○日笠
委員 先日、新聞を見ていましたら
政府広報のいわゆる広告でございますが、「二十一世紀へ、足なみそろえて、国と
地方の
行政改革。」こういう広告がありました。
御存じだと思いますけれ
ども、ひとつ国と
地方の足並みをそろえての二人三脚の
行政改革、このことを強く望んでおきたいと思います。
また本題の方に戻りまして、いわゆる三
支局の存置の件でございます。実は
昭和五十五年の
内閣委員会でこれが論議されたわけでございますが、私は当時議員でもございませんので、
会議録を詳細に読ましていただきました。読んだ結果、ふつふつと疑問がわいてくるわけであります。きょうは、
一つ一つその疑問を五年前にさかのぼってやるのに時間もありません、緊急上程というお話もありますので、平たく何点かについてお尋ねをしたい、このように思っておるわけでございます。
特に、「六十年三月三十一日までに廃止するものとする。」というこの附則の規定が、大変大きな問題になろうかと思うわけでございます。当時の
行政管理
局長の佐倉
政府委員も、「廃止するものとする。」こういう表現をされている以上、現段階における
方針としては廃止の方向の判断である、こういうふうにおっしゃっておるわけでございます。当時の流れから見れば、いわゆる一省一局一律削減というふうなこともあったんでしょう、
行政改革をやっていかなきゃいけない。特に予算の
関係で
大蔵省、また現実に
行政監察する当時の行管庁、今は
総務庁でございますが、まず晩から始めよ、まずみずから血を流してもって範を示せよ、こういうことで、当時八局ございましたこれを、
四国が四つの県でございます、
地域も狭い、人口も少ない、需要も少ないんではなかろうかということで、特に
厚生省と
総務庁におきましては
四国にそれぞれ
支局をつくる。しかし、これも、考えてみますと中二階のような感じがするわけであります。いわゆる
本局の
局長にほとんど一〇〇%近い
権限は持っておられるわけであります。
四国の
行政監察支局については
一つだけ、後で言いますけれ
ども、
権限がないのがあるわけでございますが、ほとんど一〇〇%近い
権限は持っておるわけでございます。
〔
委員長退席、戸塚
委員長代理着席〕
そこで、
支局という名前だけが変わった。これはまた先ほどに立ち返って申しわけないのですが、
長官も看板を塗りかえただけでは
行政改革とは言えないとおっしゃっておられますが、
支局と名前を変えた。これでは恐らくほかの抵抗が強いであろう、また
地元陳情が激しかったわけでありますので、いわゆる中二階的存在というふうに、言葉は悪いですけれ
ども、看板だけは塗りかえて、実際はもとと同じということで
支局というふうにされたかのように、
会議録からずっと今日までの経過を私なりに勉強しまして、感ずるわけであります。
そこで、先ほ
どもこの
委員会でお話がございましたけれ
ども、まず一省一局一律削減をやった。
支局をつくった。その後にいわゆる第二
臨調の最終
答申ができて、
ブロック機関は全国八
ブロックが標準、一般ではなかろうか、こうなってきたわけですね。そうなるとこれは勢いがついてきます。うちは今七・五局なんだ、だからこの際「廃止するものとする。」という附則があるけれ
ども、これを削って、本当はもとへ戻したいところだと思うのですが、そういうわけにもいかない、まず隗より始めよでございますから。そういうようなことで今回は存置する。そのようにも、悪く考えれば考えられないわけでもないわけであります。
そういうようなことを考えまして、具体的にお伺いを申し上げたいと思うわけでございます。特に今回は三
支局のうちの
二つまでが
四国でございまして、
長官のおひざ元でございますので大変
質問しにくいのですけれ
ども、ひとつその点の私的感情抜きに、大きな
立場で御
答弁もいただきたい、こう思うわけでございます。
まず、いろいろな資料をいただきましたが、廃止の方向というのは、先ほど申し上げました当時の佐倉
政府委員からも、廃止の方向なんだ、こういう
答弁も
会議録にはっきり出ております。今回存置する、こういうふうなことでいろいろな
理由づけがあるわけでございます。私個人の見解とすれば、
行政監察支局、
四国につきましては現実に私も行ってまいりました。大西
支局長さんの非常に立派に頑張っておられるお姿にも拝しまして、やはりお目付ではありませんけれ
ども、
行政監察だけは全国至るところにあってもいいのじゃなかろうかというふうに感化されて帰ってきたわけでございますけれ
ども、そういうふうに個人的には思っております。そういうふうなことも含めまして、「廃止するものとする。」という附則を今度取るということ、削除するということ、その
理由が、五十五年当時と比べて重大な
変化があった、こういう
理由でございます。重大な
変化というのはどのようなものを言うのであろうか。確かに
行政相談数はふえております。
四国の香川県なんかは、一人当たりの
行政相談員さんの受け付け件数というのは全国ダントツでトップであります。非常に頑張っておる、こういうようなこともわかるわけでございますけれ
ども、五十五年と比べて重大な
変化があった、この辺の御見解を承りたいと思うのです。