○大澤
説明員 今回、オーストレアに端を発しましたジエチレングリコール混入ワイン
事件が我が国に波及し、輸入瓶詰ワイン、それから輸入のたる詰めワインをブレンドしたいわゆる国産ワインからもジエチレングリコールが検出された、こういうことでございまして、厚生省といたしましてもまことに遺憾であり、現在、全力を尽くして
事件の収拾に努めているところでございますが、若干経過を申し上げまして御
説明いたしたいと思います。
最初に、私
どもがこの問題を把握いたしましたのは七月の十日でございまして、これはもちろん現地の情報が日本の新聞に載ったわけでございます。それから情報の収集に努めまして、最初、オーストリア産のワインが問題である、こういうことがわかりましたので、オーストリア産の
関係につきまして、しかも、オーストリア産で西ドイツで製造されている、こういう
状況がわかりましたので、とりあえず各検疫所、全国に十九カ所ありますが、そこに検査の指示をした。さらにあわせて、ワイン
関係の業界の団体があるわけでございますが、そこについても検査をするよう行政指導を行ったわけでございます。さらに、その後いろいろな情報、特にオーストリアあるいは西ドイツにおいていろいろな銘柄のワインからジエチレングリコールが検出されたという
報告もございまして、七月の下旬にオーストリア、西ドイツ産のワインについての検査の強化と、それから販売自粛通知も行ったところでございます。さらに、その後オーストリアの日本大使館からジエチレングリコールが検出されたリストがこちらに届きましたので、それに基づきまして五道県市に、オーストリア産、西ドイツ産ワインの使用八業者、十工場へ立入検査の指示、あるいはそのオーストリア産、西ドイツ産のバルクワインの
調査を
関係県に指示したところでございます。これは七月三十日に指示したわけでございますが、その結果、八月二日に
調査した点につきましては検出されなかったということがわかったわけでございます。その後、御
承知かと思いますが、一部の製造ワインについて検出された
報告も若干あったわけでございます。
今回のマンズワインの件でございますが、御
承知のように、八月二十九日にいわゆる国産と思われていましたワインからジエチレングリコールが検出された、こういうことが検査機関からの情報でわかったわけでございます。私
どもは七月三十日に
関係県に指示して検査した結果、それは八月二日に検出されなかった、こういう御
報告を申し上げたわけでございますが、その約一カ月弱後の八月二十九日に国産と思われるマンズワインからジエチレングリコールが検出された。それを調べたところ、それはオーストリア産のワインを輸入して
国内のものとブレンドしていたということがわかったわけでございます。
当時、七月の末に
関係県に指示したときにはもちろん工場に立ち入って在庫品を調べて検査するようにという指示をしたわけでございますが、その際、マンズワインのジエチレングリコールが検出された製品についての在庫がなかったということで、消費者の手に渡っているものが検査機関に持ち込まれて製品の検査の結果出た、こういう経過がございまして、それを踏まえまして、オーストリア産、西ドイツ産、それからハンガリー産も向こうの情報では一部入っているという情報もありましたので、国産のワインにブレンドされているわけですが、それらすべてについて過去にさかのぼって
調査をするよう八月の末から九月の上旬にかけて
関係県に指示していたところでございます。
そういう経過がございまして、
国内産については当時調べた段階では検出されなかったということだったのですが、その後、下旬にマンズワインの製品について検出された、こういう経過がございまして今日に至ったわけでございます。