○坂井
委員 シートベルト着用の動機ですが、いろんな調査があるのでしょうが、一番多いのは、やはりまず自分の安全のためにというのが多いようですね。それから二番目には、テレビあるいは映画、雑誌、ポスター、パンフレット、そういうものを通じて重要性を知った、だからつけるようになった、これが二番目に多いようですね。それから三番目には、
免許更新時の
講習を受けて、それでつけるようになった、こういうことが大体平均的な
着用の動機の順位のようでございます。
〔浦野
委員長代理退席、永井
委員長代理
着席〕
いろいろ問題があるようですが、
自動車のセールスマンに勧められてというのはゼロだという調査結果もあるようでございまして、
シートベルトを締めてくださいよなんてセールスマンが言いますと、すぐ
事故を連想するということで、車の販売にはこれはちょっとマイナスですね。ですから、これは言いたがらない、心理的にはこれはわかります。ただ、それでもなお
着用率を上げていくということで、
国民全体、一人一人がその意識を持つ、参加をしていく、そういう中でセールスマンというのは非常に重要な
立場にある。そういう人が積極的に
シートベルト着用を呼びかけていくというようなこともやはり
考えの中に入れておきませんといけないんじゃないか。同時にまた、車の実際の販売から
考えましても、少し長期的な目で見れば、かえってそのことの方が、セールスマンにしても、
シートベルトをつけましょう、これが安全ですよ、結果として非常にそれが
事故の減少、安全につながっていった、それの方がプラスであるということもあるでしょうから、そういうところもしっかり細かく見て対応していかなければいけないんじゃないか、このように思っております。
それからもう
一つは、やはり先ほど言いましたように、周りの人がみんなやっているから、自分だけがやらないのは恥ずかしい思いがする、これも
人間心理の
一つだろうと思うのです。周辺がやっていませんと、自分が締めるのは今度は格好悪いのですね。ですから、できるだけ多くの人々が周辺で
シートベルトを締めている、そういう
状況をつくり上げていく。そのためにはだれがまず率先してやるか。
一つは、いかがでしょうな、公用車、公務員の皆さん、我々が率先してやりませんかね。この
法律をつくる以上は、少なくとも強制するわけですからね。やっておれば、じゃ、まねてやりましょう、これは身でもっての啓発キャンペーンだろうと思いますね。そういうこともやはり
考えていかなければいけないんじゃないか、こう思います。
それから、若い世代の
着用率が非常に悪いようですけれ
ども、全体的な
着用率がなぜ悪いか、なぜ
着用しないのかという理由は、一番はやはり面倒くさい、それから二番目は窮屈である、それから次は格好が悪いということですね。これは若者に多いようですが、格好が悪い。なるほどあれは格好が悪いのか、あるいはむしろ格好いいなということにならぬものかな。ファッショナブルな
シートベルトの開発なんてことになると、それがいいのかどうか私には直ちにわかりませんが、若者の意識に少し格好悪さということをなくすような
シートベルトというものは
考えられないものか、この辺も大いに検討の余地のある部分だろうと思います。
それから、大事なことは、
シートベルトが安全であるということを情緒的に訴えたのでは、これは余り
効果は実はありません。いただきました「
シートベルト着用の
効果」、これは、見ますと非常にいいですね。こういう具体性のある、実際にこうだったんだというようなものをより多くの
国民といいますか、
ドライバー一人一人の目に触れ、これによって啓発されていく、そういうことも大事だと思いますし、同時に、安全ということを医学的に、あるいは生物学的にというのか工学的にというのか、そういう研究の成果、統計的な証拠といいますか、そういうものをわかりやすく、こういう形のものをもっとさらに平易にしたようなもの、そういうPRの仕方はないものだろうか。
同時に、
着用率の追跡調査ということで、死傷率と
着用率との
関係ですね、やがてこの法ができまして施行される、施行後一定期間
事故の統計を分析しまして、
着用率と
事故との
関係を明確にするというような調査をしたらどうだろうか。さらには傷害の種類と程度、これが
シートベルト着用によってどのように変化をしてきたか、医学的
効果はどうであったか、そういうことの追跡調査をきちんとすべきだと思いますけれ
ども、そういう御検討はされておりましょうか。