○
安倍国務大臣 日ソ間の
漁業関係につきましては、これまで
漁業の
分野は
漁業の
分野として実務的に発展をしてきております。これは伝統的な
日ソの
関係であろうと
思います。今回の
日ソ二百海里
漁業交渉における
ソ連側の厳しい態度も、基本的には
漁業の
分野における二百海里
時代の反映である、こういうふうに理解をいたしておるわけであります。
また、
ソ連との
経済関係は、従来より互恵の見地から進められてきておりますが、
政府としては従来より、
日ソ関係は政治
経済等の
分野も含めて全体としてとらえられるべきである、こういうふうに考えておりまして、いわば無
原則な政経分離はとらない、こういう基本方針で対処してきておるわけであります。
日ソ間の
経済協力につきましても、かかる基本的な
立場を踏まえまして、具体的案件ごとにケース・バイ・ケースで慎重に検討の上、対処していく考えでございます。
私は、最近の
日ソ間の
状況を見ておりますと、国際
情勢の緊張緩和という中で、
日ソ間の対話というものも徐々に進んでおることを非常に喜んでおります。今回の
漁業交渉もそういう中で、実務的ではありましたが、
ソ連としてもこれを
解決していこうという基本的な
姿勢には変化はなかったように
思います。
交渉は難航しましたし、お互いの国益の
立場はありますが、
交渉を
解決していこうという基本的な
立場には変化はなかったように考えておるわけでございますし、また、最近の
日本漁船の海難事故等において、これに対しても機敏に
ソ連側が対応してきて、生存船員を直ちに返してくれたということに対しても、我々は
ソ連側のそうした機敏な措置に対して感謝をいたしておるわけでございますが、こうした
漁業協定が
解決をして、そして実務
協定も早く締ばれて、そういう中で今後ともいろいろの問題を逐次ひとつ具体的に改善の方向で進めてまいりたい、こういうふうに思っております。