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本岡昭次君 ぜひ早急に明らかにしてください。あなたは外見上、別に問題がないと思うと言いますが、一般の人が見たらみんなこれはおかしいと思いますよ。
患者作業隊なんというものを編成して、そしていろんなところに仕事に行くなんということ、それは
医療上必要な
作業療法というようなことは出てこないですよ、これは。
さらに申しますと、
宇都宮病院における作業隊の
実態という問題をもっともっと調べてもらいたい。私たちの耳に入っているのにはこういうこともあるんです。
この作業隊というのは、西
病棟一の三十六名から四十名と、新館の三棟の六十人から七十人、計百名をオーバーする
人たちでもってこの作業隊というものが編成されているようです。その
人たちの実力は、
病院の附帯工事以外なら何でもやれるという能力を持っているというんですね。
ここの
病院の
入院患者の特徴は、他の、
栃木県とか全国では精神分裂症の
患者というのが五〇%なり六〇%を平均超しています。
栃木県では五八、全国では六一。ところが、この
病院では三四%であり、一番多数を占めるであろうと思うのは中毒性精神病
患者、アルコール中毒とか覚せい剤中毒、その他の中毒というふうなことで、その他というのも、他の、
栃木県とか全国に比較しても多いんですね、パーセントが二二・九%と多い。だから、その他というところの人なり、あるいは中毒性
患者という
人たちが恐らく中心になってこの百名を超える作業隊というものを編成をして、朝八時半から午後四時半までの八時間労働をやり、日曜と雨の日以外は休まぬということで、出動には二十四人乗りマイクロバス二台と小型バス一台でやっている。これでもまだ足らぬときには、石川幼稚園のバスまで動員をされている。また、遠いところへ行く場合には泊まり込みでも行っている。
そして、今までの作業
内容の中で明らかになっているものを二、三言うと、親族の経営するスイミングスクールに四人行っているとか、院長の私宅に多いときには十六人、あるいは田畑に出て農作業には十二、三名、あるいはまたこれも新聞に報道されておりましたが、院長私宅に常駐四人ということ、こう挙げれば、それこそもう百何人の作業隊というものがいろんな形で労働に従事しているということなんで、私はこれはもう
作業療法でも何でもないと思うんですね。
だから、
作業療法というのは一体何なのかという問題をこの際はっきりさしておかなければ、これは大変な事態になるという気がして仕方がないのであります。
また、石川院長の一族がかつて経営していた養魚場の池、これも作業隊がつくったと言われています。そして、この池の底に敷きつめてある玉石もこの作業隊が鬼怒川の河川敷からそれを運び出して持ち込んだというふうなことも聞いています。
建設省の方にも聞いておきたいんですが、河川敷の石を手続もせずに勝手に作業隊が持ち運ぶというようなことをやれるものかどうか、私はやれないと思うんですが、後でその見解を聞かしていただきたいと思います。
厚生大臣、こういうことを言うともう数限りがないんです。しかも、それが労働ということになってしまったら、
作業療法は
医療行為であるといって、それに対して
医療報酬はその
病院に入ってくるでしょう。しかも、労働をさせれば、その労働によって一定の利益を得る、ただで働かせるんですから。日当何ぼかとありましたけれ
ども、現実にただに近い形で働かせるんですから。
医療行為と労働力の搾取、こんな二重取りを許されていいものかどうか。私は全くもう怒り心頭に発するという
状況であります。
そして、過去において、
作業療法中の
患者が二十メートル近い高いところに上がって塗装中落ちて、そして救急
病院で
死亡したというふうなことも現に起こっており、院長が
警察や、労災等の問題もあったんじゃないかと思うんですが、労働
基準監督署で
事情聴取をされたというふうなこと。あるいはまた、作業に必要な地下足袋、作業衣、長靴、全部
患者に買わせていたというふうな事柄も
報告をされております。もう私は名状しがたい
状態だと思います。
時間もありませんので、建設省、労働省の
答弁はまた後ほど私の部屋でしていただくことにして、
質問を終わるに当たって、最後にひとつ
大臣の方から、法案
審議に入りますともうこの種の
質問もなかなかできる機会がありませんので、この事実の
解明、
実態の
解明、きょうもたくさんの問題を申し上げましたが、
一つ一つ手抜きすることなく、将来のためにやっていただきたいという強い要望を申すのですが、
大臣のお答えをいただいて終わります。