○藤原房雄君 そうしますと、これは残られた方々の話し合い、どういうお話がどういうふうに進んでいるのか、そういうことのわからない中での
議論ですから、深いお話をしましてもあれですが、いずれにしましても、きょうは時間もございませんから、長いお話を一々お話しすることはできませんが、当初から話しておりますように、高いレベルか低いレベルか知りませんけれ
ども、政治
決着などということじゃなくて、あくまでも、
大臣がさっきお話しになりましたように、
農水大臣の責任の上においてというお話がございましたが、そういうことで、内閣の一員としまして毅然と対処していただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。
きょうは、何といいましても農産物
価格の
決定という大事な問題をめぐっておりますので、今日までも
価格決定に当たりましては私
どもはいろいろ実情については申し述べてまいりました。党といたしましても申し入れをいたしましたし、また、いろいろな角度から
議論もしてきたのであります。
諮問案を見ましても、先ほど同僚
委員からもお話がございましたが、これが本当に
生産者に
所得補償のできるような
価格であるかどうかということについては、私
どもも非常に疑義を抱くものであります。
価格政策だけで
農家経済というものを押し上げる、こういうことだけを私
どもは主張しているわけでは決してありませんが、六年も七年も
価格が据え置かれる。物財費というものが低いとはいいましても、少なくとも農機具等においてはこれは一年に二%、三%の
価格上昇はあるわけであります。また、
労賃につきましても、五年も六年も据え置かれますと、やはり五年、六年の間に
労賃の差というのは当然出てくる。
農家の方々も必死になって
努力をなさっているわけでありますけれ
ども、こういうことからいいまして、先ほど私が申し述べたように、
生産者の
所得を補償する
価格というものについては、本当に疑義を抱かざるを得ないのであります。
畜産振興審議会におきましても、やむを得ないものという答申が出たようであります。しかし、それはそれとしまして、建議といたしまして何項目かにわたって
意見が述べられております。これらのことにつきましては、
一つ一つ申し上げる時間もございませんけれ
ども、やはり
価格政策はとれないということであるならば、それに対応するものとして当然
農家経済の安定のためになさねばならないことが周辺の環境の問題としてたくさんあるわけであります。特に、私
どもが今日まで申し上げておりますように、こういうことからいいましても、
輸入自由化とか
輸入枠の
拡大のようなことがありますと、これはせっかく基盤づくりのために歯を食いしばってやってきたものが水泡に帰すということは当然言えるわけであります。
さらに、負債の問題につきましても、施設がどんどん高度化、高級化し、施設は立派になりましても、それは反面では負債が大きくなっておるという現実は御存じのとおりであります。また、粗飼料の自給率
向上ということも、過日もちょっと申し上げたのでありますが、これは言われながら、現実、その実効性というのはなかなか上がってこない。こういうことからいたしまして、やはり
農家経済安定のために長期にして低利の融資、そしてまた、
農家経済が希望を持ってやっていけるような
施策といいますか対処というものが今急を要するのではないか。負債整理のための資金も導入されて今日まで対処はしておりますけれ
ども、全般的にそれが大きな効力を発揮したということではございません。ごく限られたところでありまして、総体的に
畜産価格の安定のための
畜産農家は、一面からいいますと、複合
経営というようなことで奨励をされた
一つのまた柱でもあるわけであります。これが倒れるようなことがあってはならないということで、私
どもは、やはり
価格は適正な
価格に決めるべきだということは当然のことといたしまして、
農家経営の確立のために、
畜産振興審議会でも出されましたこの建議を受けて、
農水省としては、これからこれらの項目についてはどのように対処をしていこうとしていらっしゃるのか。ここらあたりをきちっといたしませんと、今回の
決定がどういうふうに決まるかわかりませんけれ
ども、そのような私
どもの願う適正な
価格とは思えない。そういう中で、どちらもきちっとしていないということになりますと、
農民にとりましては踏んだりけったりといいますか、どうしようもない現状だと言わざるを得ません。
そういうことで、
審議会における建議につきましての所感といいますか、これに対する
農水省としての受けとめ方をぜひひとつお聞きしておきたいと思うのです。