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横江委員 ハッピーワールド関連の
会社、
企業、個人、小売店が当然今のような問題の、例えば経企庁から
お話がありました二千六百三十三件にいたしましても、
ハッピーワールドそのもの、関連全体で当然この問題が出てきていることは、今私が
指摘しなくても十二分に理解して
みえる。怒りを感じますよ、知らないなんという言い方は。
例えば、私はここに持ってきたのですが、開運守護印、これは印鑑なんですよ。この印鑑は
大臣、幾らだと思われますか。これは
ハッピーワールドが
外国から輸入をして、
販売をする小売店が売っているのですよ。小売店の名前も言えないというのですよ。そんなにしり込みをするのですか、あなた方は。小売店の名前まで言えなくて、
被害者の数字とかそういうものがよくわかるものですな。
大臣、これで幾らだと思われますか。これは原価は一万円もしないのですよ。これは三百五十万ですよ。こんな暴利は許されますか。これも知らないと言うのですか。三百五十万ですよ。一遍これを見てください、開運守護印です。だけれ
どもこれを知らないと言って、そんな言い方はありませんよ。
この印鑑からいろいろなことを含めて千十四万円。私はここに全部領収証も持っておりますけれ
ども、まず印鑑から始まりまして、大理石のつぽからあるいは多宝塔からシャカ塔から表札から一切合財で千十四万。こんな暴利で、それで小売店は知らないなんて、この皆さん方は泣いているのですよ、それで
消費者行政と言えますか、あなた。
ちょっと読まさしてもらいます。若干時間はかかりますけれ
ども、許していただきたいと思います。これは事実だから、訴状を読み上げていきます。
昭和五八年五月五日の午後、被告佐藤
これは出ていますから、
ハッピーワールドの小売店の有限
会社白龍、小売店をはっきりと明確にしてください。
佐藤及び同野村が突然原告方を訪れ、「印鑑の訪問
販売のものですが」と
申し出た。原告は、現在持っている印鑑で十分間にあっていたため、「印鑑なら結構です。」といったんは断った。
しかし、被告佐藤らは、「印鑑も大事なことですよ。」と言って帰ろうとせず、「ちょっと手相を見せてください。」「無料であなたの手相を見てあげます。」と
申し出た。不安に思った原告が、手相をおそるおそる被告佐藤らに見せたところ、被告佐藤らは、原告の手相を見ながら印相の話をし、「この手相は最悪です。」「あなたが現在使用している印鑑を見せて下さい。」と言った。
そこで、原告が現在使用している印鑑を見せたところ、被告佐藤らは、「この印鑑は最悪です。この印鑑を使用していると短命に終りますよ。」「早急にこの印鑑を作りかえないと大変なことになりますよ。」などと不吉なことばかりを話し、精神的動揺を受けた原告に対し、言葉巧みに印鑑を注文するよう執拗に勧誘した。
原告は、現在使用している印鑑はいとこに頼んできちんとしたところで作ってもらったのにおかしいとは思ったが、被告佐藤らに原告方に上りこまれ何時間にもわたって執拗に原告の手相・印相について不吉なことばかり言われたため、精神
状態が極めて不安定となり、被告佐藤らのいう印鑑を注文しなければ自分が不幸になるものと錯覚・畏怖し、
この場合は十八万二千円で印鑑を注文した。そして署名、捺印をした。
その後、五月なかごろ、被告佐藤らから、原告方に電話があり、「五月二八日に
先生がきて話をされるから、会って話を聞いてみてはどうか。」「講話会場がわからないのなら、私たちが車でお迎えにあがり、連れて行ってあげますよ。」と言われた。
そして、
五月二八日の午前中、被告佐藤らが、原告方に車で迎えにきて、原告は講話会場へ連れて行かれた。そして、講話会場において、「杉山
先生」と回りから呼ばれている人物に、「あなたの先祖の家系を詳しく言いなさい。」とか「あなたが現在持っている財産を正直に言って下さい。」と尋ねられた。すると、原告の家系についての話を聞いた「杉山
先生」なる人物は、原告に対し、「あなたの先祖の供養が足りないため、祖先の霊があなたにとりついており、あなたを不幸にしている。」「あなたは、先祖の霊をきちんととむらっていないので、いまだに幸福になれないのですよ。」と話した。そして、韓国の寺にある「多宝塔」のビデオを原告に見せ、「この多宝塔はあなたの御先祖様が授けてくれたものです。」「あなたに、この五三〇万円の多宝塔が授かった。」「霊の宿っているこの多宝塔を買えばあなたは幸福になれますよ。」と、言葉巧みに、原告に対し「多宝塔」を買うように勧めた。」
原告は、五三〇万円もの大金であったため、家に帰ってよく
考えてみると返事をしたが、「杉山
先生」なる人物が、「そのような悠長なごとは言ってられません。」「今、この場で買うのを決めないと御利益がなくなります。」と言ったため、今この場で多宝塔を買わなければ自分が不幸になるものと錯覚・畏怖し、同日、被告
会社の「多宝塔」一六号を代金五三〇万円で買う旨の
契約書に署名・捺印した。
そしてその杉山という人物から、
「今日のことは他人に話すと御利益がなくなります。」「絶対他人に言わないと約束できますか。」とも言われた。
そして、六月五日にまた原告は弟のために別の印鑑を、そしてまた表札を買っております。
六月二〇日ごろ、被告佐藤らから原告方に電話があり、「
先生が啓示が出たと言っておられるので、明日、講話会場まで来て下さい。」と言われた。このときも、前回と同様にビデオを見せられ、感想文を書きました。そして
先生と呼ばれている人物から、あなたの先祖はまだ成仏をしていない、よってこのシャカ塔を買いなさい、そうすれば悪霊が払われます、このシャカ塔は四百四十万円です、このシャカ塔を買いなさいと言って、これもまた佐藤なる者が銀行へ
解約に一緒に行って、そしてシャカ塔の四百四十万円を
解約して払わしておる等々の
内容がここに詳細に書いてあるわけです。
そして、今申し上げましたように千十四万、こんな暴利な、べらぼうに高いということで
解約に行きましたら、全然話にもなりません、断られております。よって裁判になったという事実でありますけれ
ども、こういう事実が、今私が
指摘をしました中部七県におきましても八百何十件、あるいは
経済企画庁でも二千六百件等々という大きな数字が出ておるのです。にもかかわらず、その関連の小売店を知らないなんて、
大臣、これはどうなんです。わかりませんなんという話がありますか。
大臣、この開運
商法についてどう思われますか。
大臣に聞いていますよ、知らない人に聞いたってあきませんもの。