○藤原房雄君 最善の
努力と言っても、はかる方法がないものですから困るのですけれ
ども、そういうわけで、ただ我々は頑張れ、頑張れという話だけで本当に申しわけないのですが、気持ちはよくわかります。ひとつ
最大の
課題として再び同じような轍を踏まないように、二度あった過剰米処理に余りにもおびえて不足を来すなんていうことのないようなやはり農民の納得のいく
対策を講じていただきたい。
そこで、現在の第三期計画の現状を見ますと、一番三期計画を立てるときの理念というのがあるわけで、その
一つは定着化を図るとか、そういうことによって第三期計画が始まったのですけれ
ども、余りにも
需給見通し、消費の
減退や、それから冷害が続いたというそんなこともございまして、非常にあれは不測の
事態を招いたのです。
地域的に見まして、私はこれはいつも問題になるのですが、私が北海道だから言うわけじゃありませんが、四四・一%の
減反の現状というのはどこから見てもこれは大変な状況です。東京、高知は三十何%。今
農業は御存じのとおり大規模化の
方向に、
生産性を上げるようにしなければいかぬ、そのためには規模
拡大というものも進めなければいかぬ、こういうことで推し進めておるのですが、最もそういう条件にかなった北海道に最も過酷な
減反の割り当てが進められておる。
それで、その
減反されたところには転作作物を植えておるわけでありますが、転作作物といいましても結局畑作。あの畑作の大きい、北海道で言えば三品ということですが、これを見ましても実質的据え置きであると同時に、ビート等につきましては少し過剰ぎみでつくっちゃいかぬ、でん粉ももう余りぎみだぞ、こういうことで
減反したところに何をつくるかといったら、やはり寒冷地作物として奨励しておりますてん菜、それから大豆というものをつくるわけですが、これが過剰で余りつくるなということになりますと農民は一体どうすればいいのでしょうか。今までは奨励金やいろいろなことで悩みながらやってまいりましたが、北海道の
減反率が多いということは、畑作にこれは大きな影響力を及ぼし、そしてまた、それが畑作の
価格が低迷するだけではなくして、将来はだんだんこれは減らしていくのだぞということになるとどういうことになるのだろうか。
過日、十勝に行きましたけれ
ども、十勝では北海道の中で争うわけにはいかないから頑張っているけれ
どもということですが、確かに
減反したところに寒冷地畑作物を植えられると競合する点が出てくる。これはもう当
委員会でも何回も議論になっていることですが、こういうことからいって、やはり四〇%を超える
減反の現状というものは非常に過酷であり、そしてまたそれを補い得るものがそこに見出し得ないという現状の中でそういうものをつくるということは非常に厳し過ぎるのじゃないかと、私は、過日北海道に行ってみてしみじみそう思う。
先ほど刈田
先生の
お話がございましたが、諸外国の
市場開放というものや関税の
引き下げ、いろいろな問題についても全部関連があるわけでありますけれ
ども、まず
日本の国でつくっているものは一体何か、そしてそれはどれだけの不足があるのか、その不足のものについては
輸入をせざるを得ないというのが、
基本的な
食糧の
需給の中にはその精神があるのではないでしょうか。外国からどんどん圧力があるということで、外国から入ってくるものが
基本にあって、そしてそれで
国内で生産するものを
調整するようなことはゆめゆめあってはならないことだし、今日までもそういうことについては厳しく当
委員会でも論議されてまいりました。しかし、北海道の畑作についてもそういう
事態、このたびの三品の
価格決定に当たりましてはそういう
事態が今決められたということは、これは米のことだけ言っているのですけれ
ども、全部これは関連のあることであり、しかも畑作は御存じのとおり輪作体系の中でやっておりますから単品だけで論ずるわけにはいかない。こういうことで、これは非常に北海道の農民の方々が今苦悩しておる、そしてまた政治に対しての大変な不信感を抱く
一つの大きな要因になっておる。この問題については
価格決定に当たりました農林省としては当然十分に
承知の上であろうかと思うのですが、この点についてはどういうお考えでしょうか。