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上田耕一郎君 どうものんびりし過ぎていると思うのです。エックス線レーザー兵器というのは
SDIシステムの中で決して小さな部分ではない。
ここに私が持ってまいりましたのは、フュージョン・エネルギー財団、これは
SDI関係の科学者、ジャーナリストが入っているんですけれども、ロッキード、またロッキードが出てくるんですよ、これは。こういう
SDI兵器のメーカーたちと非常に
関係のある財団が発表した本ですが、これにはエドワード・テラー博士、例の水爆の父ですね、並びにレーガン大統領をしてビーム
防衛が完璧に可能だと確信せしめたのは、ほかならぬエックス線レーザー技術だということまで指摘されていて、これが大体
SDIシステムの本命なんですね。
私、フレッチャー報告、これ国防総省の報告ですが、これを党として全訳いたしました。この中に、幾つかの有望な
可能性が明らかにされた。先端技術に支えられて、単一巨大パルスを発生し、
目標物に衝撃波を与えるレーザーの設計が可能である。その衝撃は構造物を押しつぶすと書いてありますが、これがエックス線レーザー、小型
核兵器を積んでそれでこのビームディフェンスによりますと、スペースシャトルを使って
地球を回る静止衛星軌道に五十個から三百個乗せると言うんですよ。それで水爆が爆発すると、ロッドが百本ぐらい出ていて、その先から一遍に物すごい強力なエックス線レーザーが出てミサイルを破壊する。水爆爆発ですから一遍で終わりという恐るべき兵器なんですね。私どもアメリカの議会証言いろいろ調べました。非常に力を入れてアメリカ当局はこのエックス線レーザー開発をしております。
ここに持ってきましたのは
SDIの本
部長、最高責任者エイブラサムソンが昨年の五月九日、下院歳出
委員会に提出した
集中審議の
資料です。この中には、エネルギー省はニュークリア ドリブン エックスレイ レーザーズ、これにもう
予算をつけているということがエイブラハムソンの議会提出
資料にも書かれている。栗山北米
局長はこのエックス線レーザーが
核兵器であるかどうかまだわからぬと言われておる。これも不勉強きわまりない。このスターウォーズ構想を初めて述べたのはレーガン大統領の八三年三月二十三日の有名な
演説です。その同じ日に上院の軍事
委員会で文書
質問に基づいてエックス線レーザー問題が既に議論になっているわけです。この翻訳を読みますと、ウォーナーという上院議員がこの
核兵器問題について
質問をしたところ、ランバーソンというアメリカ空軍のエネルギー兵器担当補佐官、これは中将です、こう答えている。エックス線レーザーとしばしば呼ばれているシステムは事実
核兵器であって、第三世代の
核兵器である、それだけでエックス線レーザーは
核兵器が
関係するすべての制限に該当することになるだろうと、こう明確に議会で答えているんですね。だから、栗山北米
局長は小型水爆が爆発するけれども、それで
人間を殺傷しないから
非核三
原則に当てはまらぬかのように言ったけれども、それのエネルギーがロッドで転換されて物すごい殺傷力、大破壊力を持つわけですよ。アメリカの担当者が国会で
核兵器についてのあらゆる制限に該当すると、そう言っているわけです。
そうしますと宇宙条約第四条それから
国連決議、これらに完全に違反する。静止衛星に積むんですからね、静止軌道に、何十個、何百個も。そういうエックス線レーザーがレーガン政権が考えている
SDIの本命だということになりますと、これはほんの一部のもので非
核兵器だというふうなのんびりしたことをこの国会で言っていることでは済まないと思うんです。
北米
局長、どうですか。もしそういうものだとすれば宇宙条約第四条に明白に違反するということになると思いますけれども。