○藤原房雄君
大臣、今アメリカとの
漁業交渉、それから
ソ連との
漁業交渉、また国際的な鯨の問題、それがアメリカとの解決ということになっているわけでありますが、こういうことで
漁業外交というものを重視しなきゃならぬということは、これはもう機会あるごとに私
ども叫んできたことでもあり、また農林水産省として重要なこととして今日までお取り組みになったことだと
思います。
アメリカと
日本とは国情も違い、
政治形態、いろんな面で違いもありますが、やはり大使館等参りましてお話を聞きますと、現場とワシントン、こういう間での話し合いというのもなかなか複雑といいますか、
情報というものはなかなか取りづらいというこういうことで、さっきは
大臣もお話ししておりましたが、この
情報収集というのは非常に何かおくれているみたいなお話がさっきもございましたが、
日本も、去年の畜産問題のときでもそうですが、やはり常日ごろの
協議とかお話し合いとか、
日本の実態とかというものが非常に知られていないという、またその
情報収集が非常に弱い、私
どもアメリカに行っていろんな方々とお話をするとそういうことを痛感するんです。最近、随分変わってきたようですけれ
ども、それでもまだまだです。
それで、外務
関係の職員は、職員といいますか、在外の公務員はふやそうということで、
情報収集等もこれは弱いぞという、こういうことで数年前からやっているようでありますけれ
ども、その矢面に立たされて、今いろんな問題が起きているのは農林水産省、在外公館にもそれぞれ主要なところには派遣になっていらっしゃるんだろうと
思いますが、それはそれとして、ひとつもっと的確な
情報、事前のいろんな問題、火を吹き出してからあわてふためいて対処するというようなこんなことではならぬのじゃないか。そういうことと、いろんな
交渉に当たりますには、
関係団体の方々も一緒にいらっしゃるんだろうと
思いますけれ
ども、
関係団体の方々もいろんな
交渉に向かう。それに伴いまして農林水産省の方々も一緒に行く場合もあるだろうし、いろんな機会を通じてPRといいますか話し合い、
協議、またその実情というものを知らせることが大事だと思うんですよ。これは
漁業関係のやつは、やっぱり外交というのは非常に大きな重みを持つ。
それで、ちょっと詳しい実態把握をするわけにもいきませんので、
水産庁からいただきました一般会計歳出予算各目明細書、これをずっと見ました。
水産庁のところをちょっと見ますと、
水産庁の予算というのは二千五十一億七千九百六十九万八千円という予算が出ておりますが、この中で、国際
漁業対策に必要な経費二億九千二百九十二万一千円、この中で目の区分の中の職員旅費というのは三百三十万。私、驚いたんですけれ
ども、役所の予算ですから何もこのとおりということじゃなくて、いろんな流用とかなんかあるかもしれません。また、旅費の算定につきましては、いろんな規程がありますからあれですけれ
ども、北太平洋
漁業条約実施旅費というのは十五万五千円、北太平洋
漁業条約実施旅費十五万で何ができるのかなという、だれが行ってどうするのか。海洋法会議等対策旅費が三十二万四千円、国際
漁業条約改正準備旅費十七万四千円、底魚
漁業調査団同行旅費が三万五千円というんですね。捕鯨国際監視員制度実施旅費が百二万一千円、使節団派遣準備国内旅費が八十四万一千円、
日ソ漁業協力協定実施旅費七十五万、これは一人ちょっと行ったらもうすぐ足が出てしまうのじゃないかと思うんです。
あとは
漁業調査費とかなんかいろいろあって、時間ありませんから一々申し上げません。これはこの予算の中にあるんですから間違いないですけれ
ども、これはちょっと単位が違うんじゃないかという、これは過去の推移とかなんかずっと見ていませんから、このことしいただいたやつをちょっと見ただけなんですけれ
ども、
漁業外交とか、
漁業だけじゃないんですけれ
ども、今
漁業のことを中心に話していますからあれですが、
漁業外交とかなんとかいろんなことを言って、つながりを深くしなきゃいかぬ。それは何も役所の方がいらっしゃるだけでは決してないんですけれ
ども、あらゆる団体の方々がいらっしゃるときに、やっぱりそこに一緒に行ってお話しすることも、それから
情報収集とか、これは外務省に任せればいいのかもしれませんが、そうでなくて、やっぱり農林水産省として独自の調査、
情報収集ということもこれあり、こういうのを見ますと、これはこのとおりということじゃないのかもしれませんし、私も役所にいましたからあらあらわかりますけれ
ども、しかし本当にこれは心もとない。非常に予算が厳しい中でのことですからあれかもしれませんけれ
ども、これでは非常に国際的に今矢面に立たされている農林水産省としての
対応としては、特に
漁業の問題としましては少し問題じゃないかと私は思うんですよ。これをぜひひとつ
大臣、弁解しているんじゃなくて、こういう問題は改善をし手を入れて、よくひとつ見て、
大臣が、これに対する対処を今後の、現在農林水産省が置かれている、
漁業全体が置かれているこういう中でこれでいいのかということでひとつメスを入れていただきたい。弁解なんか長々しいお話、もう時間ありませんから結構ですから、ひとつどうでしょう。