計画
を策定したところであります。この計画については、
文民統制
の
考え方
をより強化する見地から、
国防会議
及び閣議において決定し、
国会
に御報告することといたしました。なお、
昭和
五十一年に閣議決定された「当面の
防衛力整備
について」の趣旨を、今後とも尊重するよう努めてまいる
所存
であります。(
拍手
) 一方、
政府
は、
開発途上国
の安定と
発展
に
協力
するため、引き続き、
政府開発援助
の着実な拡充を図ることとし、先般、その第三次
中期目標
を設定いたしました。これは、
昭和
六十一年から六十七年までの
実績総額
を四百億ドル以上とすることを目指し、このため、二
国間贈与
、
多国間援助
、
円借款等
の拡充を図りつつ、
昭和
六十七年の実績を六十年の実績の倍とするよう努めるとともに、質の面でもできる限り改善を図ることとするものであります。 次に、
各国
との
関係
について申し述べます。 米国との間に、揺るぎない
信頼関係
を維持して
同盟関係
を
発展
させることは、
日米関係
のみならず、
アジア
・
太平洋地域
、さらには
世界
の平和と
繁栄
にとって極めて重要であります。私は、今後とも、
日米経済関係
の円滑な運営を含め、
両国関係
の一層の
発展
に
努力
してまいります。 また、
アジア
・
太平洋地域
に位置する
我が国
としては、この地域の安定と
繁栄
のために、積極的な役割を果たしたいと考えております。 中国との
関係
においては、引き続き、広範な
分野
における
友好協力関係
を増進してまいります。 さらに、先般の
欧州諸国訪問
を踏まえ、
日欧関係
の一層の
緊密化
、協調の強化を図ってまいります。 ソ連との間においては、近く、
シェバルナゼ外相
の訪日により、
日ソ外相間定期協議
が再開されることとなりましたが、
我が国
は、今後とも、北方領土問題を解決して
平和条約
を締結し、真の
相互理解
に基づく
安定的関係
を確立するとの
対ソ外交
の
基本方針
に立脚しつつ、
ゴルバチョフ
新政権との対話を一層
促進
してまいります。(
拍手
) 明年は東京において、
主要国首脳会議
が開催される予定であります。私は、国内の諸
施策
を誠実に実施しつつ、
世界経済
の一層の
繁栄
と
発展
を図るため、
各国首脳
との間で率直な
意見交換
を行う考えであり、この準備に万全を期する
所存
であります。
世界経済
は、現在重大な
分かれ道
に立っております。すなわち、
経済的繁栄
の基礎である
自由貿易体制
を守り、さらに強化し得るか、あるいは、
保護主義
に屈服し、かつてのような
世界経済
の停滞と混乱への道を歩むかという
分かれ道
であります。 戦後、
自由貿易体制
の恩恵を
最大限
に受け、
自由経済社会
第二位の
経済力
を持つに至った
我が国
は、現状を
緊急事態
と認識し、今こそ、
我が国
の
国際的責任
を果たすべく、
各国
と
協力
して、
保護主義
に対する戦いの先頭に立つことが必要であります。(
拍手
) このような認識に基づき、
我が国
は、新ラウンドの
推進
を主唱し、また、先般、「
市場アクセス改善
のためのアクション・プログラムの骨格」を決定しました。
政府
は、一日も早くこれを実施するため、今
国会
に必要な
法律案
を提出することとしており、
関税面
はもとより、基準・
認証等
非
関税面
においても、
国際水準
を上回る
開放度
を早急に達成するよう
努力
してまいります。 また、金融・
資本市場
の
自由化
及び円の
国際化
を強力に
促進
するとともに、
国際通貨制度
の改善や
為替相場
の
適正化
を図るため、
各国
とも密接に
協力
してまいります。 市場を開放し、輸入を
拡大
することは、
消費者
の選択の幅を広げ、
国民生活
を一層豊かにすることに通ずるものであります。
政府
は、
市場開放
の
努力
に加え、官民挙げて
製品輸入
の
拡大
に取り組んでおりますが、広く
国民
の皆様の御
理解
と御
協力
を重ねてお願いする次第であります。 一方、
我が国経済
は、
景気動向
になおばらつきが残されているものの、全体として景気は
拡大
を続けています。
政府
は、引き続き物価の安定を確保しつつ、景気の
持続的拡大
を図るため、適切、かつ、機動的な
経済運営
を進めてまいります。 特に、
経済
の
拡大均衡
を通じて
対外経済摩擦
の解消を図るためにも、
内需拡大
の
努力
が必要となってきております。このため、現在、特別の
作業委員会
を設け、
民間活力
を
最大限
に活用することを
基本
として、
住宅投資
、
都市開発
の
促進
、
民間設備投資
の
促進
、
個人消費
の喚起、
地方公共団体
の
単独事業
の追加など、当面の
具体策
を検討するとともに、
公共的事業分野
への
民間活力
の導入、
規制緩和
、週休二日制の
拡大
、
国公有地等
の
有効活用
についても、検討を急いでいるところであります。
民間部門
の
活力
を引き出し、その
積極的活用
を図ることは、内需の
拡大
のみならず、
経済社会
を活性化させるためにも、重要な
課題
であります。
民間部門
は、多くの
経済力
、
情報力
などを持ち、しかも近年における
世界的技術革新
の波は、そのような
民間活力
の基盤を、さらに飛躍的に
拡大
しようとしております。
政府
は、こうした
民間活力
の発揮、活用を図るため、その
制約要因
となっているものを見直し、また、官民が
協力
して
公共的事業
の実施を図るなど、今後とも力を尽くしてまいります。 さらに、
政府
は、引き続き雇用の安定を図るとともに、厳しい
環境変化
の中で、
生産性
の向上を中心とした
農林水産業対策
の
推進
、創意と
活力
ある
中小企業
の育成などにも一層
努力
してまいります。 二十一
世紀
に向けて、豊かで
活力
ある
社会
を着実に
実現
するため、
行財政改革
を引き続き
推進
するとともに、思い切った
教育改革
に全力で取り組んでまいります。(
拍手
)
政府
は、
行政改革
を国政上の最
重要課題
の一つとして取り上げ、
臨時行政調査会
及び
臨時行政改革推進審議会
の提言を
最大限
尊重しながら、その
推進
を図ってきているところであります。特に、本年四月には、
電電公社
及び
専売公社
が民営化され、さきの
国会
において、
国民年金
、
厚生年金保険等
の
制度改革
のための法律の成立を見たところであります。 このように
行政改革
は、着実にその歩みを進めているところでありますが、なお解決を図るべき
課題
も多く残されております。 中でも
共済年金制度
の
改正法案
については、さきの
国会
で提案し、御
審議
をお願いしているところでありますが、この
改正
は、
公的年金制度
の一元化の観点から、
国民年金等
の
制度改正
と同時に、
昭和
六十一年四月から実施する必要があり、一日も早い法案の成立をお願いするものであります。(
拍手
) また、去る七月に
臨時行政改革推進審議会
から答申のあった
公的規制
の緩和については、今
国会
に必要な
法律案
を提出するなど、着実にその
具体化
を図っていく
所存
であります。
危機的状況
にある国鉄の再建は、このたびの
行政改革
に残された、最も重要で、かつ、緊急な解決を要する
国民的課題
であります。
政府
は、去る七月に提出された
日本国有鉄道再建監理委員会
の意見を
最大限
に尊重し、
余剰人員対策
の円滑な実施、
長期債務等
の適切な処理などを含め、国鉄の
抜本的改革
に全力で取り組んでいく
所存
であります。(
拍手
) さらに、国、
地方
を通じ
行政
全体として
簡素効率化
を
実現
するため、
地方
の
自主性
、
自律性
の強化を一層
推進
するとともに、本年一月に策定した
地方行革大綱
に沿って、
地方公共団体
における
行政改革
が自主的、総合的に
推進
されるよう、
政府
としてもその積極的な
促進
を図ってまいります。
財政改革
については、引き続き、その徹底、
具体化
を進めることとし、
昭和
六十一年度予算についても、厳しい
概算要求基準
の設定を行ったところであります。今後の
予算編成過程
においても、先般の
臨時行政改革推進審議会
の
意見等
の趣旨に沿い、
施策
の
優先順位
の厳しい選択を行い、経費の
節減合理化
にさらに積極的に取り組む必要があります。 また、
我が国
の税制については、
シャウプ勧告
に基づく
税制改正
以来三十五年を経過し、特に最近における
社会経済情勢
の著しい
変化
を背景として、さまざまなゆがみ、ひずみ、税に対する
重圧感等
の問題が指摘されるに至っております。これについては、
租税負担
を公平、公正、かつ、合理的なものにすると同時に、簡素でわかりやすい
制度
への
改革
を目指し、さらには、
経済社会
の
活力
ある
発展
を期して、
税制全般
の
抜本的見直し
を行うよう、
税制調査会
に対し諮問を行ったところであります。 この
審議
に当たっては、まず、
重税感
の軽減や、ひずみの
是正等
の
適正化
に沿うものから取りまとめをお願いし、それらの基礎の上に、
財源措置等
を含め一体としての包括的な指針を、来年秋ごろまでにいただきたいと考えております。
政府
は、このような順序を経て、
国民
の皆様の御
理解
と御
協力
をいただきつつ、大胆に、固い
決意
で
税制改革
を進めていく
所存
であります。(
拍手
)
教育改革
については、去る六月に
臨時教育審議会
から第一次答申が提出されました。この答申においては、
我が国
が二十一
世紀
に向けて、創造的で
活力
ある
社会
を築いていくための
教育改革
の
基本方向
を示すとともに、
学歴社会
の弊害の
是正
、
大学入試制度
の
改革
や
偏差値偏重
の
受験競争
の
是正
などの、早急な対応が求められている重要な諸
課題
について、当面の
具体的改革
が提言されております。
政府
は、これを
最大限
に尊重し、速やかに所要の
施策
を実施に移すこととしております。既に、
大学入試制度
の
改革
については、新しいテストの創設を中心とする提言の
実現
に向け、
関係者
からなる
協議会
を発足させました。また、現行の共通一次試験については
受験科目数
を削減することとし、さらに、
国立大学
の
受験機会
の
複数化
についても検討を進めております。加えて、
進学機会
の
拡大
についても、
高等専修学校卒業生
への
大学入学資格
の付与のため、所要の措置を講じたところであります。 また、最近各地に見られるいじめや
校内暴力等
についても、学校への指導を徹底し、家庭や地域の
協力
を得つつ、早急に所要の
対策
を充実させる
所存
であります。(
拍手
)
政府
は、近年における
長寿化
、
サービス化
、
情報化
、
国際化
などの
社会経済情勢全般
の
変化
の中で、
国民
が求めている、豊かで、安心、安全、安定が確保された
国民生活
の
実現
を図るべく、着実な
努力
を重ねてまいります。
我が国
の
平均寿命
は近年大幅に伸び、人生八十年時代を迎えております。
国民
の一人一人がこの長い人生を安心と生きがいを持って過ごすことのできる、
社会
全体のシステムをつくり上げることが必要となっております。
年金制度
の
改革
を初めとする
社会保障制度
の
改革
や、
高齢者雇用対策
の
促進
は、まさにこのためのものでありますが、
政府
は、今後、包括的な
長寿社会対策
を策定し、積極的に
推進
していく
所存
であります。(
拍手
)
政府
は、真に豊かで、潤いのある
社会
を建設するため、
地方
における芸術、文化、スポーツの振興、ゆとりある住宅の供給を初めとする
社会資本
の
整備
、花と緑に囲まれた快適な
生活環境
の創造、総合的な
がん対策
や
難病対策等
の
推進
に
努力
してまいります。また、二十一
世紀
に向けた
国土づくり
の指針を明らかにするため、第四次
全国総合開発計画
の策定を
推進
してまいります。 また、
国民
が安心して
日常生活
を送ることができるよう、治安の確保や
交通安全対策
、
災害対策
を充実させ、さらに、最近大きな
社会
問題となっている、
高齢者
などを対象とする悪質な商法に対する
対策
など、
消費者関連施策
の一層の充実に努めることにより、安全な
社会づくり
を進めてまいります。 週休二日制の
普及等
による労働時間の短縮は、
勤労者福祉
の観点から、さらには、
内需中心
の
持続的成長
を図る上からも、重要な
課題
であります。今後、
国民的合意
を得つつ、その
推進
を図ってまいります。 我々は今、歴史の大きな
転換点
に立っております。今年は、
内閣制度
の創設から百年目に当たりますが、
我が国
は、明治以来、幾多の試練を乗り越え、
欧米先進国
に追いつくための
近代化
をほぼ達成し、今や、急速な
長寿社会
や
高度情報社会
の到来などの
社会構造
の
変化
や、
世界
的な
政治
、
経済
の
不安定性
といった新たな諸困難の中で、豊かな、希望に満ちた二十一
世紀
を目指して、一歩一歩着実に前進していかねばならないときにあります。(
拍手
) 二十一
世紀
への新たな展望を切り開いていくかぎは、ダイナミズムと
効率性
を高めながら、
活力
ある
社会経済
をつくり上げることにあり、このためにも、独創性豊かな新しい
科学技術
を創造していくことが緊要となっております。今や、
科学技術
によって広大で未知な
分野
が開かれようとしており、画期的な時代が訪れようとしております。我々は、人間の尊厳を
基本
とし、人間及び
社会
との調和を図りながら、
科学技術
の振興に努め、
世界
的な時代の流れにおくれることのないよう、力を尽くす
決意
であります。(
拍手
)
国際科学技術博覧会
は、内外から約二千万人の
入場者
を迎え、
関係者
の御
努力
により、先般、成功裏にその幕を閉じました。
博覧会
に展示された
情報通信関連技術
などの
先端技術
を熱心に見学した
子供たち
が、将来、
我が国社会
の第一線で活躍することになる日を思うとき、私は、この
子供たち
に対する限りない期待に胸を膨らませると同時に、
活力
に満ちた豊かな日本をつくり上げ、彼らに引き継いでいく我々の世代の使命と責任を改めて痛感するものであります。(
拍手
)
科学技術
の
発展
とともに我々が心すべきことは、
科学技術
が
人類文化
を覆い尽くすのではなく、
科学技術
を
人類文化
の一部分として適正に位置づけることであります。そして、このことは、人間の
精神活動
を重視し、その何物にもかえがたい価値を認めることであります。今や、
世界
の各地域の人々が、その固有の伝統の上に、他の地域の人々の真摯な思索や美意識について
理解
を深め、相互の調和の上に新しい文化を創造するよう
努力
すべきときに来たと思います。このような意味において、我々もまた、国際的な広い視野に立って、日本の文化を客観的に考究し、その成果を正確に外国に伝える新たな
努力
を始めなければならないと思います。(
拍手
) 内外にわたる困難な時期に当たり、
政治
は、
国民
とともにあり、喜びも悲しみも分かち合い、ともに前進するものでなければならないと思います。
政治
の第一の仕事は、
国民
共通の政策目的を確立することであります。第二の仕事は、その目的
実現
のための方法や手段について、公正、民主的に
国民
合意を形成することであります。そして、これらの仕事を成就する原動力は、感激と情熱を
国民
と
政治
家が分かち合い、歴史的使命感をともにすることであると信じます。(
拍手
)
政治
家は、常に、現状に甘んずることのない
改革
者であり、しかも現実的、かつ、建設的
改革
者でなければならないと信じます。私は、この信念のもとに、
国民
の皆様の御
理解
と御
協力
を仰ぎ、ともに手を携えて、来るべき二十一
世紀
へ向かう、日本の正しい軌道を敷いてまいりたいと念願しております。(
拍手
) 重ねて、
国民
の皆様の御
理解
と御
協力
をお願いする次第であります。(
拍手
) ――
――◇―――――
長野祐也
17
○長野祐也君
国務大臣
の
演説
に対する質疑は延期し、来る十六日午後一時より本
会議
を開きこれを行うこととし、本日はこれにて散会されんことを望みます。
坂田道太
18
○
議長
(
坂田道太
君) 長野祐也君の動議に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
坂田道太
19
○
議長
(
坂田道太
君) 御
異議
なしと認めます。よって、動議のごとく決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十五分散会 ――
――◇―――――