○藤原房雄君 今年一年間を顧みまして、農林水産関係につきましても非常に波乱に富んだ一年だったと思うのであります。また新しい
国会が始まりまして、これらの問題につきましての対応等につきましては、まだ
国会も始まったばかりでありますから、今後の問題につきましてはいろいろ議論の場もあり、今後もそれらの問題については論議をしていくことだろうと思うのであります。
昨年の暮れからことしにかけましては、三期対策のスタートに当たりましての他用途
利用米の問題や、また米不足、加工用米とはいいながら不足を来したということや、それから日米
農産物交渉の中で、
日本の畜産の基盤がまだ確立されていない現在の中で、諸問題がありながら輸入枠を拡大しなきゃならないという、こういう問題も当
委員会といたしましては大変議論になったわけであります。そのほか漁業の問題につきましても、日ソ、ソ日の多年の懸案でございました一年ごとではなくて期間を少しでも長くということで三年ということには一応なったようでありますが、漁獲量につきましてはまだ今後の交渉にまたれると。林業につきましても御同様いろいろ昨今、緑の
重要性というものが問われておりまして、大いに宣伝されておりますけれども、この林野
行政につきましてもいろいろな問題があることは
御存じのとおりでございます。
今この時点で私どもがいろいろな問題
指摘をしなきゃならないと思うのですが、一番問題なのは、
先ほども同僚
委員からお話ございましたが予算
編成の重要なときにかかっておるということで、この予算関連について私も二、三取り上げざるを得ないと思うのです。
大臣や官
房長から
先ほども同僚
委員の質問に対して御答弁があったのでございますが、こういう
行政改革を
推進しなければならないという時点にありますから、各省庁それぞれいろいろな工夫をし、そしてまた対応を迫られていることは私どもも十分にわかるのでありますが、ほかの省庁と違いまして
農林水産行政というのは他
産業と違う特質が何点かございます。そういう中でどうしても守っていかなければならない、ほかの
産業と一律に補助金をカットするとか、金融面につきましても圧縮をするとか、こういうことになりますとこれはいろいろな問題が出てくる。私はそれらのことについて何点かまずお伺いをしておきたいと思うのであります。
過日もいろいろ御
指摘を申し上げましたが、農林省関係予算というのは一般会計予算の中で占める割合、これは四十年代までは、五十年度まではおよそ一割、一〇%、一一%というところを推移をしておりましたが、ここのところへまいりまして年々これが低下をいたしておりまして、五十九年当初予算で六・八%ということです。国民総
生産の中で占める農林関係の
生産額というのはおよそ四、五%と言われておるわけでありますけれども、こういうただ比率だけで私は申し上げているのじゃ決してございません。各省庁それぞれ
努力をしなきゃならない中でのいろいろな御
努力はあろうかと思うのですが、加
工業とか他
産業のように急激に
政策転換ができるというものとは違いまして、長い
一つの計画を立てて、その計画の中で
一つ一つ着実に進めていかなければならない
農業につきまして余りにも比率の低下ということが急激に進んでおる。こういう
数字の上から見ましても、現実
農村を回ってみましても、現在の農林関係に関する予算の執行ということについていろいろ検討しなきゃならない、そしてまた
大臣にも頑張ってもらわなきゃならない面が非常に多いのではないかと私は思うのです。予算
編成を前にいた
しまして、農林省当局またはその一番の
中心になって今折衝に当たる
大臣、その辺あたりのことについてはどのようにお
考えになっていらっしゃるのか、まずお伺いをしておきたいと思うのであります。