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井上計君 河本長官の
お答えをお聞きしまして全く同感でありますが、それについても、私は、民間国際競争力を保持していくためにいろんな必要条件がありますが、その
一つとして、やはり我が国の製造業の機械等設備の耐用年数が余りにも長過ぎる。アメリカあるいはイギリス、特にアメリカ、イギリスは非常に短縮されておりますが、そういうふうなことも
考えるべきだということを、一昨年になりますけれ
ども本
会議で代表質問で大蔵大臣にもお尋ねしたことがあるんですが、そのときに私が現在でもまだ不満として記憶に残っておるのは、大蔵大臣は国際競争力の問題から
考えてそういうふうな問題を
大蔵省としては
考える必要はないと。
大蔵省はあくまでもそのようなものが技術的に陳腐化した場合には
考えるけれ
ども、国際競争力とは関係ないんだというふうな答弁があって、今でも不満に思っているわけですが、今後とも河本大臣、ぜひそういう面に御留意いただいて、国際競争力の保持を我が国ができるようにひとつ御
努力をいただきたい、これは要望だけにしておきますから、御答弁結構であります。
さてそこで、
官房長官お帰りでありますからお尋ねしたいと思いますが、
先ほど来の審議の中では、かなり高度な次元の高い情報公開あるいはまた危機管理等の問題がありましたから、そういう意味では次元が低いかと思いますけれ
ども、これは具体的な問題で今河本長官にもお願いをした、民間活力をさらに促進をするために非常な有効な方法の
一つだと、このようにひとつ御理解をいただいてお願いをいたしたい、こう思います。これは生存者叙勲あるいは国家褒章等の授与の問題であります。生存者叙勲制度が復活をいたしましてから大分たちました。最近は春と秋、国家褒章並びに生存者叙勲の恩典に浴される方がだんだんふえてまいりまして、これはその意味では大変結構だと、こう思います。しかし同時に、我々はいろんな方々とお会いをし、そういうことについてのお話を聞くことが多いわけでありますが、中にははっきり申し上げまして不満を持っておる方も大分ふえてきたということなんですね。その不満の理由、もちろんそれはいろんなこういうふうな制度でありますから、本人の理解がないとかいろんな条件が整っていないのにそれはもう無理なんだということがありますけれ
ども、しかし聞いてみるとなるほどなというふうなそういう理由もたくさんあるんですね。以下これについてひとついささか私が聞いておりますこと、
考えておりますことを申し上げて善処方をお願いをいたしたいと、こう思います。具体的な御答弁は賞勲
局長で結構であります。
まず、賞勲局としてそのような生存者叙勲についてのいろんな基準が当然おありということは承知をしております。しかし、それを今ここでお聞かせをいただくとしてもこれは無理でありましょうし、また
お答えになることもないと思いますが、これはもうお聞きをいたしません。だから、私なりの理解でこのようなことを申し上げるわけでありますけれ
ども、大企業の経営者等々のランクと比べると中小企業の振興等に功労のあった人たちの叙勲ランクは大変低いということはこれはもう言われておるんですね。もちろんそれは大企業の経営者の中でも大変な功績のあった方もたくさんあります。しかし、
先ほど来いろいろと論議になっておりましたが、
政府の公的な審議会等々でありませんで私的な諮問機関等に加わっておる人でも、そういうふうなことであるということでかなり高いランクに位置されておるのではないかと思える節もあります。それから、大企業、いろんな団体の役員に名を連ねる方が多いですが、そういうふうな方の中にはほとんどの会合には代理者を差し向けてそれほど本人は出ていない、ただ名前だけ長い間何々団体の理事であるとか役員であるとかというふうな方が非常に多いのに、そういう人が叙勲ランクは大変高い。これは中小企業と比較してですよ、他と比較して高いとは、高い低いという言い方が悪いか適当でないかもしれませんが、お許しいただきたいんだが、他と比較してそれがバランスがとれているとかいないとかでなしに、中小企業と比較するとやはりバランスがどうもとれていないのではないか、こんなふうに実は思える点が多々あります。これらについてやはりもっと具体的な面で、これは技術的に大変難しいと思いますけれ
ども、お
考えをいただく必要があるのではなかろうか、これが
一つですね。一一
お答えをしていただくとかなんとかじゃなくて若干言います、ある程度ね。
それからその次には、中小企業団体といってもこれはピンからキリまである、これは御承知のとおりです。いわば協同組合等で五、六十人ぐらいの、中にはもっと小さなのもありますが、大体五、六十人から百人ぐらいの組合員の協同組合が非常に多いですね。ところが、協同組合でもっと多いのもありますし、特に団体法によるところの工業組合等々になりますと二千、三千という組合も実はあるんですね。ところが、二千、三千という大きな組合になればなるほど
行政の大変な補助的な役割を果たしておるわけです。事務局も非常に多い、そのための
予算も大変計上しておる、したがってそれらの理事長だとか副理事長だとかあるいは常
務理事という
執行部は、事実上もう専従に近いような仕事をしておるわけですね。だから、毎日のように組合事務局に出勤をしていろんな
会議をしたりいろんな
指導をしておる。経営改善
指導のために大変な
努力をしておるという人が非常に多いわけです。したがって、そういう人たちは長い間、十年も十五年もそういうふうな地位におれないんです。
一つは家業がお留守になりますし、それから事実上名誉職、給与がありませんから手弁当でというふうな人がほとんど多いですからなかなかできない。だから、どうしても人数が多いからまた人材も多い、だから交替が非常に早いわけですね。ところが、組合員が五、六十人、百人、百五十人という程度の協同組合の場合には、中にはもちろん活発な組合活動をやっておるところもありますけれ
ども、大体私
どもが見ておる限りは余り多くのいろんな事業をやっていない、だから理事長とは全く名誉職的なので用事があれば組合に出ていって判を押す、ほとんどは数名いる事務局の者に任せっ放しというふうなケースが圧倒的に多いんですね。したがって、そういうふうな組合は人も多くありませんからなかなか役員がかわらない。中には
昭和二十四、五年ごろ協同組合法ができて設立をされた以降今まで全くかわらない。いつかわるのだと言ったら死んだときにかわりますと、こういう実は組合もたくさんあるわけです。そういうところは年限からいって非常に褒章あるいは叙勲の必要条件を備える人が次から次から出てくるんですね。これが大きな団体になるととても二十年、二十五年というふうな、そういうふうな役員にとどまることが実はできないし、また人材が多いのでなかなかそうはいかない。大体十年から長くて十五年ぐらいで実はもう交代をしておる。勇退をしておる。しかし、実際の業界活動あるいはそういうふうな組合員に対する経営改善
指導、いろんな
指導等に費やした労力、これは政治的なものもありますが、労力を
考えると、恐らく二十年、三十年やった小さな団体のトップよりも大きな団体の副理事長だとか常
務理事という
執行部の方が何倍も
努力をし功績があったというふうに思うんですね。ところが、現実に出る者は、賞勲
局長御存じでしょうけれ
ども、やはりなかなか大きな団体でもせいぜい副理事長ぐらいまでしか出てこない。また受理されない。こういうふうなことで、これまた大きな不満があるわけですね。これが
一つ。
それから、最近は地方等で県の扱いでももう副理事長はだめです、該当者が非常に多いので理事長でなければだめですといって断られておるようなケースがかなりふえてきておると、こんなふうにも聞いておりますが、これらのことについて何か非常に事務的な問題が多いですが、難しいことではありますけれ
ども、改善をする方法はひとつお願いできぬであろうかと思っておるんですが、あとまだありますが、今申し上げた二点、賞勲
局長ひとつお願いをいたします。