○工藤(晃)
委員 おわかりのように、まさに電事連が世にもまれなる核の、全く未知な、安全性の問われるものをつくる、それは特別管制区の真下につくるという案になっているということ。それから航空
局長の通達からも、原子力施設の上は飛行機は飛んではいけない、こういう通達が出されているにもかかわらず、こういう計画がどんどん進むこと自体私は大変不思議で、電事連のやっていることは全く無謀なんだけれども、一体政府のどこと
相談しながらこんなことをやっているのか、私は非常に疑問に思います。
そこで、私も実はこの地域を
調査しましたが、資料を配付していただきたいわけであります。まず、資料からもわかります。上のこれをかぶったのが特別管制区の限界を示すわけですね。ですから、ここにあるウラン濃縮施設、低レベル、それから再処理の
工場、みんなこれはかぶっております。それから、五十四年から五十八年につきまして、これはまず青森県が
調査した資料に基づき、私も
現地に行きましていろいろ実情を聞きながらここに記入しました。とりわけこの地点につきましては六ケ所村の村の当局に直接行ってプロットしていただきましたし、この外れにある横浜町の分もやはり町にお願いして書いたものであります。ここで五十四年から五十八年というわずかな
期間に六ケ所村で十件、米軍機の誤爆、誤投下、自衛隊の誤爆、誤投下賛とが起きております。この爆弾印をしたものは、まさにこれは模疑爆弾を落としているのですから、こういう表示をするのが適当だと思って、してあるわけであります。
ここで非常にはっきりしていることは、ここの船だまり、再処理施設の下にある、これは「たかほこ」と読むわけですが、鷹架という湖のここがいろいろな使用済み核燃料だとか高レベルが陸揚げされる港なんですが、そのわずか一キロから二キロしか離れていないところに、例えば五十五年十二月九日米軍機模擬爆弾が落とされたとあります。この丸がついている方が自衛隊なんです。五十八年十一月十六日、この絵で見ますとそのすぐ左側ですが、これは自衛隊の訓練弾の誤射であります。誤爆ではありません。
それから、ここで見ていただきたいのは天ケ森でありますけれども、この天ケ森の西側あたりにかなり落ちているだけでなしに、この訓練というのは、こうおりてきてぐうっと急旋回して上がるわけですね。これを何度も繰り返しているわけです。ですから、それこそ原子力施設に近いところまで落ちているということと、もっと驚いたことに五十七年四月二十六日、この地図でいいますと左の肩の方でありますが、こんな石油備蓄基地の近くにまで落ちているわけであります。このほかこの地域では、例えば私が行った上北町では、沼田さんというお宅でありますが、五十五年八月でありますが第三航空団のF1が墜落した。そのときのエンジンがこのお宅に落ちてきたわけです。これは横浜で起きたミッドウェー艦載機による大惨事。幼いお子さんが二人亡くなられた。そして和枝さんもその後必死になって生きようとして亡くなられた。あの事件とそっくりよく似ている。というのは、実はその晩、いつもならここで食事をするという台所から離れて三人家族が隣の部屋で食事をし、それで奥さんがスイカを切って隣の部屋へ移った途端にここにエンジンがおっこってきて、もしふだんの部屋にいたら大惨事になったわけですね。よくこれだけおっこって今まで人身事故がなかったと思われるほどでありますが、このことを見ても大変危険な地帯である、こういうふうに
考えるわけであります。
しかも、私のこの
調査も氷山の一角だと思います。というのは、この落ちた地点というのはみんな目撃者がいて、あるいは直接自分の家のすぐそばに、庭のど真ん中に落ちて、そしてトラクターに穴をあけて、もう実に十メーター以上も深くまで入ってしまった。こういう目撃者がいたり直接の被害者がいて、こういうのが通報されて出てきたわけでありますから、人口過疎なこのところで一体どれだけあるかもわからない、こういうことであります。こういうことでありますので、私は総理にもこのことを強く要求するわけでありますが、この地域にはこういう特別管制区であって、それで現にもうめちゃめちゃな誤爆がある。こういうところでこういう計画がどんどん進められていくということ自体非常に不思議であるし、一体安全をどう
考えているのか疑問でしょうがない。そして東海村で再処理
工場がつくられるに当たって、水戸の射爆場撤去ということがその前提となりましたけれども、今後ここでこういう計画が仮に進められるとするならば、この天ケ森の射爆場の撤去問題を含めて検討するのが当然であります。そのことを要求しますが、総理、いかがでしょうか。