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上田耕一郎君 絶対にないんだけれ
どもあるんですよ。書いてある。これは小山専務の肉筆です。彼はこういうことを報告して、最後に「せいぜい頑張ってみて下さい。」と平田さんが言っていると書いてあるけれ
ども、これはまあ頑張ってくれと言ったかどうかわかりませんが、儀礼的言葉だと思いますけれ
ども。それで、それから後が平川フィクサーと小山さんのずっと話ですよ。
公団提示額八千円、これがこの前に出たんですな、八千円で。これは五月二十八日の直前の五月二十六日に小山さんと滝井部長の会合で平米八千円が出た。
きょうここに経過を全部詳しく書いた
資料をお配りしてありますから見てごらんなさい。全部書いてある。五月二十六日に九州支社の滝井部長が平米八千円と、三十四億四千万円の正式提示と、これ以上は無理だと、
鑑定三者といかなる形の打ち合わせをするも平米八千円以上は無理と言った。きょうお配りした
資料にこういうのはちゃんと出ている。それで慌てて上京してくるんです。それで平田さんに会うわけだ。平米八千円は無理だと言われて、それで平田さんと会って林兼側は四十六億五千万円プラス三億円で四十九億五千万円、これを我々はやりたいんだということを話して、それでずっと話して、最後を見てごらんなさい。「
鑑定対策の確立」、ページ十三。「角筋の意義は極めて大きいからこのラインを強く出す事必要?」、なかなかいいところを見ていますよね。
鑑定対策が必要だ、「角筋の意義は極めて大きい」。
それで、その角筋ラインとして登場した人が村本信孝氏である。
資料十六ページ。これは毎日
新聞の大きな
記事がありますが、村本さんというのは元重宗参議院議長の秘書だったんですね。そういう人で、この方が動き出すわけです。どう動いたか。
資料十七ページを見てください。ここで小山さんなどと会って——
資料十七ページの左、「確約書」です。これは
鑑定対策をやるという確約書です。「下限四十三億五千万、上限四十五億で作成の事」。これは
土地鑑定書をつくるということですよ。でき上がり部数のうち一部は何とかのこと。日程は六月二十五日までにつくるというんです、
鑑定書を。二千万円もらう、ここに「借用証」というのがあります、その右に。「貳千万円也」。これはきょう初めて公表する
資料です。二千万円六月二日に借用証という形でもらう。実際にはもらう金なんだけれ
ども、形は借用証です。
十八ページを見てください。第一勧業銀行の村本さんのこれは通帳ですよ。これは表紙で、十九ページは中身です。六月二日に五千円払ってこの通帳をつくるわけだ。同じ六月二日に二千万円入っている、株式会社林兼商会から二千万円。同じ六月二日に五百万円と千五百万円すぐ引き出している。こうやってやるんですな、金の動かし方。一日ですよ、この通帳をつくって。さてその次、この千五百万円を第一勧業銀行博多支店の荒木雅美というところに直ちに振り込む。千五百万円ね。それで、この
鑑定対策千五百万円、村本さんのところには二百五十万円入ったんじゃないかというふうに平川氏は言っておりますけれ
ども、じゃこの千五百万円は何に使われたか。平川氏の話ですと、
鑑定三者に直接
お金はやらなかったんですって。何に使ったかというと、こう言っている。
鑑定会社に対して一円も使いません、その必要もない、金はすべて
公団内部への対策に使った。高級料亭、キャバレー、
公団幹部をよく接待する、こんなことは常套手段と、支社にも本社にも。結局、
鑑定会社は
公団上層部の言うことは何でも聞きます、公正な
鑑定、あっはっはと。住都
公団が内定する買収
価格がそのまま
鑑定書
価格になるんですと。
だから、
鑑定対策というのは
土地鑑定会社に
お金をやるんじゃないんですよ。
公団の幹部に、恐らくその千五百万円というのは料亭「満佐」、あそこは一晩に一人十万円ですからね。私は福井さんに電話で聞いたら、「満佐」でいろいろ接待を受けましたということを彼は私に電話で認めたんだから。「満佐」に何回も行っている。滝井さんも何回も行っている。こういう接待費で
鑑定書対策をやるわけですよ。この
鑑定書対策をやった中身が、この
資料でずっと出てきている。これがまた大変です。
ページ十四を見てください。いろいろ経過はありますけれ
ども、一々やっていると大変ですから、八月十八日、小山、滝井、豊田と会合、九州支社で。滝井さんは部長です。豊田さんは
課長です。この十八日と十九日の三人の会談で、五行目くらい、「今日
鑑定三社と協議したが平米八千五百円しか出ない。」と。つまり五月には八千円だったのが五百円上がってきたわけだな、
鑑定三者と会合したがというんですよ。これは滝井さんの話ですよ。八月ですからね。八千五百円しか出ないと。三十六億五千万が限度だが、平米二百円か三百円、これは出せるのじゃないかと。八千五百円からもうちょっとね、平米このぐらいは上げられるという話をしているわけだ。
一番下から一行目を見てください。「二十一日に
鑑定三社呼出して協議してまとめる。」と、滝井さんこう言っているんですよ、小山専務に。「今日」、つまり八月十八日でしょうね、「協議した」と。八千五百円しかどうしても出ないということ。あと二、三百円上げられるかもしれぬ、二十一日に
鑑定三者と協議すると、こういうことを言っている。
さて、その後八月の二十八日、これはきょうは余り触れませんが、私前の
質問でこれは持ち出して、議事録があってね。秋山支
社長がわると、滝井さんから福井さんにかわるというので、次にかわる福井さんを呼んで滝井さんが小山さんと一緒に、滝井、小山、福井で会っているわけですよ。自分の次に引き継ぐ人をちゃんと引き合わせてやっている。
いいですか、こういうことはあり得ますか。そのとき平米九千円と言っている。これ政治加算込みだと滝井さんが言った。これは私、ここで
質問で言いましたよね。ちゃんと文書にあるんだと。平米九千円も政治加算込みでございますと。政治家がたれが動いたか。これは三浦さんも
質問しました。衆議院の田原議員の名前や、
建設委員で私も同僚でしたけれ
ども、古賀議員の名前などが出てきているんですね。そのほかにも議員の名前が出ている。政治加算込みだとはっきり部長が言う。これは本当に私はひどいことだと思うんだが、もっとひどいことがあります。
その次のページ十五を見てください。福井部長が九月七日に現地に着任するんですよ。それで「福岡支社着任後第一回目打合せ」。上を見てください、「まさにて」と。これ料亭「満佐」ですよ。一晩十万円の「まさにて」と書いてある。小山専務、福井さんですね。滝井部長時代、秋山支
社長は「六千八百円以上は反対である」、こういうのも出ている、ちゃんと。そう言っている。「これ以上の金額は認められない」と。六千八百円以上はだめだと言った秋山さんは首を飛ばされてかわったんです。それで滝井部長の後任に福井さんが行くわけだ。
それで、見てください。「今後は」(八)「
鑑定書必要ならば書替えさせる」と書いてある。福井部長が小山専務に約束したんですよ。
鑑定書は必要ならば書きかえさせるということを
業者に約束しているんだから、部長が。滝井部長から平米九千円でとの約束をしていただいた、これは小山さんの話です。それを平米一万円まで値を引き上げていただきたいと、「満佐」で酒を飲みながら、一人十万円の。書きかえさせるとか、平米九千円までいったが今度は一万円まで上げてくれという話をここでしているんです。
もう一つ、私は本当に今度の事件というのは、こういうまことにフィクサーや小山専務というのが、全部こうやって記録に残してあって、これが我々の手に入ったというところに実におもしろいというか大変な、あなた方まさかこういうふうな記録が残ると思ってないだろうけれ
ども、また書いた人も、まさか共産党の手に入るとは思わないで書いているんでしょうけれ
ども、大体全部入っちゃったんです。これ後で書いたんじゃないですよ。そのときどきに記録として残っているんですよ。
それでもう一つ、これは福井さん、本当にこれはけしからぬと思うんだが、もう一つ
資料、これはばらにとじたやつですが、「小山君」と書いてあります、一ページ左の方に。これはいろいろ問題になってからフィクサーの平川氏が小山専務を非常にしかった手紙なんですね。「君が九月着任の福井部長へ強く何でも言えたのは何故なのか。」と、(三)のところ、「福井氏の個人的な依頼を引受けたのは君、それを実行し果たしたのは私の東京の
関係者、勿論多額の
費用を使ったのは事実だ。」と、個人的な依頼の中身まで私はきょう申し上げませんが、福井部長は個人的な依頼まで果たしてもらって多額の金を使わせて、それでだから小山専務が強いことを言えるんじゃないかということまで
資料に出ている。これはもう本当に一体どうなっているのかと思いますね。総裁いかがですか、こういう
資料をごらんになって。