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島田委員 七年間で言えば、一八・三%上がっている。これは農村
物価指数の公的な発表なんです。
ついでに申し上げますと、
政府のこの
統計の
とり方で私たちが納得できないもう
一つの問題があります。つまり我々
農家にとって大事なのは、交易条件が整っているかどうか、私はよくここで交易条件、交易指数という問題を言うのであります。これは私が造語しているのではありませんよ。
農業白書でもそこを明確に告白していますね、交易条件は近年悪化をしていると。
しかし、残念ながら交易条件の
とり方が非常に納得できない。今、五十五年を一〇〇とするというお話がありました。交易条件、交易指数の
とり方も、
政府がとっているのは五年たつとゼロになるのですね。こんなばかな話はないのです。
農業は継続されている、経営は継続されているのです。五年たってゼロになるのなら、こんな楽な話はないのであります。ですから、少なくとも十年ないし十五年という長期にわたって交易指数の動きを見るということでないと正確でないと私は思うのです。
今の
局長の
説明はそれに類するものでありまして、そういういかがわしい納得のできない数字を振りかざして、
物価は上がっていない、資材費は上がっていないと言われたって納得できません。きょうは時間がないからこの問題は改めてまたやり直しますが、ともあれ、
一つの例を挙げますとそういうことであります。
しかも、我々の共同でつくりましたこの決議案の原案に対して、二番目には、
試算では実際には下がるんだけれ
ども、まあこの前の
不作の年もあったからと、恩着せがましく据え置きをきょうは
諮問したというのであります。
これは、けさほど来各党の
委員の皆さん方がこの点について反論を加えておりますから、もう時間がなくなってしまいましたので私はここで反論をすることは避けますが、しかし、経営が継続されている、あるときいいときもあるだろう、しかし、悪いときそれではどうなるんだということもあるのだから、ここも、
農業経営そのものを長期的に見て
価格というものを考えていくことが必要だと思う。そのために据え置きにしたと言いたいのでありましょうが、据え置きというのは、
農家の受ける心理的なプレッシャーというのは極めて大きいのです。またことしも据え置きか、この心理状態を解消してあげるのが政治や行政のまたもう
一つの責任だと思うのでありますが、これは据え置きだと言う。残念なことであります。
そして、財政
事情とか供給過剰基調に依然としてあるので、米の値段は上げられないと言う。しかも、上げられないということについて玉沢さんのところから返ってまいりましたのは、したがって、決議をするという必要がない、決議については賛成できないという返事であります。私はまことに残念だと思うのであります。
そこで、私たちは、せっかくここに原案を持っておりますから、五野党で何回も確認をし検討してまとめ上げましたこの案文だけは議事録にとどめてもらいたいと思っておりますので、私は読み上げていきたいと思います。
昭和六十
年産生産者
米価決定に関する件(案)
政府は、本日
米価審議会に対し、本
年産生産者
米価について据え置きの
諮問を行った。
この
諮問米価は、財政
事情を先行させたもので、
物財費、労賃等
生産費の
上昇を正当に
評価しておらず、
食糧管理法の定める
米価決定方式を逸脱したものである。まことに遺憾である。
稲作は我が国
農業の基幹作目であり、米は国民の主要な食糧である。
我が国
農業の再生を通じ、国民食糧の
安定供給を
確保することは、農政の最も重要な課題であることは論をまたないところである。
黙るに、
政府は米の減反政策を長期にわたって強行し、
生産者
米価を実質七年間も据え置き、
生産農民の
生産意欲を極度に減退させるに至っている。
よって
政府は、
農業政策の転換を図り、本
年産生産者
米価の
決定に当たっては、
諮問米価を見直しその引上げを図るとともに、良質米奨励金については現行水準を維持し、もって
稲作農家の
所得と米の再
生産を
確保し、
稲作農業の活性化を図るべきである。
右決議する。
日本社会党・護憲共同
公明党・国民
会議
民社党・国民連合
日本共産党・革新共同
社会民主連合
こういうことで私たちは意思を明確にしておきたいと思います。
この際、
政府当局の所見があれば承りたいと思います。