○中井
委員 この条項が格別に加えられておるのは、こういう業務ですから赤字を出したり業者が倒産したら直ちに後を引き継ぐ業者がいない、したがって、ぼろもうけしなくても、ずっと委託あるいは業務をやれるだけのお金を払いなさいよということであるのは間違いのないことでございます。業者があわてて手に入れたこの船は六千万円かかっているのです。十四年物であります。これは来年、二年に一遍の中間の検査があります。これぐらいのぼろい船だと、検査を通るのは大変でございます。大体三千万から四千万ぐらいかかるだろうというのが私が電話で問い合わせた船業者の
答えでございます。
しかも、この六千万円以外に、自動装置がついてなかったということで海上保安庁から三月二十九日に御忠告を受けまして、こんなことは初めからわかっておったのですけれ
ども、二十九日に期日に間に合うように申請を出したわけです。出したら、忠告して、その間待ってくれたわけでありますが、その間お金が数百万円かかっておるわけでございます。そうしますと、何やかや、船員の月給も含めますと、三年間、一億二千万ぐらいのお金では到底採算に合わないのであります。
そういうことをあなたはどう
考えるのだ、こう私は聞いているのです。
皆さんのおつくりになったフレームはそういうフレームじゃないでしょうか。税金でありますから、そういう中でできる限り切り詰めた契約をしていく、これは当然のことであります。しかし、これは余りにも採算を度外視して、とにかく前の業者を追っ払う、自分だけが入るために無理やりやったような
感じのある指名じゃないですか。
〔
柿澤委員長代理退席、
委員長着席〕
これはお聞きになっていない方、初めての大臣以下おわかりにならないと思いますが、この新しい業者のお兄さんというのが市議会の、この問題の
委員会を担当している
委員長なんです。要するにこの市議会、僕らから拝察すれば、大変失礼だけれ
ども、無理やり、書類がなかろうが資格がなかろうが、尾鷲市の判断だ、それは
厚生省がいいと言ったのだと言ってねじ込んじゃった。ねじ込んだけれ
ども、つじつまを合わせるのは大変だ。海上保安庁にも、し尿が捨てられないから何とかしろと言って、無理やり期日を超えて超スピードで登録をしてもらった。
厚生省も、もうやっちゃっているものだから仕方がない。何ぼ言っても、これは尾鷲市が悪かったと言ったら大変なことになるということで、汗かきかき全然通らぬ理屈を言っておるだけであります。
そういうことをやると、これからほかの市町村でも幾らでもこういうものが出てきますよ。海上だけではなしに陸上もいっぱい出てきますよ。それでいいのですか。このことを心配の余り
お尋ねをしているわけであります。
まだ後から細かいこと幾らでも
質問させていただきますが、冒頭申し上げたように海洋投棄はなかなか一遍に減らせられないし、なくせられない。やっておってもそう大して、大丈夫じゃないかという
考えもある。その中で、それじゃそれをチェックしているのはどこだと言ったら、何もない。業者に対する信頼
関係、これだけだ。しかも、一隻の船を新造しようと思えば三億円くらいのお金がかかる。実は大変な投資も要る
業界でございます。それを勝手にぼこぼこと市当局の恣意的な判断によって、法の網をくぐりまくって業者をかえていったのでは、長期的に信頼して海洋投棄を任せられるような業者は育ってこない、私はそのように
考えます。
そういう
意味で、この六千万の船を買われて四千三百万のあれであって、三年間、この会社の経営が黒字になると思いますか。あなたの御判断をお聞かせください。