○竹田四郎君 今までは
公社が買い入れていたわけでありますから、これは当然マージンは幾ら幾らにしてくれとかいうことになると思いますがね。これからは、輸入した
外国の
製造たばこの場合には、輸入業者と、それからその間に
幾つか、場合によれば複数の卸というのが入ってくることもあり得ると思いますね。そうした卸売人については
大蔵大臣の認可でしょうけれ
ども、恐らくこれに対してそう文句つけようはない、こう思いますね。もちろんそのマージンについて、全体的なマージンということについては、向こうもそろばん勘定があるでしょうから、余りマージンを非常に多く小売人につけるということはできないにしても、ある地域的にひとつ自分の
たばこをここで売り込んでいこうということになりますと、その卸売人というのは相当なマージンを小売人につけてくる。しかもそれは全体的じゃない。例えば
外国たばこが比較的よく売れる地域、例えば東京で言えばこの中央の三つの区ぐらい、そこの小売人にはある一定期間にわたって小売マージンをうんとつけてやる。そうすれば、小売人は当然そっちの方を売ると思いますね、自分のそろばん勘定からいけば。あるいは何らかの形で景品を別個の形でつけて売る、そしてその地域の市場支配をやっていく、こういうことが私はあり得ると思うんですがね。
こういう私の考える想定はない、これは防ぐ手段があるんだと、こういうふうにお考えなのかどうなのが。私は恐らく相手が相手ですからね、このぐらいのことはやってくると思う。全体的な計算で見ますと守られている。余り売れないところではマージンをうんと引き下げる、売れるところではマージンをぐんと上げる。全体的には何も
日本の全市場をカバーする必要はないわけであります。一番売れるところと一番もうかるところで市場を獲得すれば、彼らの役割は済むわけであります。そういう市場というのは
日本たばこ産業株式
会社にとっても大変な価値のある市場だと思うんですね。そういうところでの争いは、小売定価では余り激しい争いをしにくいんで、ここでの争いというのは目に見えません。小売人の方も自分のところだけうんともうけがあれば、こんなにたくさんマージンをもらっていますよと言ってほかへ宣伝することは恐らくないだろうと思うんです。そうなってまいりますと、ここでの
競争というのは目に見えない熾烈な
競争になる。そういうふうに有力な市場を支配する彼らの手というものは私はありそうな気がする。それに対して
競争原理を新しい
会社が一体どの
程度持つのか、それと本当に太刀打ちできるだけの金を一体出せるのかどうか、私はその辺はこれからの大変な問題だろうと思いますね。
この間の
鈴木委員の
質問に対して一本の
コストが三円ぐらいという
お話だったですかな、この三円の中に販売促進費というのを一体どのくらいこれから見込むんですか。
外国のフィリップ・モリスの販売促進費と
日本の
公社の今までの販売促進費というのを見てみますと、こんな大きな差があるんですね。恐らく
たばこの売れ行きというのは、これは
総裁も前におっしゃっていたことがあると思いますけれ
ども、
たばこの
品質そのものの差というのがそんなにあるとは思わぬですよ。竹下
大蔵大臣は何か銘柄で決めておられて、そっちからほかへは絶対動かないという
お話ですから、こんないいお得意さんはないわけでありますけれ
ども、普通だったら、ちょっと何かサービスが違ってくれば自分の吸っている
たばこをどんどん変えていくと思うんですよ。ある
意味では、
たばこというのはイメージの商品でもあるでしょうし、あるいは前に
たばこは動くアクセサリーという
言葉をおたくの方でお使いになったように、生活必需品じゃなくて
一種のアクセサリー的なものでも
たばこというのはあり得ると私は思うんですね。そうなってまいりますと、ただ単なる味だけじゃない、その
競争は
価格だけじゃない、そのほかの問題もこの販売の中には入ってくるということになりますと、きのう
お話のあったような三円で済むのかどうか。
私は、これからこういうビッグスリーと立ち向かうなら、販売促進費というのを今の何倍かにするか、相当な倍率にしていかないといかないだろうと思いますね。これらのビッグスリー
関係は販売促進費というのは三%から五%ぐらい恐らく使っていると思いますね。
専売公社は現在のところは○・何%ぐらいにしかならないんじゃないだろうかと私は思うんです。そういう点では、販売促進に対する今までの小売のマージンあるいはどういう販売促進費というものを考えてみたら、今までの
公社のあり方ではとても太刀打ちできないだろう、こう私は思うんですよ。その辺はどう思いますか。