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政府委員(
田中宏尚君) 従来講じました施策につきましては、前の本
委員会においても御報告申し上げておりますが、ただいま御
質疑ありましたように、これから何をするかということを
中心に
お話したいと思います。
これからの問題として、何といいましても、融雪を待ちまして、特に北陸、東北という米どころでございますし、それから最近の米の需給事情という中でございますので、何とか苗代なりあるいは本田への移殖がスムーズにいくということが一番大切なわけでございます。
それで、
関係県に対しまして融雪促進方の指導なり、あるいは資材の手当てのあっせんなりということを従来からやってきておるわけでございますけれども、ごく残雪の多いところにつきましては、共同苗代にかかわる除雪
事業を、こういう財政事情の厳しい中ではございますけれども、国としても財政援助の手を差し伸べるという基本方針を定めまして、現在
関係県での
事業の要望積み上げを行っているわけでございます。したがいまして、田んぼにかかわりましては、この系統の仕事がといいますか、
事業というものがこれから一番注目されるというふうに思っているわけでございます。
それから融資
関係でございますけれども、これにつきましては、もう既に借り入れております資金の償還猶予でございますとか、いろんな指導を行いましたし、それから幸いにいたしまして、農林漁業
関係の場合にはいろんな既存の
制度融資が、低利長期の融資がいろんな形で構築されておりますので、そういうものを円滑に末端に流すということで、自作農維持資金でございますとか、あるいは農林漁業金融公庫の主務大臣
指定施設資金でございますとか、こういうものを従来から窓口指導なりをやってきているわけでございます。これからも、いよいよ春の本格的な営農に差しかかってまいりますので、必要な資金額が出ますれば、それに応じた
関係制度資金の円滑な手当てというものについて十分の
対策を講じていきたいというふうに
考えているわけでございます。
それからなお、ただいま御指摘ありました
天災融資につきましては、大体こういう
豪雪のときというのは比較的そういう傾向があるわけでございますけれども、全体トータルいたしますと
被害額としてはかなりになるわけでございますが、これが全
地域にある程度薄く広い形で
被害が重なって、それを集計すると六百数十億という形になるわけでございますけれども、
天災融資法の金まで借りて営農を再建しなければというような頭数なり深度というものが比較的薄いというのは過去にもあったわけでございます。ことしの場合にも、新潟等で例えばニシキゴイ等を
中心にいたしまして、若干の資金需要があるというような話は聞いているわけでございますけれども、全体的にまだ
天災融資法を発動すべきかどうかということにつきましては、我々といたしましてももう少し資金需要というものを的確につかんでみたいというふうに
考えているわけでございます。
いずれにいたしましても、
天災融資法だけではなくて、自作農維持資金でございますとか、あるいは主務大臣
指定施設資金でございますとか、あるいは果樹につきましては果樹
関係の資金でございますとか、そういうそれほど遜色のない低利長期の資金というものがございますので、資金需要がありますれば何らかの形での対応というものは十分に
考えてまいりたいというふうに
考えているわけでございます。