○目黒今朝次郎君 私は、この問題に入る前に、大臣は帰ったわけでありますが、政務次官がおりますから、今大臣の
所信表明を聞いておっても、政務次官の
予算説明を聞いておっても、この文章の中に陸海空の
交通関係で出てこない言葉が二つあります。
一つは、
国鉄並びに
バス輸送量の五〇%のシェアを担っておると言われておるタクシーの問題というのが
一言も出てこない、この施政方針の中に。それから、昨年の
運輸委員会でちゃんちゃんばらばらやったいわゆる
港湾運送事業という問題についても
一言も出てこない。
観光事業がどうのとか、レクリエーションがどうのとかということは、それは悪いとは言いません。しかし、
運輸省の基本
政策がハイヤー、タクシーの健全化の問題と
港湾問題についてはずばり言って熱意がない、こういうふうに私は受けとめざるを得ないのでありますが、きょうは大臣への質問をやるわけじゃありませんけれども、極めて社会党としては遺憾の意を表す、もってのほかだ。こういうことで、ハイヤー、タクシーに対する認識、
港湾運送事業に対する
国際一貫
輸送なども含めた認識などについて、答弁は要りませんから、
運輸政務次官、きちっと受けとめて今後の
運輸行政に疎漏のないようにお願いしたい。
それはなぜかというと、今から
発議者が言った問題についてここで質疑をすることは結構でありますが、
運輸委員会で終わってしまうと、実行面について
運輸当局は熱意がない。ハイヤー、タクシー、この場限り、これに連動する警察の方もこの場限りとなってしまっては、せっかく苦労をして出す、今から
審議しようとするものが有名無実に終わってしまう。そういうことを非常に憂えるがゆえに、私は、ハイヤー、タクシーの問題と
港湾の問題については特段の注意を喚起しておくということを社会党の立場としてまず冒頭申し上げておきます。
それで、最初に沖縄
開発庁にお伺いいたします。
私は、この軽貨物問題、私も随分沖縄に行っておりますし、奄美大島にも二回ほど行きましたから問題点の所在は十分心得て、どういうつながりがあるか、どういう政党がどういう関係があるか、我が党も含めて、表も裏も知っておるつもりであります。この問題の発端は、やっぱり沖縄の皆さんいろいろな問題を抱えているということでありますから、それは奄美大島にも連動しております。ですから、私は、沖縄及び北方問題に関する特別
委員会の
委員として、去年の四月二十七日、随分つまびらかに沖特
委員会でこの問題について問題を提起したわけであります。
例えば軽タクの問題については、四十八年には五千五百台あった、それが五十五年には五百九十七台になった、その努力は多とする。しかしまたいろんな問題が最近起きてきている。だから沖縄
開発庁は十分にこの事態をとらえ、特に徳之島あるいは奄美大島についても同じ問題が起きている。しかしこのままでは通りませんぞ、したがっていつかの時点には
交通整理をしなければならない事態が来る、あるいはこれに便乗して本州関係にも蔓延してくる、そういう現状認識を踏まえて沖縄
開発庁としてはきちっとすべきではないか。特に私は、潜りと言っては語弊がありますが、そういう方々も含めて皆さんが新しい生業であるタクシー営業に配転あるいは転職するか、その場合の
助成の問題、正常なルートでハイヤー、タクシー業につく場合の関係方面の一層の
指導と助言、助力、財政面を含めて、この面については最大限
の努力を沖縄
開発庁はやるべきではないかという問題提起を私はしておりました。
それで、
政府委員の
振興局長は、「大変申しわけないんですが、私どもちょっと今、資料が手元にございませんで、目黒先生のお示しなされた数字から見まして、また事態が悪化しているというぐあいに考えております。関係方面と早速連絡をしたい、かように考えます。」と言って答弁して以来、きょうは
昭和六十年三月七日、何十日たっているですかね。ああでもない、こうでもない、鉄砲弾を撃ったきり全然我々に連絡もなしになっている。一体沖縄
開発庁というところは、国会でその場限りで逃げておって、あとはナシのつぶてと、そんなのなら私は行革段階で沖縄
開発庁なんて要らないですよ。もったいない。一体この問題に対してあなた方はどういう取り組みをして、どういう
対応をして、私の問題提起に対して今日までどういう具体的なことを
中央地方並びに関係団体について行ってきたのか、具体的に、抽象論ではなくてお答え願いたい。やらないならやらない、やったけれども反応がなかった、あるいは沖縄
開発庁の権限がない、あるいは
運輸省に頼んだけれども
運輸省はちっとも言うことを聞いてくれない、警察も言うことを聞いてくれない、そういうことなのかどうか。
まず沖縄
開発庁の——
振興局長というのは今次官をやっているそうでありますが、まあ引き継ぎがあったと思いますから、引き継ぎの問題を含めて、一体、問題の一番根っこの出発の沖縄と奄美大島を抱えている沖縄
開発庁は、どういうふうに私の問題提起に誠意を持ってこたえたのかどうか、お答え願いたい。