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梶原敬義君 また言葉じりをとらえるようですけれ
ども、
中小企業は応用型だと、もともとこの基盤
技術とかあるいは
研究開発に弱いんだという今言われ方をしましたけれ
ども、それはそうじゃなくて、
中小企業はやっぱりみんなやりたいんですよ、だけどやれないんですよ。結局、その日その日どう食うていくかでね。そこのところを、何というんですかね、余り大ざっぱにとらえられて、そこから物を
考えられるというのに、どうも先ほどからぴんとこないところがあるわけですよ。
それから、
施策の問題についていろいろ言われましたけれ
ども、私この前帰って新聞を読んでいましたら、割賦販売のクーリングオフの問題で、いろいろ問題が最近起きておりまして、
地元で
調査をしたのが新聞に載っておりましたが、四日が七日になったのを知らないというのは、六十何%が知らない。だから、
法律をどんどんつくるのはいいけれ
ども、これは
国民が知らなきゃ
意味ないわけでして、まあ頭の中でどんどんどんどんそれはつくるのはいいでしょうけれ
ども、もう少し下までわかるように、そしてそれが本当に利用されるようにならなきゃ僕は
意味がないと思う。
それから、まあいろいろ、私は今決算
委員会におりますから、今度一回調べて、あなたたちがつくった
法律が過去ずっとありますよね、
中小企業の助成策やいろんな。これ全部調べて、どこがうまくいっていないか、むだな金が入っているか、入っていないか、一回調べて、私決算
委員会でやろうと思って、今ぼつぼつ準備にかかろうと思っている。私が知っている
範囲におきましても、幾つかこの近代化資金あたりを使ってやっていて、もうばらばらになっているところがあります、形だけ残って。そして当初の
組合で、印刷の
関係ですから、ずっと集まったんですが、みんな手を引いて、ごく一部でやっているというのがある。まあそんなのが幾つかあるわけで、今
黒田次長はいいんだ、いいんだと言われるから、私はちょっと言いたくなるわけでして、必ずしもうまくいってないのがやっぱり随分あるということをひとつぜひ承知していただいて、今度も
法律をつくったから、じゃこれでいいんだというような問題ではないと思っております。
私は先般
地元で、この
法律のかかわりのありそうなところの社長に会ったんですが、土曜日の四時過ぎから五時過ぎまで話をしておりましたら、そこの
従業員は、まあ
中小企業ですが、もう土曜日にもかかわらず五時までみんな働いておるんですよ、一生懸命。働かなければ食えないからね。ここは新幹線のパンタグラフというんですかね、走る、これをつくっている
企業ですね。これは特許を二十ぐらい持っている。国鉄と一緒に開発して、開発した分は半分国鉄に特許やって、半分自分が持っているという形で、合計二十、実用新案か何かが三つかね、そんな会社で、まだ特許を今三つか四つ出している。特許も時間がかかってしようがないですよと、こう言っていました。
大臣ね、この前特許法の改正やったんですが、特許を申請して、それが結果出るまでね。そこで話をしておりましたが、どうもこれはうちにもこの
法律で一部新素材の
関係で
適用できるところがあるけれ
ども、なかなか新しいものを開発をしても、問題は売れるかどうかが一番ポイントで、製品化して売れるかどうか、これは大変なことですと。大体
研究開発して、それにうつつを抜かすような人は
中小企業の中でも気違い扱いにされるところが多いというんですよ、彼に言わせるとね。そういうものに大体金を出して先を買うといったって、なかなか今はそうは簡単にいかぬから、これはよっぽどのことじゃないがなかなか難しいんだと、こういう話をしておりました。
そこで、大臣がこの
法律の
法案説明をするときに、提案趣旨をここで述べられましたが、その提案趣旨の中で、「昨今の
中小企業をめぐる環境をみますと
技術革新が急速かつ広汎に進展し、
技術の
細分化・
複合化傾向が増大する一方で、
国民ニーズの
多様化・高度化・短サイクル化の
傾向が強まっています。」云々と、こういう提案
理由の
説明でありまして、先ほど
黒田次長もそういうことを言っておられました。
しかし突き詰めていきますと、
技術を開発して、その次の
段階では商品化、製品化して売るという
段階になりますと、やはり
企業にとりますと、それはダイヤモンドみたいなものをぽっと
一つつくって売るというわけにいかない。連続して
生産し、やっていくということになりますと、これはやはり多量
生産のメリットといいますか、
中小企業は
中小企業なりにやはり一定時間における
生産量を上げていく、そうすることによって
設備に対するコストが安くなるし、あるいは一人当たりの
労働力に対するコストも安くなってくるわけでして、やっぱり何といいますか、コスト低減をするためには、そこなりに多量
生産のメリットといいますか、これは当然追求をしなければならないわけです。そうしますと、なかなかやっぱり
中小企業というのは売ることが、コストと販売——この販売もなかなか販売網持っておらない、非常に難しいわけです。
ある大手の、最近はやりのエレクトロニクスやなんかやっているメーカーの話あたり聞きますと、中小が一生懸命開発すれば、それは
技術を吸い上げて、そしてうまく巻き込んでやる。なかなか今中小の新しいものを開発した人が、まあ例外は別として、そう簡単にうまくいくような時代ではない、こういう話も聞きましたが、この点についてお
考えをお伺いしたいと思います。