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金丸三郎君 大臣がいろいろ大変深く
考えていらっしゃることを承知いたしまして大変安心いたしました。いろいろすぐに
結論が出ないものもございましょうし、また私は出るものもあるのではなかろうか、こういうふうに期待をしております。
災害対策として、五十三年の立法の際に私
どもが第一に
考えましたのは人命
対策でございました。これは相当に進みました。今度行ってみまして、やっぱり残っておりますのが避難港の問題、それから避難広場の建設の問題等があります。治山治水も広い
意味では生命の安全にも通じます。しかし、これは治山治水と一応別の視野からの公共
事業として、
桜島の
対策として
考えられておりますけれ
ども、これも相当
建設省、林野庁の御努力のおかげで大変進んでおりまして、
下流の人々がこれでもう安心だというような人心の安定まで期待しておることを今度私も体験して、非常に実はうれしいやら頼もしく思った次第でございまして、これは
懇談会でもまた御論議いただいて、今後の進捗
状況を十分に
考えて
予算の配慮をしていただきたいと思います。
離島にはならぬということは私も承知しておりますが、例えば離島の港でございますと九〇%から九五労の
補助があります。だから、
桜島が離島であるという
実態から
考えますと、避難港などを今後つくったり
整備したりしてまいります上に、その離島に準じた
措置を
懇談会あたりで
検討して、何らかの
結論を出していただけないか。恐らく各党でも御
視察になりまして、各党としての御
意見もあるいは出てくるかもわかりません。私
どもも自民党としては内部で
検討して、あるいは特別立法でもやるか、そういうようなことも寄り寄り今後
検討いたし、場合によりましたら
委員会に
お願いをして、
委員長のところで各党の
意見をお取りまとめいただくというようなことに相なるかもわかりません。これは私
どもの立場と、
長官を初め政府のお立場で両々並行して
検討して、いい
結論が出たらいずれでも実行するようにしたらいいのではなかろうか、こういうふうに思っておる次第でございます。
私が人命の
対策として今度感じますのは、避難港の建設についての援助の問題、それから避難広場はぜひつくってほしい。これは
田代先生は御自分が天草の御出身で、天草の大
災害の後あそこに広場をつくった経験を
現地でも述べておいででございました。ぜひこの点も
懇談会等でお取り上げをいただきまして、私はやろうと思えば来年からでもできると思います。そういう
意味で御
検討をいただきたい、このように思います。
それから、もう時間もございませんので、全部が全部大臣にお答えいただこうとは思いませんので、担当の局長さんあるいは各省の方で結構です。
桜島の最近の特色はどか灰でございます。こういうサッシの窓の中へ入ってくる。驚くべきものです。そして
桜島の灰の特色は砂鉄を含んでおる。灰は風で吹き飛ばしてしまいますけれ
ども、
桜島周辺の
道路という
道路は全部黒くなっています。あれは砂鉄が残っておるのです。だから溝に灰が落ちできますと、灰は流されていっても砂鉄が溝の中に残っておるのです。現在三〇%溝が埋まらなければ
除去の
補助はしないということになっておるようですが、これはいずれの市でも町でも、個人の家でもそうです。灰が降りましたら、たまらないうちにどんどん水道の水で洗い流すのです。私の家内も、玄関を毎日数回水道の水で灰を落としたりその黒砂を流しているのです。三割たまったら
補助するという今の制度は
実態に合いません。合いません、砂鉄だからなのです。あれがどんどん積もっていったら、今度は水じゃ流れません。人が入っていって取る以外にはなくなります。だからこの点はぜひひとつ
考えていただきたいと思います。
それから産業
対策といたしまして、これもどか灰ですけれ
ども、
田代先生から御
質問がありましたので
ビニール等のことは私はもう繰り返して申しませんが、
桜島の
災害対策では、国でやっていただかなければならないこと、県や市町村がやったらいいこと、あると思います。私は
ビニールの個人
補助は政府としてはなかなかやれないことじゃないかと思います。場合によったら、県や市町村が
対策をしたらいいじゃないか。それには幸い
懇談会の事務方の方には自治省も一緒のようでございますから、例えば県や市町村がいろんな
対策を講じたらそれは特別交付税で面倒を見てあげましょうということにいたしますと、国の施策と県や市町村の施策とが出そろってまいりますわけで、国の
補助になじまない
事業を県や市町村が
災害対策としてやりましたら、そういうような方法で解決をするようなことをひとつ
懇談会でもまたお取り上げいただいたらと、このように思うわけでございます。
それから融資の問題は、
田代先生もお話でございましたが、やはりこれは私はぜひひとつ
懇談会で十分に取り上げていただきまして、
桜島は
ビワとかミカンとか
桜島大根で実は富裕な島だったのです。今はその所得は減りました上に、こういう
災害を受けて非常に困っている。だから個人も
災害で大変な目に遭い、町自体の財政力も非常に弱ってきました。あのフェリーで一億数千万毎年一般会計へつぎ込んで左うちわだったのです。ところが競争のフェリーの航路ができましたこと、全体が不景気になって
桜島の遊覧客も減ったことでフェリーの収入も減ったりして、
町当局も実は財政的に困っておりますので、農業振興をやってまいります上でこの融資のことは私は
考えていただいていいのじゃないか。
桜島は一過性の
災害でありません。連年
災害です。今後も何年続くかわかりません。
災害がなくなったらそれはもうそれでやめて結構ですから、連年
災害ということを頭に置いた私は農家に対する援助をぜひひとつ
考えていただきたいと思います。
最後に、
地元の方で公共
事業の裏の起債で
災害対策をやります場合と、
補助がありませんので町や市が単独で、
災害の
対策を単独債でやる場合がございます。その単独債については、自治省の方で一般の基準のように
考えないで、ケース・バイ・ケースで結構です。このような連年
災害を受けるところですから、私はその起債についてはぜひ特別の配慮をしてもらいたいものだと、こういうふうに思います。