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下村泰君 もし今
大臣のおっしゃったようなことが実現されれば労働
大臣歴代の中で山口労働
大臣の名前が一番残るのじゃないですか。たまには私はお世辞も言いますけれ
ども。
実はこのいわゆる小規模作業所の問題も昨日
厚生省で取り上げさせていただいたのですけれ
ども、労働省も真剣にこれは考えてほしいと思うんです。昨年東京都の障害児学校教組、いわゆる教組ですから
先生方が都立の盲、聾、養護学校五十校を昨年の春に卒業した七百五十七人の進路調査というのをまとめてその結果が発表されているのです。
その内訳が、一般企業への就職が二百十人、二七・七%、民間作業所が百十七人で一五・五%、それから社会
福祉施設入所が九十八人で一二・九%、進学が九十二人で一二・二%、それから区とか市立の通所訓練センターなどが八十八人で一一・六%、
福祉作業所が四十九人で六・五%、職業訓練校が十九人で二・五%、その他在宅なさっている方がいるのですけれ
ども、これは通所希望の社会
福祉施設のあくのを待っているのが十八人、就職の待機が三人、自宅療養が二人、こうなっています。
一般企業への就職二百十人、これはいつも安定
局長にもお願いして、いろいろと身障者の雇用を何とかしてもらいたいというふうにお願いしています。けれ
ども、いまだに大企業あるいは金融
関係それからサービス業、殊に私
どもが育ってまいりました芸能
関係の方でまいりますと、放送局でありますとかテレビ局、これが一番悪いのですね。こういう問題を放送しているところが一番悪いです。もっとも私個人が反省したってどうにもならぬことなんですけれ
ども。その割に民間作業所の百十七人、これが以外と数が多いのです。この民間作業所というのはいわゆる認可されているところもありましょうが、無認可も含めて小規模作業所、こういった一連のところに入所なさっている。こういう問題をよく見詰めてみますと、結局一般企業が引き受けてくれない。しかし今の心身障害者にとっては自分で働いて自分で生活して自分で食べていくということの自助の、自分で自分を何とかしようという努力を一生懸命重ねている、そのあらわれがこういうふうになってきていると思うんです。それだけに
厚生省ばかりに小規模作業所というのを取り扱わせずに、ここのところなんです、さっきから
大臣にお願いをしているのは。ここも労働省と
厚生省の両者で何とかしてこの小規模作業所という、殊に無認可が多うございますから、その無認可の多いところにほとんど入っているんです。
と申しますのは、次のデータを申し上げます。八四年、昨年の八月の三十一日現在で共同作業所全国連絡会というのがあります。ここで調査いたしました。これは御自分たちが調査したのですから間違いない数。作業所の総数が八百二十五、実数は千を超えております。けれ
ども、その中には余りにも小さくて数のうちに入らないものもありますし、一年もたなかったというところもございます。そういうことで確実な数が八百二十五です。ここが定員五人以下が十二カ所、六人から十人までが百六十八、十一人から十五人が二百十三カ所、十六人から二十人が百七十カ所、こうなっております。そして、この八百二十五の作業所の総数のうち二十人以下の作業所が五百六十三、六八・二%全体に占める。このぐらい多いのですよ。そこがこういう心身障害児・者を収容しているわけなんです。これがほとんど無認可ですから、認可がないのですから、それを
厚生省にもお願いしているのです、何とかして助成してほしいと。ところがいろんなネックがあってこの法に照らし合わせてこういうふうにしていただかなければ、何としても認可を通るような体制を整えてほしい、これが
厚生省の
お答えなんですよ。そこで労働省と何とかして手を合わせて、
先ほどから
大臣もそういう
お答えをいただきましたし、それから厚生
大臣もそういう
お答えが出てきておるのです。それにもかかわらず、この数を
把握しながら何とか助成の方法はなかろうか、そういう手だてを考えてくださいということで再三申し上げておるのですけれ
ども、いかがでしょうか。