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大原亨君 ただいま
院議をもって、明治以来二百十人目の永年
在職議員として御丁重なる
表彰の
決議をいただきました。まことに身に余る光栄であり、感激にたえないところでございます。
初
当選は
昭和三十三年でありますが、当時、広島の
爆心地にある
原爆慰霊碑も
バラック建ての廃墟の中にございました。三度目の
挑戦を前にして、「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」という碑文を胸深く刻んで出陣したときのことを今もはっきりと記憶をいたしております。
ともかく連続十回の
当選を果たし、来年の
被爆四十周年を直前にしてこの
栄誉を与えられました。これひとえに先輩、
同僚各位の御
指導、郷土の
皆様方の多年にわたる温かい御支援のたまものでございまして、心よりお礼申し上げる次第でございます。(
拍手)
初
当選直後の六〇年安保のとき、故
浅沼委員長が右翼の凶刃に倒れたこともショックでありましたが、二十
有余年の
国会を通じまして、
核時代における
戦争と平和の問題が真剣に追求される中で、与野党を超える第三の
共通項といたしまして、満場一致の
国会決議など、
唯一の
被爆国日本の平和に関する四つの国是が導き出されたことを忘れてはならないのでございます。
その第一は非核三原則であり、第二は専守防衛と
海外派兵の
禁止であり、第三は
武器輸出の
禁止、第四はGNP一%の歯どめ、すなわち
経済大国日本は
軍事大国にはならないという内政、外交の基軸となる国民的な
合意がつくり出されました。このことは、我が
議会政治の大いなる成果と言わなければなりません。十年周期で大
戦争を繰り返した
世界史の中で、第二次大戦後四十年間、ともかくもノーモア・ヒロシマズ、ナガサキズの力が
全面戦争を押しとどめたと言えないでございましょうか。
しかし今、
世界は
米ソ両超
大国を先頭に、全人類と
世界を数回にわたって死滅させる核ミサイルが存在をいたしております。このオーバーキル、
過剰殺りくの中で、
世界の
軍事費は二百兆円を超え、
核軍拡競争はとどまるところを知らず、まさに
核戦争三分前と言われる危険きわまりない情勢に直面をいたしております。また、イラン・
イラク戦争など、今もなお二十余カ所で
局地戦争の火種が燃え続けております。
幸い
政府も、初めて国の手で、
唯一の
被爆国日本のあかしとして、来年の
被爆四十周年を期して
原爆被災白書をつくる旨国民に約束をされました。
唯一の
被爆国日本のこの
白書が核の廃絶から核の
軍縮へ前進する大きなてことなるよう、そうしてヘーグの
陸戦法規等の
古典的戦時国際法を乗り越えて、核の使用を犯罪として
禁止する新たな
国際法秩序の
確立、そうして今日の反核平和の礎となられた
被爆者に対する国の補償が実りあるものとなるように心よりこいねがうものでございます。
私は、この
栄誉を機会に、革命的ともいえる
高齢化社会における
日本の福祉の再構築、
国際化と
先端技術の
革新時代における
完全雇用を目指す
経済の発展と
人間主体の
確立、こういう
政治課題に
挑戦をして、意を新たにして休みなく前進いたしたいと存じます。(
拍手)
何よりも
軍縮、平和と
議会政治を守るためには、その裏づけとしてのきれいで公平な
政治が実現されなければなりません。自粛自戒いたしまして、
毀誉褒貶を乗り越えて、
政治倫理確立のために全霊を捧げて我が所信を貫く決意でございます。
各位の一層の御
指導を賜りますように心から念じつつ、お礼のごあいさつといたします。ありがとうございました。(
拍手)
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裁判官訴追委員辞職の件