○矢追委員 この
研究開発費を見ていきますと、七項目の構成比を計算してみたのですが、
原子力の
研究開発費が五六・四%、全体の半分以上になっております。五十九年度でも五六・二%。他の項目を見ますと、海洋
開発は二・二%、
ライフサイエンスは二・七%、それから材料科学が二・五%、創造科学が〇・八%、宇宙
開発は二九・〇%と
原子力に次いでおるわけです。もちろん私は誤解されると困りますが、
原子力とか宇宙
開発のお金を削って回せという
意味じゃなくて、宇宙、
原子力が、特に
原子力が多いわけでして、宇宙はその次。それに比べますと、先ほど
大臣ちょっとおっしゃいましたけれ
ども、海洋
開発では二・二%ですし、創造科学というのはこれからの
分野であるにせよ〇・八%、構成比の上からいってちょっとバランスが欠けるのではないかと思うわけでございます。
特に海洋
開発などは、もう既に海洋
開発が言われてかなり時間がたっておるわけですね。さっき「しんかい」の
お話をおっしゃいましたけれ
ども、私も十数年前に参議院におりましたころに、海洋
資源開発促進法という議員立法を自分でつくって提案をした経緯がございますが、そのとき海洋
開発のこの法案を出したら、実はおたくの役所の方から、五年早いよ、こう言われたわけです。今になってどうなっているかというと、もちろん私があのとき出した、その後も公団法とかあるいは
研究所法とかそういうのをいろいろ出しましたのですが、
研究所も一応追浜に少しはできて、少しずつは私が提案した方向に行ってはおりますけれ
ども、まだまだの感を受けます。公明党といたしましても海洋
開発基本法案というのを前国会でも出し、ずっと出してきておりまして、非常に熱心にやってきておりますが、構成比からいうとまだ二・二%、海洋国家
日本でありながらどうしてこれがそう伸びていないのかなという点を強く感ずるとともに、五年早いと言われたのがもう十五年たってしまったわけです。そういう
意味では今度「しんかい」の新しいのをつくられるのは結構なことでございますが、もう少し突っ込んだ検討、それから
施策というものができるのではないか、私はこう思うわけでございまして、その点についてお伺いしたい。
それから今後の方向として、やはり
ライフサイエンス、材料科学あるいは創造科学といったものには相当の力をお入れになるのですか。それとも今
民間で相当進んでおりますので、こういうものはもう
民間にやってもらうという方向なのか。産・学・
政府、こうなっておりますけれ
ども、その辺をどうやっていくのか。
民間活力の導入ということも盛んに言われておりますし、少ない
予算の中ではやむを得ないと思いますし、これはやらなければいけませんが、
民間で手のつけられないようなものもかなりあるわけです。その辺の問題と、それから
科学技術庁の
予算と文部省の
予算は別ですよね。特に大学の
研究費も少ないし、じゃ
科学技術庁の国立
研究所とか国立試験所がいっぱいありますけれ
ども、どれくらいの
予算がというとこれも少ない。そういった点で、
一つは先ほど申し上げたように
原子力に偏り過ぎておる。またその次は宇宙
開発。これはもちろん伸ばすんですよ、やっていくのです。特に核融合などはやっていただかなければなりません。しかし、あとの海洋
開発等について今後どういうふうにしていかれるのか、お伺いしたいと思います。