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大森昭君 ここで私、
意見を述べることを少し控えますが、ただ私の発想からいきますと、そういう財団法人化しないで、
NHKみずからが持っていて、それで今横井さんが言われたように多くの人たちがその
NHKの施設を利用する。そういう形の中で、
NHKの料金も少しずつ上がっていったりいろいろやっているけれ
ども、しかしあのところでこういうことも
NHKとしてはやっているという方が——悪いんですけれ
ども、そういうことをやるために財団法人化してやれば、その財団法人がある
一定の
運営をしていく。しかし、やはり
NHKが主体でやっている、ゆえに
NHKは
放送もする、
ニューメディアの問題も取り組んでいる、文字多重もやっている、しかし一方ではそういう社会的な貢献も果たしているという
意味合いで私は
運営をしていけないものだろうかというのが私の
考え方で、もちろんきょうここであなたと
議論する気はないんですが、少し発想を変えて、何でもかんでも切り離していけばいいということになりますと、だんだん
NHKというのは何をやっているのかわからないということになるんじゃないかと思いますので、これは恐らく財団法人化するということになると、そこに働く人たちの取り扱いをどうするんだとか、今後の
経営はどうあるべきなのかということが起きてくると思いますので、まあ労使で恐らくやるんだろうと思いますので、だんだん外部委託だとか何かをやって
NHK自体を矮小化するような形じゃなくて、どうかひとつもっと正々堂々と、
NHKはあれもやっている、これもやっているということで、そういう貢献をしていただきたいことをお願いしておきます。
そこで、
NHKのこの予算書を見ますと、人員の削減と
経費の節減ですか、何かスローガンみたいのが挙がっていますが、こういうことをやれば全体の御
理解が得られるということかどうかわかりませんが、むだなことを省くことはもう何も看板を掲げなくたって当たり前の話なんですよ、そんなことは。
ただ、予算
委員会、衆参を通じてやっていますね。それで与野党で話が一致しまして、とにかく今日の
状態の中で大型連休をどうするのか、あるいは働く人たちの時間短縮をどうするのか——これ与野党ですよ、私
どもだけ言っているんじゃないんですよ。そういうことについてお互いに話し合っていこうじゃないかということなんですよね。ですから、何でもかんでも減らせばいいというんじゃなくて、一体
NHKもそういう流れの中で、大型連休といったって
NHKの皆さん方が全部一緒に休むような職場じゃないでしょう、これは。そうなってくると、大型連休をしくときに服務体制はどういう格好にするのか、あるいは時間短縮をやっていくのにはどういう形でやっていくのかということになると、それは減る方ばっかり強調したっていけないんですよ。だから、そういう
意味からいきますと、少し何となく、人を減らす、
経費を節減すると言えば
NHKの評判がよくなるみたいな発想は、正直言って僕はやめてもらいたいと思うんです。そんなことは当たり前の話だよ、むだがあれば省くということは。ですから、そういう
意味合いじゃなくて、今大きな流れになっている一体働く人たちの時間短縮はどうするのか、大型連休で今世の中が変わろうという問題についてどう対応していくのか。そういう
意味合いで、恐らくこういう看板を掲げる限りはいろいろ風圧もあるでしょう。そういう風圧もいろいろあるでしょうけれ
ども、もう少し働く人の
立場に立って
NHKの
運営をしていくことを特にお願いをしておきます。これはお願いです。
それからもう
一つは、電電の法案でいろいろ
議論しまして、私
ども電電の法案の形態というのは賛成じゃありません、反対ですけれ
ども。しかし、電電公社の
経営形態を少し変えることについてはもちろん私
どももそうならなきゃならないという視点はありますが、そういう法案の
審議をしている中で、電電が民営化されて果たして一体
NHKというのはどうなるんだろう。いや、別に今
NHKを全く民営化しろという
意味じゃないんですよ。どうも見てますと、今言ったような人員の問題にいたしましても、
経費の問題にいたしましても、附帯
業務の問題にいたしましても、率直に言って何から何まで郵政省いかがでございましょうかという格好でこれやられておったんでは、もちろん予算が全体どうなるか、これはもう公共料金ですから料金を勝手に
NHKだけで決められても困りますし、いろいろ
経営形態について、例えば
受信料の問題も今言ったとおりでありますが、同時に
番組を勝手に何でも民放みたいにやられてもこれはちょっといろいろ問題あるかと思うんですが、こういう基本は別にしまして、もうちょっと自由に物事が処理できないのかという実は
考え方を持っているんですが、きょうこれ以上いろんなことで質問をして今にわかに
結論を出そうということをしても無理だと思うんですが、多くの規制について、郵政省側もそうなんですけれ
ども、
NHKができる分野も少し広げてもらって、自由にやることを、もう一から十まで子供の面倒を見るみたいなようなことはやめてもらうようなことをひとつ
検討していただきまして——何かありますか、
大臣。