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加藤(万)
委員 少し様子がつかめました。
日米間で決めたガイドラインの中におけるいろいろな情報の交換、それならば少しわかりました。
大臣がおっしゃるように、
政策全般についてここでやるということになりますと、一体、外務省の外交ルートというものとどういう
関係になってくるんだろう。戦前の軍部と外務との
関係、御案内のとおりですね。特に満州侵略以来の軍部と当時の外交とのあつれきというものは大変なものがあったというふうに私ども先輩から実は聞いているわけです。私は、
制服組の人が武器の拡大について自己増殖を続けるのは気持ちはわかるのですよ。なぜかと言えば、みずから命をかけるわけですから。私はよく言うのですけれども、安全という問題を
考えるときに、通産省と消防庁では違うのです。なぜかと言えば、通産省は、これがあれば安全ですよと、こういう話し方なんですね。ところが、安全を破壊されたときに出るのが消防車なんです。したがって、消防士が突っ込んでもなおそこで安全であるというケースがなければ安全にはならないという、こういうのがいわゆる安全の最低の定義なんです。今度の場合でも、私は
制服組の人が安全を求める、いわゆる自己増殖を続けるというのは、そこはわかるのです。
自分の命をかけて戦うわけですから。そのときに命が惜しくないなんという人はだれもいないと思うので、当然それを守るための正面装備を拡大してほしい。しかし、それを抑制し、それをコントロールするのが外交のチャンネルあるいはシビリアンが持つ使命だろうと私は思うのです。したがって、自己増殖にいわゆる文民の人まで巻き込んで
防衛力が増殖するのではないか、いわゆる自己増殖を続けるのではないかという不安を、率直に言って今度のこの
会議の設定に合意をされたことについて私どもは持ったわけです。
一体、
防衛庁における
シビリアンコントロールという問題が、従来の
制服組に対するいろいろな、今言いましたような危険な
意味、自己増殖を続けるであろう、あるいは、時には武器によって外交をというそういうところまでいく可能性のある、戦前の
状況を見たらそれはあったわけですから、そういうものをコントロールできる機能としてあったにもかかわらず、今度は
アメリカとの間で国際的な
情勢の
認識の統一をする、あるいは先ほど、ミサイルの問題に対する監視機能として新しい長距離レーダー機能を装備する、それに伴う艦船の購入もするなどということも、一部五九
中業で出ておりますけれども、そういうことになってきますと、そういうものに繰り込まれた文民の背広組の
会議ということになると、まさに
日米間の軍事
協力体制に対しては
我が国の自主的な
判断とか外交的なチャンネルから得た抑止というものは効いてこないんじゃないか、こういう危険性を私は実は感じたわけなんです。
さて、どうなんでしょうか。外務省見えておられると思いますが、この問題に対して外務省では何か、まあ大臣が
アメリカでやられたわけですから、話をされてきたわけですから、何らかの話し合いがされていると思いますが、いかがでしょう。