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岡野裕君 三十分の時間をいただきました。先輩両先生の御
質疑と重複をするところもあろうかと思いますが、二、三お尋ねをいたしまして勉強をさせていただきたいと、こう思うわけであります。
今回の人工
衛星BS2の
ふぐあいの問題について一、二の雑誌などの取り上げ、これを見ておりますと、私はこんな気持ちがいたしました。
今度、初めてうちの地元から新進気鋭の
チームができて甲子園に行くことになったと。本格派のピッチャーも三人もおると。一人はリリーフでも名を売っていると。これならばさぞや優勝するであろうというようなことで、地元を挙げてちょうちん行列で駅頭わんやわんやで甲子園に送り出した。ところが、行った
チームは第一回の表でピッチャー二人はダウンだと。リリーフも役に立たなかったと。たった一人の残されたピッチャーでこれから九回の裏までもつかなあと。いや優勝するだろうというようなので、最後の優勝戦までは五つも六つもやらにゃいかぬけれ
ども、もつかなあというようなことで地元は心配だ心配だと、はらはらはらはらしていると。しかも、自分がピッチャーになるわけにもいかない、
責任ある監督をやるわけにもいかない。ただ気をもむだけだというような気持ちがあろうかと、こう思うのであります。
しかしながら、やっぱりこの問題は私
どもの野球の世界ではなくて、もう超
先端技術の最たる分野でありますものですから、我々気をもむだけでもどうにもならない。いや、この試合の前に監督、用兵の
相談を怠ったのではないかとか、あるいはちやほやされ過ぎて睡眠が不足のまま第一回戦に臨んだのではないかとか、ピッチャーと監督、監督と主将の間がうまく連絡がとれておったのか、
責任はどうなっているんだなどという声が出てくるのも一般的にはやむを得ぬことだろうとは思うのでありますが、やっぱり
専門家の世界でありますと、これはひとつ
専門家の皆さんでぜひ那辺に問題点があったのであるかというようなことで、今、最後に残されたピッチャーが極力優勝戦までいけるように、それから春の甲子園は終わっても夏の甲子園というものもあるのだというような、長い日で
チームがより強くなるように国民の期待に沿うようなそういう御努力をやっていただければなあと、多少不謹慎かと思うのでありますが、そんな気がするわけであります。
今まで
先端技術につきましては、コンピューターの発達史などをひもといてみましても、やっぱりこの試行錯誤の繰り返してあります。使われることなく葬り去られるというようなコンピューター、これは随分あったのだろうと思うのでありますが、今
日本のコンピューターは日立も富士通も日電も世界に冠たるものになった。絶対引けをとらないものになった。これはそういうような
技術の積み重ねの中で実現をしたのだなあと、こう思うわけであります。
人工
衛星一つにつきましても、きのうおとといの諸新聞にいろいろアメリカのスペースシャトルの失敗が出ております。きのうの夕刊なんかも今度で十一回目だというふうで、
日本だけではないのだなあと、こう思うのでありますが、しかし、やはり
BS2につきましては、国と
NHKで半々を経費負担をして打ち上げたものであるわけなんですね。そういうことからするならば、
NHKというものも視聴料の中で国民の負担で賄われている。国の予算においては言うもさらなりということでありますならば、これの経験を踏まえられて十分この
原因究明に努力をされ、
BS2のbでありますか、あるいはBS3でありますか、これに生かしていただければと、こう思うのでありますが、以上の視点に立ちまして若干のお伺いを申し上げたい、こう思うのであります。
まず、
BS2aの
故障の
原因究明の作業は両先生からもお尋ねのあったところでありますが、いかがでありましょうか。もう想定される問題点こんなところだなぐらいの絞りにはなっておいでなのでありましょうか。今後の作業
予定はどんなことになるのでありましょうか。所管がどちらになるのか存じませんが、科学
技術庁、
宇宙開発事業団どちらでも結構です。