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矢野俊比古君 この問題につきまして私なりに言いますと、現在のリストアップから漏れている物件という想定もいろいろ持っているわけです。これはもう既に理財局次長さんにも申し上げたと思います。
例で申しますと、大蔵省の所管ですが、千代田区の竹平寮と申しますか住宅、千代田区役所の真ん前にあります。あるいはまた牛込弁天町にある参議院職員宿舎、それに隣り合って国税庁の宿舎もある。私は、これがどうしてリストアップされないんですかなどということはもう申し上げません。また、そのことでいろいろと御当局にお伺いをする気もありません。ただこういうことは、いろいろ私その後聞いてみますと、仙台へ行きますとやっぱり国家公務員宿舎でももはやもう本当に使っていないとか、あるいは大阪の枚方市にも印刷局の宿舎で住んでおられないというような、これは住宅街でございます、というようなこともいろいろ聞かされるわけです。そういう点は、大小にかかわらずそういうものを精査して、そしてそういうリストアップをぜひ進めていただきたい。
いろいろな
事情があることも私なりに知っていますが、そのあるものをどうして解決するかということが今大変必要なことじゃないかと思うんです。西戸山の開発問題も大変一部のマスコミに最近派手に取り上げられているわけでございますけれ
ども、確かに開発の手法というものについてはやはりいろいろ疑惑とか誤解を招かないような配慮というものは十分しなければいけません。しかし私は、先般の国会での審議におけるそういう実情であるとすれば、やや勇み足があったのかもしれない、でもしかし関東財務局がそういう熱意を持って踏み切ってきているということは、私はむしろ非常に評価していいんじゃないかというぐあいに考えているわけです。したがって、そういうような点について、今のような関東財務局のような熱意という点を前提にする限りやっぱり積極的な調査をして、——先ほど的場次長からは千二百三十六億だと。これも昨年はたしか八百四十何億くらい、大変努力されていると思っております。しかし、もっともっと大幅に出すと言ってもいいじゃないかというように思いますので、これはひとつ、単に大蔵省財務当局ばかりじゃなくて、そういう行政
関係当局が全体に努力をしていただきたいということを要望するわけでございます。
実は、その次に
歳出削減問題というのがありますけれ
ども、この問題に入っていますと三十三分の時間から超過をしそうでございますから、きょうは会計検査院に来ていただいていると思いますけれ
ども、趣旨はよくおわかりのことと思います。
歳出削減にもうちょっと——一律削減は逆に言えば悪平等だと言われる、だんだんそういう声が強くなってくるんですから、もうちょっとやはり、
支出が悪いとか、不当
支出だとかいうようなそういうものを、いろいろと私も聞きますと大蔵省と会計検査院でいろいろ
予算の前にお打ち合わせはあるそうですけれ
ども、何らかのルールをつくる。先般このことで、あへん
特別会計の廃止において、
特別会計をどういう形で廃止するのか、要するに
一つつくるために
一つ削減かというような誤解を与えるようなやり方では問題ではないかという御
指摘もありました。やっぱりせっかく決算というものでいろいろ不当という問題が出ているし、それに重なっているわけです。そういうようなものについては何らかのひとつその方式をつくって、ペナルティー査定と言うとちょっと言い過ぎかもしらぬが、そういうようなことでやっていけば私は、今度は実際
予算執行の各省が
支出に対して大変慎重、勉強するという風潮が出るんじゃないかということを思っておりますので、これは御質問から外しますが、会計検査院の方にもいろいろと御努力をいただきたい、こういうことを御要請するわけでございます。
そこで最後に、今まで民間資本の導入というのを財政再建の中に何とかうまくいかぬものかということで御質問してきたわけでございますが、冒頭に申し上げましたように、中期財政
計画を見て要調整額というものが出てくる。その要調整額の充足というのはどうしても、先ほ
ども申し上げたように
国債を増発する、累積
残高をふやす、これはなくさなきゃいかぬ。 また、なくすためには、さっき
お話があった新電電株式会社の株の
売却とか、そういうようなことででも埋めていただいて累積
残高を何とか早く減らす、そのことは当然に
歳出の
国債費を徐々に落とすということになる、こうした御努力が当然必要になるわけです。累積
残高も落とすということへの御努力も必要でございますが、いずれにしても、そういう
国債の
発行も抑えていく、そういうことの結果で最後は税収にしか頼れないだろうというようなことにならざるを得ないわけだと思うんです。
そういう点で、私は、少なくとも今申し上げたような税外その他の
収入の
確保ということでむしろもうちょっと具体的にあるいは真剣な改善策ということを考えていきますと、これ以上のことは
歳出の削減もこうだ、そうすればやっぱり結局最後は税負担をお願いしなければなりませんよということで、国民各層にもそういうことの納得をしていただけるという道になっていくのではないか。ただ、そういうものはとても入らないんです、毎年毎年ただ現実に見直すだけでした、やっぱり税金にお願いしますということになっていって、いわば大型間接税とかそういうことをすぐ招くような議論になるということをやはり少し反省していかなきゃいけないんじゃないかというふうに思っているわけでございます。
そういう点で、
大臣がお帰りかと考えておりましたが、私は単にいわゆる税制調査会でただ税制全般を見直すという前に、もう少し何らかの知恵を出せないのか。いわば大蔵省には財政制度審議会、これが適切かどうか知りません、しかしそういうシステムと申すか組織をお持ちである。税調と財政制度審議会、これは財政は大蔵の諮問機関であるということであり、税調の方は総理府であると思いますけれ
ども、
実態的には、よく
大蔵大臣が御答弁されるように、事務局の庶務は大蔵省でやっておるということをおっしゃっております。いずれにしても、大蔵省が事務局をお持ちになっていることは間違いないわけでございますので、私はむしろ赤字
国債を今、中期財政展望では
昭和六十五
年度に
発行をゼロとするんじゃなくて、むしろ累積赤字
国債を減らします、先ほどの電電の
お話なんかあるわけですから、そういうことを含めた政策と申しますか財政政策というふうなものを打ち出すためには、そういう財政制度審議会の場の議論というものも大いにやっていただかなきゃいけないんじゃないか。これは税調の審議と並行するのも
一つですが、私はその前にそういうことをやっぱりやっていただいたらどうかということを考えているわけでございます。あるいは、それは場合によっては連合
審査をやってもいいじゃないかということでもございますが、そういう点で私は、最後になりますが、ぜひ政務次官、と申し上げては失礼ならば財政当局の
考え方を伺いまして、それを受けて、ちょうど
大蔵大臣が今お見えになりましたから
大蔵大臣に締めくくっていただきたい。それをもって私の質問を終わらせていただきます。