○関嘉彦君
安倍外務大臣、三たび
外務大臣に
就任されまして御苦労さんに存じます。
私、かねがね言っているのですけれども、
外務大臣とか防衛庁長官とか、対外的に非常に重要な接触のある
大臣が、今までのほかの
大臣のように平均期間わずか一年足らずでちょいちょいかわるということは、私は非常に
日本の国家のために悪いことではないかと思っておりましたけれども、新聞の
報道によりますと、安倍さんの意に反して
就任されたらしいのですけれども、しかしあえてグロムイコ外相のように終身雇用とまでは申しませんけれども、今後とも
外務大臣として御
努力願いたいというふうに
考えております。
私が
質問いたしますのは、上程されております
日ソの
漁業に関する
相互協定及びそれに
関連いたしまして
日本とソビエトとの間の
関係の問題について
質問したいと思いますけれども、先ほど来
カールビンソンの問題がいろいろ討議されておりますので、私の意見だけを申し上げておきます。
私は、やはり
日米安保条約が
日本の安全保障に大いに寄与している、そういうふうに
考えておりますので、その
条約に基づいて
アメリカの
空母が
横須賀に
入港するのは
承認せざるを得ないというふうに
考えております。もちろん、核兵器を搭載しているのではないかというふうな問題について一抹の
疑惑がございますし、また
地元の人たちがそれを
心配される気持ちはよくわかるのですけれども、しかし、ソ連の核兵器を搭載しているのではないかと思われるような
艦船が
日本の近海を遊泳していることを
考えまして、また
日本が
アメリカの核の傘で守られていることを
考える以上、
事前協議がない限り
非核三
原則についての
変更はないものとしてこれを受け入れるのはやむを得ない措置であるとして、私は
政府のとられた措置を支持いたします。これは私の意見ですから御答弁は必要ございません。
次に、
日ソ漁業協定について
質問申し上げます。
今度の
協定が、今までのように
有効期間一年の暫定
協定ではなしに三年間の
協定になり、また一方からの意思表示がない限り自動的に延長される、そういった長期の
協定になったことは歓迎すべきことでありますし、
関係各位の労を多とする次第でございますけれども、同時に今までのような一年限りの暫定
協定ではなくなって長期の
協定になったことについて一抹の不安を持っている人がないでもないと思いますので、この際、確認のために
質問しておきたいと思います。
それは、この
協定の前文、前書きのところで、ソ連の
経済水域における生物資源の開発等についてソ連の主権的権利を認めるというふうなことが書かれております。これはもちろん同時に第七条で、
相互における諸問題についても、いずれの締約国
政府の
立場または見解を害するものではない、そういう留保条件がついておりますから、このことは決して領土主権を認めるものではない、そういう歯どめは十分かかっていると思いますが、その点を改めて確認をしておきたいというふうに思います。