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薮仲委員 今
木部大臣が申されましたように、一般自動車道というのはこの戸隠ラインだけではなくて、四十三の
事業者が五十六の路線を持っております。
それで、もう時間が参りましたので、具体的な問題点だけ指摘させていただきたいと思うのでございますけれども、このような
地すべりの危険があるということは県の
企業局は知っておった。ところが、先ほど申し上げましたように、
道路運送法による
道路でございますので、
企業局の
道路に対して国費が投入できない。
道路法による
道路であれば、これは
道路局あるいは
建設大臣もずく国費を投入して
地すべり対策はできたかもしれない。このような
企業局会計、
事業者がやっている
道路に対しては、一般会計を投入できないという隘路があるわけでございます。しかし、事態はこのように非常に深刻な事態になっておって、一
企業局がこれを処理することが不可能になっているのが、だんだんおくれおくれてこのような大
災害になってくる。この点を私は
国土庁長官並びに
建設大臣に、今も
お話ございましたけれども、よく御
検討いただきたい。このような
被害がないかどうか総点検してくださるという
お話がございましたが、五十六路線についてもう一度改めて総点検をして、このような危険がないかどうか、
建設省に
報告義務を怠ってないかどうかお調べをいただきたいということを重ねて
建設大臣に
お願いをいたしておきます。
と同時に、やはり御研究いただきたいのは、
企業局のその会計に対して
道路局が対応できないというこの制度上の問題点については、御専門の立場から、どうすればこの対応ができるのか。
住民の生命、財産を守るために、私は、
企業局の会計でやりなさいという法体制ではなく、積極的に県なり国なりが乗り出していってこの
対策ができるような方途というものを御
検討いただきたい。
さらに、私はいつも申し上げますけれども、
地すべり防止区域の指定基準についても
検討すべきではなかろうか。私も県へ行きました。これは
木部大臣も恐らく御承知だと思いますけれども、今度の
地すべりの緊急
事業をやる前になぜ
地すべり事業をやらないのかというと、採択基準という壁にぶち当たってできなかった。ここには御承知のように、渓流に入ってくる、河川を阻害する、
道路、鉄道あるいは官公署、学校、それをつぶす危険があるとか、あるいは人家が十戸以上
被害に遭わなければ等々の壁がありまして、この
地すべり防止区域に指定して国費を投入することができなかった。しかし、このような危険な箇所については、さっき
木部大臣はいみじくも、法律の枠を越えてもやらなければならないことはやるとおっしゃってくださった。これを
長野だけではなく、危険な箇所については、総点検の上で、どうすれば解決できるか。どうかこの辺は、この
被災を再び繰り返さないために再
検討をしていただきたいことを私は
大臣に
お願いをする次第でございます。
これは
大臣に
お答えいただいて、時間が来て申しわけないのですが、
消防庁長官、せっかくお見えいただきました。私は前にもこの
災害対策特別委員会で長崎の
災害の土石流
災害について質問いたしました。これはその長崎市の
地域防災計画書です。こちらは
長野の
地域防災計画書です。あのとき私は、長崎
災害を教訓として、
災害で人命を損傷しないようにという
お願いをいたしました。その当時の
消防庁長官は砂子田長官でございました。
地域防災計画を、
地域の実情に合わせ、具体的かつ形式でない生きた
地域防災計画をつくるべく見直しをしますとお約束をしてくださいました。私はそのことを国民の一人として期待しております。
この
長野の
地域防災計画書、私も詳細に拝見させていただきました。私は御
努力のあった方の名誉のために具体的には申し上げませんけれども、もっと生きた防災計画にして、危険な箇所あるいは
避難のマニュアル等を具体的につくって、
地域住民に教えていただきたい。
木部大臣は伊豆半島に住んでいらっしゃる。伊豆大島近海の地震があったときに火事が起きなかった。人命の損傷がなかった。静岡県民は地震に立ち向かっていこうと勇気を持っていったのです。長官も副知事をやっていらっしゃるからよく知っていると思う。
地すべり地域に住んでいるならば、雨が降った、あるいは長
期間の異常事態が
発生したときには
避難をしなければならないなという、立ち向かっていくマニュアルを
住民に教えることも私は必要だと思うのです。
もう時間がありませんからやめますけれども、新聞にもございましたように、やはりそういう具体的なマニュアルをつくって、
地すべりやあるいは土石流、そういうものに対処して、人命を損なわないような、生きた
地域防災計画を、
消防庁長官がこの
地域防災計画の所掌の長官でございますので、どうか総点検をしていただいて、その
地域に合った、生きた防災計画、そして
避難の方法をおつくりいただきたい。
大臣と長官に
お答えいただいて、質問を終わりたいと思います。