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久保田真苗君 大変いい御提言をしていただいておると思います。私はこのナショナルマシーナリー、
婦人に関する機構の強化ですね。これにつきましては国際
婦人年の前から国連が決議によって
各国へ呼びかけ、この国連
婦人の十年の期間を通じて非常に多くの地域あるいは国、そしてさらにローカルなものが次々にできてきたものでございますから、これの一層の継続的活動を強化していくということにつきまして、もちろん
各国がこれをそろって支持することは間違いないと思いますけれ
ども、
日本でもちょうどこの十年かかって各地域にまで行き渡る、こういう単位がやっとできてきたところでございますから、ぜひ積極的に御発言いただきたいと思います。
また、最後に言われました全加盟国が入って定期的に進歩の
状況を
検討分析し、その戦略に対する評価を加えるというそのことなんでございますけれ
ども、今回国連
婦人の十年が終わるにつきましては、私は特にこのリポーティングシステムと戦略に対する分析評価のシステムと、それから全加盟国が参加できる
検討会議、これを定期的にするということを強く希望しておきたいのです。なぜかといいますと、たとえある
程度の期間を置いた見直し
検討であってもこれに全加盟国が参加できるということは、平生機能
委員会などが、どちらかというと
割合熱心な、あるいはそこへ
委員も派遣できるほどの財政を持っているようなそういう国に偏らずにやっていくということが非常に大事だと思いますので、この点もひとつ、全加盟国が参加できる
検討分析の会を定期的に持つ、このことをぜひ強く発言していただきたいと思うわけでございます。
次に、私振り返りまして、国連
婦人の十年の
男女の平等、それから
婦人の開発への参加、そして平和への貢献のうち、常に一番何といいますか論争点が多く、そして結果的には実りが少なかったものとして平和の問題を
考えざるを得ないんです。これにはいろいろな受けとめ方があると思うんですね。例えば軍縮の問題は
婦人の世界
会議の受け持ちではなくて他の機関の受け持ちだ、そういう受けとめ方があるわけでございます。私は確かに
婦人の
会議がそれはストレートに軍縮の問題を取り上げる会だとは思いません。しかし、軍縮そのものの交渉の場である以上に、この会が国際友好と平和を増進していく上での
婦人の役割を論ずるそういう場所であると思うし、その場所はここ
一つしかないと、こう思うわけです。それからまた、地域紛争の問題そのものを是か非かと扱うよりは、そこにいる
婦人、子供、家庭、それから生活へのはかり知れない影響、こういうものを訴えて全世界の
婦人の平和への貢献を促していく、そういう意味でこの
会議はその唯一の
機会だと、このように思うわけです。
ですから私は、このテーマが出るたびに前列の
女性の代表をひっ込めて、男性の外交官が前列に並んで、まるで安全保障理事会で発言なさるようなそういう非常につっけんどんな消極的な否定的な発言をされるということにかねがね不満を持っているわけでございます。私はこれが軍縮そのものを交渉する場ではないということをはっきり認識すると同時に、そこに対する
婦人は、世界の悩んでいる、被害を受けている、そういう方たちのために何をやっていくことができるのか、それはこの場しかないのですからそのことを取り上げていただきたいと思いますし、
日本が平和への寄与をしていく上においても、今度の
会議でひとつ
婦人の十年の締めくくりとして何らかのいい結論を出すように積極的にやっていただきたいと、こう思うわけです。そして来年は国際平和年になっておりますからますますこれについての提言な
どもあると思いますので、ひとつこの一番最後の平和の問題について、来年の国際平和年も踏まえまして、大臣から対処の姿勢をお聞かせいただきたいと思います。