○横手
委員 ぜひそれらの問題について御要請を申し上げておく次第であります。
次に、設備廃棄事業の問題でありますけれ
ども、先ほどお話がございました五業種のほかにも設備廃棄事業が準備され、あるいは準備を始めようというところもあるとお伺いをいたしております。この中身については時間がございませんので省略をいたしますけれ
ども、その中の
一つにニット業界も入っておりますが、御案内のとおりこの業界の
組合は
中小企業でも特に小企業が数多く、また業界の
組合の中でも編み立て専業者もあれば、むしろ編み立てよりも最終製品までの一貫工程を持っておるところもある。むしろそちらにウエートがかかっているという企業もあります。また、たてよこまるということで機種もそれぞれ分かれており、大変複雑な業界であります。一方、設備
共同廃棄事業を進めようとすると、中央で全国
団体がこれを取りまとめるということに相なります。
申し上げてまいりましたように、いろいろな形の複雑な業界であるだけに、その業種あるいは産地によってその受けとめ方が大変異なってまいります。つまり希望の強い産地は事前に予備
調査をする、早々にまとまってまいります。そしてもう既に企業側ではあるいは産地業界では期待を始める、いつからだろう。ところが今申し上げたようなところがありますから、全国的にはなかなかまとまってこない。全国
団体がまとまらないから具体的な問題に入っていけない。そうしますと早く進んだところではいらいらが起こってきたり、あるいは
組合不信につながったり、あるいは政治に対するまた不信につながったり、そしてまたようやくやろうとしても、これらの廃棄事業そのものの効果が薄れてしまう、こういう悩みを持っております。
そこで、現地の要請といたしましては、各機種ごととか産地ごととかに分かれて行うような弾力性を持たせてもらいたいという要望もあります。あるいは転廃業対策としての設備
共同廃棄事業の仕組みの説明の中で「この事業は一部の方々の単なる救済目的では実施できません。丸経緯の区分ごとに全国ベースで三〇%以上の過剰設備があり、傘下企業数一〇%以上、かつ廃棄設備七%以上の
規模でなければ
計画の承認が得られず、実行未達の場合は繰り上げ償還になります。」こういうことでルールがつくられております。
私は、一定のルールをつくることは大事なことであるし当然のことであろうと
思いますが、先ほど申し上げましたような業種を抱え産地を抱えておりますので、せっかくの設備
共同廃棄事業というものの効果が薄れてしまうようなことがございますから、
規定は
規定としてこれを今すぐ変えなさいとは言いませんけれ
ども、やはり弾力的な運用が必要ではありませんか、こういうことをきょうのところは提起だけ申し上げておきたいと存じます。
次に、輸入問題についてお伺いをいたします。
昨年の本
委員会で私はこの問題について取り上げさせていただきました。織工審の中でも、日本の繊維産業が先進国型産業に脱皮しなければならない、こういうことがあるわけであります。しかし、今日輸入増によって業界が大変な打撃を受ける、こういった問題について野放していいのでございましょうかという御
質問を申し上げました。
大臣からは「我が国といたしましては、我が国繊維産業の創造性と活力を減退させる輸入
規制等の保護的
措置は可能な限り差し控えたいと
思います。しかしながら、いかなる場合においてもMFAを発動しないということではございません。輸入の急増品目に対しましては、事態に即しまして実効ある適切な
措置をとり得るように、引き続き輸入動向、国内需要の動向等を注視してまいる所存でございます。」という
答弁をいただきました。私はそのときに、「それでは
大臣確認をさせていただきますけれ
ども、新繊維ビジョンの中にも、「如何なる事態においても輸入を放置せよということではなく、輸入急増に伴う過度の
影響を緩和するためには、事態に即して機動的に対応することも必要である。」「
特定品目の輸入急増によって国内産業に重大な被害を生じるような場合にはMFAを適用した
措置をとること。」このように述べられておりますけれ
ども、
大臣もこれを肯定するということでございますかという
質問をいたしましたら、
大臣からは「その考えでございます。」という御
答弁をいただいておるわけでございます。特に綿の糸、きれ、ニット製品について、輸入増のために大変な事態を迎えておるわけでございますが、
通産省の方針はいかがでございましょうか。まず
大臣……。