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政府委員(
石川弘君)
先ほど単品はお目にかからないという
お話でございましたけれ
ども、五十八年度の数字で申しましても、ササニシキ、コシヒカリといわれるものは全体で百七十万トンあるわけでございますけれ
ども、そのうちの約四十万トンはいわば単品流通をいたしておりまして、三点セットと称します新潟、コシヒカリ、五十八年産というふうなことを表示をいたしまして単品流通いたしておりますので、決して皆無ではございません。かなりのものはそういう単品流通をいたしております。
それから、大型 精と店頭精米の問題でございますが、毎度そういう御
議論もあるわけでございます。これは流通の合理化と申しますか、ある程度流通コストを下げできます場合に、やはりこういう大型 精工場が持つ意味というのは大変多うございます。例えば、店頭でほんの一日、トンじゃございませんで数キロというような能力でやっておりますれば、それに対してそれに必要な原料をばらばら供給していくというようなことになりますと、これは大変な手間暇もかかりますし、そういうことが流通経費を非常に増高させるというマイナス面がございます。
むしろ、合いずれにしましてもそういう
段階で全部玄米流通しておるわけでございますから、よく例えば本当
においしいのは、もみ貯蔵して今ずり米で食うのが一番うまいというような
お話もあるわけでございますが、やはりこういう物流の合理化という
観点からは、大型 精工場の持つ意味というものは評価をしなきゃいかぬのじゃないか。しかし、私
どもは全部が全部大型 精工場になれと言っているわけではございません。また、そういうお好みがあればそういうお好みに応ずる店頭精米もあるわけでございますが、結果論としますと、そういう店頭精米というようなものに依存をいたしますと、流通経費はかなり増高いたしますから、結果的に高いものを食べざるを得ないことになろうかと思います。
そういうことから、傾向としては比較的大型 精工場による米流通の方が伸びているのではないかと思います。しかし、そういう小売の店頭での精米がなおあることは事実でございます。私
どもはそれに必要な原料も供給をしなきゃいかぬと思っております。大変一般論で恐縮でございますけれ
ども、大型 精の技術というものは比較的高いと見るべきだと思っておりまして、むしろ問題は、今
先生おっしゃったように、何をまぜているかわからぬという信用
問題等がございます。これにつきましては、
食糧庁の担当者もそうでございますし、いろいろな形で都道府県等も通じまして、どういう原料でどういうものをつくっているかというのをこれは時々見回って
検査をいたしております。ですから、そういういかがわしい原料を入れてつくるなどということができないシステムで、どれだけの原料をどれだけの製品にしたかということがわかるようになっております。
よくそういう
議論が出てまいる中で、消費地の方々に、例えばそういう婦人の集まり等でそういう大型 精工場も見ていただいて、いかなるようなシステムで動かして、どのように製品をつくっているかというようなことをPRしているところも多うございますので、ぜひ機会があればそういうところもひとつごらんいただきたいと思っております。