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佐藤(敬)
委員 市町村の
国保財政が立ち行くように
努力したい、こう言っておるのです。ところが、今申し上げましたようにあなたがそう言っても、もう信用しないのです。そこのところが問題なんです。
厚生省に一杯食わされた、だまされた、今まで一般会計から繰り入れてきたんだ、もう全部一般会計からも何からも一切繰り入れないで裸のまま
厚生省にぶつける、大変な不信感を持っているのです。あなたがここで、
国保財政が立ち行くようにやりますと言って
約束したってだれも信用しませんよ。去年この
制度をつくるとき、後で申し上げますけれ
ども、私が言ったとおりになってしまったのです。各
保険者が心配したとおりになっているのです。
国保財政が立ち行くようにやりますとあのときも言った。そして何もやってきていない。今も同じことを言っている。だれがそれを、あなた方の言うことを信用できると思いますか。思わせるには何をやらなければいけないか。具体的に
国保財政が立っていくようにやってみせなければもうあなた方をだれも信用しませんよ。口じゃだめなんだ。
今みんな
調査に逃げ込んでいる。今あなたが、四月にやって五月にやって六月になれば終了する。しかしなぜ四月でなければいけないか。もう容易でないことは去年のうちにわかっているのです。十二月に入っている率というものはほんの少ししかない。十月、十一月、十二月の三カ月で二十五万人くらいしかないのでしょう。もう既にこうなることがわかっている。それを何の手も打たないで、そうして四月になってから
調査を始めて、それの
実態調査がわからなければ何もできません、こんなことをやって
市町村のどこが信用しますか。
市町村はおくればせながら三月に
調査を始めて、私は何遍も聞きましたが、みんな四月には終わると言っているのですよ。それを、最もそれに敏感で手を打たなければいけないあなた方が、四月というのはこれからの話ですよ。それをやらないで、そうして六月にならなければ結果がわかりません、結果がわからなければ何もできません、これでは皆さんますます不信感を持ってしょう。
私はさっきも言いました、六月というのは
国保にとって本賦課するときの
一つのポイントなんです。もう一カ月早めれば、せめて二月あたりから
調査をしていれば間に合うのです。
現実に大蔵省や自治省やいろいろなところで財政調整その他の調整をしなければいけないかもしれないけれ
ども、
実態がわかれば、今度はこういうようにしますよ、しかしその調整がつかないから八月まで待ってくれとかなんとか、そういうことが言える。しかしあなた方、
実態がわからなければやみくもでしょう。手の打ちようがない、はっきりそう言っている。手の打ちようがないのです。こんなことで、あなたが言ったように
国保の財政が立つように一生懸命誠意を持ってやりますと言ったって、一体だれがあなた方の誠意を信用しますか。
さっきも言いましたようにこれは大ピンチなんです。私も
国民健康保険は組合時代から関与してやってきています。百も
承知です、どんなに苦しくてやってきているのか。皆保険でないときからやってきている。だけれ
ども、こんな事態は初めてですよ。全
市町村が全部
赤字になるなんという事態は初めてです。あなたは
退職者医療だけではないと――後から申し上げようと思うけれ
ども、ほかの要素がいっぱいあるでしょう。例えば健保でもってどんどん、あるいは充当率を一〇〇にしないで、今四十何ぼ、五〇にもいっていないでしょう。あるいはまた老人健保の補助率までみんな切り下げてしまった。いろいろな問題がありますよ。
市町村は
国保にとってむだなんか
一つもしていません。どのくらい苦しい経営をしているかわからない。
我々は長年、
国保の
赤字に大変大きな
影響を与えているのは老人だ、何とか老人を
国保から切り離して財政を楽にしようと思った。そうしてようやく三年ばかり前に老人健保ができました。やれやれと思ったけれ
ども、みんな持っていっちゃって何も財政は楽にならない。もう
一つは、健康なとき会社で使って、そうして年をとれば掃きだめのごとく、ごみ箱のごとく
国保にみんな入れてしまう。収入が低くて病気にかかる、だから
国保が
赤字だ、何とか
退職者医療制度をつくってくれ、これがようやくできました。やれやれ、これで
国保の財政がようやく楽になるかと思ったらとんでもない話だ、ますます苦しくなってきているのです。
考えたって、一番財政
負担になっている老人と
退職者が
国保から出ていけば、
国保財政というものはうんと楽にならなければいかぬ。なぜ念願が到達されてもこの
国保財政というのがますますやっていけないほど厳しくなって落ち込んでくるか、そこに大きな問題があるのです。あなたは
国保をやっていけるようにと言ったって、やっていけるようになっていないじゃないですか。何ぼ口で言ったってだめです。まずこの
調査を、あなた方が逃げ込むところの
調査を、四月にやったら五月くらいに、今コンピューターの時代なんだから、
調査さえしてしまえばあとはすぐできるのですよ。国勢
調査だって今まで年を越していたのが十二月になればできるというのだから、すぐできる。
六月の本賦課までにこの
実態をきちっと出して、そして、その時点でこれを救うことはできないかもしれませんが、
実態はこうであるから、
厚生省は大蔵省や自治省とよく
協議をして、これをこういうふうにしますという方策だけでも六月以前にあらわして
国保関係者を安心させるようなことをしなければ、あなた方をだれももう信用しませんよ。やる気がないですか。