○藤原房雄君 困っていると言うから私が教えているのです、米を上げればいいのだということ。ただ、これはお金のかかることであり、財政的な裏づけがなきゃなりません。適正なということで六年間六%しか上がらないというようなことで、他産業と化するようなことが、物価は三〇%、四〇%上がっている、物材費その他どんどん上がっている。そういう中で
米価だけが置かれるということは、これは余りにも物の
考え方にへんぱがあるのではないか。こういうことをこの前も申し上げたし、今もそういう
気持ちが政務次官のお話を聞いても払拭できないし、さっぱりわからない。
結局、こういうただ米を上げればいいという単純なことを私
ども申し上げているのじゃないのだけれ
ども、他産業と、また諸物価、税金そのほかいろいろなものの中で、六年間六%に抑えられた
米価というものが妥当なものであったかどうかということは、これは政務次官も大きな疑問をお持ちになっていらっしゃるだろうと思うし、ここらあたりを適正にすることが後継者問題や、今
大臣からお話しありましたようなことを解決する一つの方途であろうと思うのです。
この前私は、農林予算というのは一般会計の中で随分削られて、
皆さんもゼロシーリングの中で大変努力なさっているというが、集中的に一般会計に占める農林
関係予算というものが大幅な減額になっていると。我々の頭の中では、大体国家予算の中で一割前後は農林
関係予算というような一そのくらいのイメージでありました。現在、政務次官、どのくらいだと思いますか。これは本当に五十六年が八・一、五十七年が八・○、五十八年の予算の中では七・二です。
それから、一般会計との
関係もまた大事なのだけれ
ども、さらに農林
関係予算の中に占める食管会計が目のかたきのように、食管会計が赤字だということで言われておるわけですが、農林予算の中に占める食管会計のウエートというものも、これは大変ひところから見ますとウエートがだんだん下がっておる。これは
減反政策とか過剰
事態から今日このようにだんだん
不足ぎみになっているという、いろいろな
要素がありますから単純に比較はできないのかもしれませんけれ
ども、この農林
関係予算の中に占める食管会計の割合というのは四十年代、四十年なんか二九・八%です。それから三六から四〇%台というときもありました。
現在、五十八年度の予算ベースで二五・三%です。四十九年、五十年、ここらあたりがちょうどあれですが、五十一年ごろから過剰傾向があったのでしょうが、四〇%、三六%。農林省としてはこういう予算全体規模から見まして、とにかく一般予算のいろいろな厳しい
財政事情の中で
数字だけ見ますと本当に涙の出るような努力をしておる。また、食管会計の中でも、臨調等から厳しく
指摘をされておりますから、このことにつきましても相当の努力をしておる。しかし、その圧力が結局は今日の単年度
需給というようなことで綱渡りになって、その綱渡りも渡れなくなってきたところに来たというふうに見ざるを得ない。
過日も同僚
委員からお話がございましたが、備蓄ということになりますとまた食管会計が膨らむ、こういうことで備蓄なんか別会計にしたらどうかというようなお話もございました。これは食糧の安全保障ということの上からいきまして、農林予算の中で食糧管理費は削れば削るほどいいということにはならないと私は思うのだけれ
ども、今度の
米価決定に
当たりましても、他
用途米との
関係で食管会計の問題がいろいろ
議論されているようです。私は今日までの全体の一般会計、それからまた一般会計の中での農林予算、農林予算の中で占める食糧管理費ということを見まして、これ以上さらにどこかをへこませるようなことになりますとまたまた、これは金のことだけで物事が済むとか問題が起きるということじゃないのですけれ
ども、そういうことをやりますと、結局はどこかにしわ寄せが来て、一億一千万の国民に不安を抱かせるような
事態に至るというふうに私は考えざるを得ない。
ですから、何もこういう
財政事情の中ですから、お金なんかどうでもいいのだということを言っているのじゃ決してないのですけれ
ども、やはり適正な在庫、適正な予算措置というものが私はあるのだろうと思うのです。やがて概算
要求もなさるわけで、これは
大臣の所管なのかもしれませんが、まずそこらあたりのことについて、
政府当局や政務次官のお考えをお伺いしておきたいと思います。