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安倍(基)
委員 私は一%を突破してはいかぬと言ってもおりませんし、二%、三%を
めどにしろとも言っているわけではないんで、これを機会に本当にどのくらいまでやったら
日本としては
必要最小限なんだということを、もう既にできている、これで大丈夫だとおっしゃるかもしれませんけれ
ども、一%問題がこれだけ問題になっているときに、
防衛論からいって何が必要なんだ、どこまでが必要なんだ、なかなか戦前のように自分の力でやれるわけはない、それと同じ軍備を持とうと思ったって持てるわけはないんで、その込もう一遍私は
防衛計画をよく
検討すべきじゃないかというふうに非常に素人考えでございますが、考えておるわけでございます。
それともう
一つ、ちょうどオイルショックのときに
日本があわてふためいたということはよく御存じで、どうにか最近はエネルギーの備蓄、石油の備蓄な
ども行われ、エネルギー源のいわゆる転換も行われつつある。簡単に申しますると、
日本は戦後安全ということについて非常に無関心であった。でございますので、現在一番大事なことは何日もつかもたぬか。
抑止力ということもさることながら、いざというときに食糧なんかもある程度持っている、エネルギーも備蓄がある、ずたずたになってもある程度の生活はやっていけるという、いわば総合的な
意味の安全ということにむしろ着目すべきじゃないか。第二次大戦までは敵をやっつけさえすればいいということだったようでございますけれ
ども、その後はいかに被害を最小にとめるか。
国内における被害、勝つ負ける以外の要素が随分あるのではないか。その辺でいわゆる総合的な
安全保障ということをもっと考えるべきじゃないか。そのために現在のやり方でいいのかどうか。これは総合
安全保障関係閣僚
会議というのがあるのを知っておりますし、あるいは
国防会議があることも知っております。
国防会議というのは国防ということが中心でございますし、
安全保障関係閣僚
会議というのはちょっと
お話の場みたいなものじゃないか、これは言い方は悪いのですけれ
ども、決定権はないというような話もございました。アメリカにおけるいわゆる
安全保障会議、ああいった種類のものをある程度考えて、じゃ我々としては次の
段階では食糧の備蓄をやるべきだとかあるいはエネルギーの備蓄をやるべきだ、あるいは核シェルターをつくるべきだ、限られた財源の中で何に
重点を置くのか。
正面の軍備もさることながら、非常時において
日本が安全であるためには何が必要であるかということを
検討すべきなのではないか、そういう機関が必要なのではないか。
例えば、私はよく言ったんですけれ
ども、もし
日本がアメリカと同じようにずっと国の安全ということを考えておれば中近東の一部にすべてのエネルギー源をおんぶするような
体制にはならなかったろうと思う。アメリカの場合には
国内の天然ガスとか石炭とかいったものを保護する
意味もあったかもしれませんけれ
ども、しかしエネルギー源を非常に分散しておったわけですね。その結果オイルショックになってもびくともしない。これは常に国の安全ということを考えていたから、そうである。
日本の場合にはとにかく経済成長をすればいいんだという一本やりで来たから、オイルショックのときにあわてふためいた。たまたまあのときそれは長続きしないで各国が省エネに努め、
日本もエネルギーの転換をし、備蓄もやったということで、どうにか何年かたっておさまったんですけれ
ども、例えば今度中近東に動乱が起こったときどうなるかという問題もあるわけでございます。こういった国全体の
安全保障というものを考える機関が要るのではないか。そのための
安全保障会議と名づけたらいいのかどうか、ある程度決定権を持った機関が必要なのではないかということと関連しまして、例えば今我々は食糧の備蓄ということを言っておりますけれ
ども、これもやはりいざというときには必要なんじゃないか。あるいは核シェルターをつくるかつくらないかという問題もあるわけでございまして、この辺を総合的にだれが考えていくのか、だれが
判断していくのか、その辺現在どうなっているかということと、これからどうしたらいいと考えていらっしゃるか。えらい一般論的な素人論でございますが、それについての事実とお考えをお聞きしたいと思います。