○近江
委員 そこで、事故というのはいろいみ人為的な災害もあれば天災もある。もういろいろなことがふくそうしてくるわけでございます。そこで私は、ひとつ
国鉄の施設のことについてお聞きしたいと思うのです。
例えば橋梁あるいはトンネル、こういうものを建設年代別で見ますと、橋梁の上部については、明治時代が六千、大正が一万二千、
昭和が六万三千。下部については、明治が二万三千、大正が二万二千、
昭和が八万六千。トンネルについては、明治が百キロ、大正が二百キロ、
昭和に入って千百キロ。こうなっておるのですね。この辺、いろいろとその危険の問題についてはランクづけをされている。Aランクについては非常に危険である。こういうところだけでもかなりの数に上っているわけですね。実際にそういう心配のない安全投資ということについてやっておるかということなんですよ。
国鉄は今やもう財政が非常に厳しいということで苦しんでおることはよくわかるわけですが、これは一たびもしものことがあれば大変なことになるわけでしょう。したがって、安全投資ということについては、列車が動いておる今日においてはこれはもう絶対に手を抜くことのできない大変な問題だと思います。
例えば羽田トンネル、これは新橋から
貨物線で大船付近に行っておりますが、これも最近は異常漏水で土木学会の判定を待っておるということなんですね。また
東京トンネル、これは錦糸町から品川の辺まで入るのですね。総武線が上を走っておるようでございますが、これも漏水が多い。土木学会に
委託をしておる。最も都心のこういう地域においてもそういう状況でしょう。私がおります大阪におきましても、下神崎川の橋梁等も従来から
指摘されながらいまだに補修もされない。結局は、原因は金がないからだ。五カ年計画なら五カ年計画でやっていくんだけれ
ども、緊急度の高いところからやっておるということでございますが、こういう状況でいいのかということなんです。
予算を見ましても、ほとんど横並びですね。余りふえてもおらない。例えば施設の老朽度、これで早急に何らかの措置を必要とするもの、
国鉄の
調査では橋梁については上部が五千、下部が六千、トンネルについては九十キロ、こうなっておるのです。これを何年でやるのですか。もしものことがあれば大災害になりますよ。これは予算の問題ではないのですよ。五十九年度予算で橋梁が二百四十億円、トンネルが九十億円、合計三百三十億円でしょう。五十八年が両方合わせて二百九十億、五十七年が二百七十億、五十六年が二百四十億、ちょっとずつ上げていますけれ
ども、こういうオーダーで実際にいけるのですか、危険箇所が。改良ができるのですか。それについてお聞きしたいと思うのです。