○岡部
説明員 ただいま
上田先生御質問の点でございますけれ
ども、私の方から
説明をさせていただきます。
先生今御
指摘のソ連向けの大型プラント輸出でございますけれ
ども、最近この三年来大型案件が途絶えておりまして、昨年の末にロン経済合同
委員会におきまして四つの化学関係の大型プロジェクトの
提案がございました。これについてまず簡単に御
説明をさせていただきますけれ
ども、
一つは、化学製品の原料でございますオレフィン、ポリオレフィンのプラントがございます。二番目が繊維の原料でございますポリエステルファイバーでございます。三番目がナイロンの繊維でございますナイロン・ポリエステル・コンプレックスでございます。それから四番目が塩化ビニールの製造プラントでございます。この四つのプラントが現在
日本側に対しまして
提案されておるわけでございます。
これらのプラントにつきましては、
先生御
指摘のとおり、いずれも二千億あるいは二千五百億を超える大型案件でございまして、
日本のプラント業界は、
先生御承知のとおり、昨今プラント輸出が非常に低迷をしておる
状況下でございますので、何とかこの四つの案件を受注したいということで、各企業とも
ども頑張っておるところでございます。通産省といたしましても、こういうプラント輸出の
状況でもございますので、できる限りの支援を送りたいと思って検討をしておるところでございます。
こういう
状況でございますけれ
ども、この四つのプラントにつきましては、それぞれの案件ごとに進捗
状況に若干の差がございまして、このうち現在進んでおりますのが、ポリオレフィン、ポリエステルという二つの案件につきましては、既に御承知のことかとも存じますけれ
ども、六十年の五月に
日本企業がプロポーザルを提出いたしまして、現在テクニカルな技術のネゴの
段階に入っておるわけでございます。そのほかの二つの案件につきましては、仕様等に若干変更がございまして少し先に延びているということで、プラント業界から私
ども聞いておるところでございます。
そういう
状況でございますけれ
ども、プラント業界、先ほど申しましたとおりの
状況でございますので、ぜひとりたいという意欲は非常に強いわけでございまして、当省といたしましても、今後これらの案件につきまして、その商談の進捗
状況に合わせまして、それをよく注視をしつつ適切に対応していきたい、こう考えております。
それから欧米、特にヨーロッパ諸国のこのプラントに対しますアプローチが非常に強うございまして、
先生御
指摘のとおりヨーロッパから有利なファイナンスを提示しているやに聞いておりまして、先般もイギリスから輸出信用の
期間でございますけれ
ども、八年半の
提案がございました。これは、ソ連向けの輸出信用の場合は、OECDの輸出信用アレンジメントというのがございます。これによりますと約五年でございますけれ
ども、それをヨーロッパ勢が八年半ということで
提案しておりますので、
日本といたしましても、このヨーロッパの
条件に合わすべく、テクニカルな言葉で申し上げますとマッチングという行為がございますけれ
ども、マッチングを先般行いまして対応しているところでございます。
今後とも、
期間に限らず、例えば
金利ですとかあるいは頭金という問題につきまして欧米諸国から具体的な有利な
条件の
提案がある、そういう
段階におきましては、我々としても関係省庁と十分検討いたしまして弾力的に対応していきたい、そういうふうに考えております。