○武部委員 きょうは
郵便法の
改正の問題でありますが、この
郵便が
貯金、保険に大変おくれていよいよ競争時代に入ってきたわけであります。
貯金、保険では、今も営業活動の話がございましたが、割合
お客様という言葉は通用しておったわけですが、
郵便事業では
お客様というのはまだまだちょっとぎごちない、そういう空気です。これは現場へ行ってみれば一番よくわかるので、そういう面では、やはり競争時代に入った
郵便事業、この中で職員の意識改革、これは大変必要なことだし、特に職員との対話、一遍にはそう変わらぬと思うのですが、しかし電電は実に見事な改革をやってのけた、これは大いに見習う必要があると思います。
電電は一日から民営になったわけですが、加入者、
利用者がまさに四月一日を契機に
お客様という変わりようは私は実に見事だったと思います。これには相当な準備があったようですけれども、
郵便もそういう面で
郵政省、
郵政局、現場十四万の職員、なかんずく七万七千人は外勤でありますから、そういう諸君との対話を深めてもらう必要があると思います。
私は先日、業界紙を見て知ったわけでありますが、
郵政省が初めて主催してポスタルフォーラムというものを開催された。「
郵便に関する
お客さまのご
意見をうかがう会」ということのようでありますが、
大口利用者が百社参加して大変有意義な会合であった。ここで百社の代表三人の方が
意見を述べておられるようであります。私はこれは業界紙で
意見を拝見いたしました。多様な
要望が
郵便事業の中で次々と
郵政省にぶつけられておる。大変
参考になる記事でございました。
この中で日本ダイレクト・メール協会の
理事長が述べておるのです。最近、長年つき合いをいただいておる私どもダイレクト・メール協会の会員すら腰を抜かさんばかりの驚きをもって拝見するほど、
郵政省は大きく変貌してきておると。これはちょっと大げさです。腰を抜かすほど余り変わっていないけれども、今いろいろな政策を
郵政省が
郵便に関してお出しになる、これはまさに
郵便事業の中で画期的なことだ、私たちもそう思います。
戦後の四十年の経過しか私はわかりませんけれども、その
郵便の歴史の流れを見ておって、確かに画期的なことだ。ですから、このダイレクト・メール協会の
理事長は、腰を抜かさんばかりに驚いたという表現でやっておるのですが、それほど
郵便対策が変わりつつある、これは外部の人の目にもそう映っておる、それがどんな効果を上げておるかということが問題だと思うのです。一体そのことが
利用者の
ニーズにどうこたえておるだろうか、これが私は問題だと思うのです。
先ほどいろいろやりとりがございました。この記事が出た後、ついせんだって三月二十八日の読売新聞を見て、私はこれまたびっくり仰天いたしました。この読売新聞は相当大きなスペースを割いておりました。「速い新商品もいいけれど 配達ちゃんとして」、こういうタイトルです。中の記事を読んでみたところが、
郵政省が七万六千枚の広告を電車の中にぶら下げたとか、電子
郵便だ、ビジネス
郵便だ、
郵便小包だ、そういうものについて速く配達いたしますとか、
外国郵便も翌日には着きます、いろいろなことが書いてある、しかし国内の配達は当てにならぬとも書いてあります。
どういうことが書いてあるのかと思って読んだところが、神戸中央
郵便局から月、火、水と続けて投函したものが、木曜にまとめて東京中央
郵便局区内に配達された、
外国に翌日配達できると宣伝しておいて、国内がこれではだめじゃないかという記事でありました。昨年の二月の
郵便の輸送の大改革というのはまさに画期的でございました。これは
郵便事業の中でまさしく歴史に残る改革だと私は思っています。ところが、こういうことがあった、そこで双方の局に聞いてみたけれども、双方の局とも答えられない、首をかしげるばかり。なるほど、これは
通常のもので書留でも何でもありませんから、調査もしかねると思うのですけれども、こういう事実が大々的に報道されました。
せっかくあのように皆さんが
郵便事業で次々と新商品を打ち出して、職員もこれに何とか沿わなければならぬといって
努力しておる。にもかかわらず、片一方でこういうことがあるということが出ると、我々も水をかけられた気持ちになってあの記事を読んだのですが、ごらんになりましたか。