○小林(進)
委員 半分だけわかったようなわからないような
答弁ですが、一応了承しておきます。
まだ今もめている問題の中には、この田中あいさつの問題、それから南京の虐殺事件と、特に一番この問題が直接に火を噴いたのは文部省の教科書問題だ。だけれども、ここまで行きたいんだけれども時間がないからやめますけれども、特に最近の新聞なんかを見るとこの南京事件を、
歴史を改ざんをしている、恐るべきものがあります。田中正明などというどんな人物だか知らぬけれども、松井大将の日誌までも全部改ざんをして、こういう虐殺事件がないような恐ろしいデマをやっておる。こういううそ八百の出版記念日に、我が
日本の国
会議員もそれには出席をして万雷の拍手を送っているなんという事実もある。こういうことも僕は追及したいが、やめろという時間が来ましたからこれはまた後に譲ります。
それから、厚生省にも言っているけれども、中国における遺骨収集の問題あるいは現地慰霊祭の問題、みんな厚生省が
関係している。していないとは言わせない。これはまた、改めて次の機会に事実を挙げて証明しますが、あなたたちが、対アジア、中国あたりの激高を買っている種を皆厚生省がまいている、文部省がまいている。厚生官僚、文部官僚、これが全部元凶だ。
最後に、時間が来ましたから申しわけありませんからいま
一つでやめますが、いわゆる慰霊碑建立の計画だ。これは、昭和四十七年十一月二十四日、フィリピン戦没
日本人慰霊碑・慰霊園建設
委員会、こういうものを発声して、それでフィリピンに慰霊碑を建てたり公園をつくったりしているが、その会長が残念ながら
外務大臣の岳父の岸信介氏、その下に外務省の所管と、それから昭和四十九年七月三日から外務省と厚生省が共管にしてこの仕事を進めているというのだ。いいですか。これで一体あなた方は、
戦争に
関係しないの靖国神社に
関係しないのと言えますか。みんなこんなことをやっているじゃないですか。
それから、これももう時間がないから言うが、中国における慰霊碑の建設の計画もあった。旧満州に行って慰霊碑を建設しようという計画、その計画はどうなっている。それも聞いておく。侵略をしたその国の中心地に行っていわゆる加害国の慰霊塔をつくる、それも厚生省、外務省、
関係しているはずだ。
関係してないとは言わせない。それもひとつ教えてもらいたい。
それから第三番目に、特に私は
外務大臣に言いたいんだけれども、最近は蒋介石先生の遺徳を顕彰する会というものの計画が進められている。最近台湾の蒋介石生誕百年の顕彰会が
日本に設立されて、政府要人が多数参加しているという。この問題についても、これは
日本の内政干渉になるかならぬか知らぬけれども、九月十二日に日中友好議員連盟の伊東正義会長以下が行ったときに、中国は非常に不愉快の意を表明されたという。その蒋介石氏の顕彰会をつくる
理由は、蒋介石総統は恨みに報いるに徳をもってしたという。
日本にいわゆる賠償も取らない、領土もとらない、恨みに報いるに徳をもってしたから蒋介石先生の顕彰碑をひとつつくらねばならぬ、こう言っているんだ。安倍さん、聞いておりますか、よく聞いてくださいよ。
昭和二十七年ですか、いわゆる日華平和条約というものを台湾政府と結んだときには、なるほど
日本に対して無賠償、無分割の原則をしてくれた。けれども、そのときはもう蒋介石さんは台湾なんだ。無賠償であろうと、賠償を取るぞ、よこせと言ったところで、中国本土を支配していないのだ。中国本土を支配し北京政府を構成しているものは毛沢東主席であり周恩来総理。この中国十億の民を支配している指導者が七二年に
日本と国交も回復したのだ。そして昭和五十三年には、福田内閣を通じて日中平和友好条約というものを結ばれた。そこで正式に、
日本には一銭の賠償も取りませんよ、あるいは
一つの領土もとりません、
日本にこの寛大なる処置をしてくれたものは、蒋介石さんの方は言葉だけなんです。これを実行して、事実
日本に寛大なる処置を与えてくれたものは毛沢東主席じゃないですか、周恩来総理じゃないですか。
それに対して、
戦争が済んで四十年、今、
日本国民がそのことに対する
歴史を忘れている、風のごとく忘れている。感謝の気持ちもなくなっちゃった。これが、今中国で盛り上がっている抗日、反日の空気の中心なんですよ。我々はこれくらい寛大にしてやって、まだ中国には
日本人から被害を受けた被害者が山ほどいるんだ、旧東北には山ほどいるのです。そういう人たちがじっと耐え忍んでいるにもかかわらず、一体何だ、
一つも痛くもない台湾の蒋介石先生だけは顕彰し、感謝の会を持つけれども、これを実行し、
日本にこの恩典を与えた北京政府、北京の巨頭に対してあいさつしないというのはまことに言語道断ではないか、こう言うのは間違いでしょうか。
そこで、時間が来ましたから、安倍さん、ひとつあなたが主催者になって、実際に
日本に
世界の
歴史にないような寛大処置をしてくれた当時の中国の
首脳部であり指導者である毛沢東主席、周恩来総理の顕彰碑、感謝の碑、これを
日本に建立する意思がないかどうか。あなたが代表発起人になれば、私も喜んでその傘下に入って発起人になる。これは事実でしょう。我々はその恩恵に浴して、今日
世界第二番目の経済
大国になったんだ。やったところで、国民はだれも異議を唱える者はありません。あなたがこれを発起人になっておやりになると言えば、恐らく
日本の指導者の大半はあなたの傘下に入って、
日本に寛大な条約を結んでくれた中国の指導者に対する顕彰碑なり感謝辞なりに全部
賛成すると私は思う。これがまた、安倍さんが平和の使者として次の
内閣総理大臣に通ずる一番の近道だと私は思う。これはプラス一〇〇%、あなたにとってマイナスは
一つもない。これをおやりになる意思があるだろうか、きちんとしたところをお聞きして、きょうは私の質問は終わることにします。これは半分です。また次にやります。