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喜屋武眞榮君 第二次振計が名実ともに実っていくためには、私は二つの大きな柱があると思っております。
それは、
振興開発事業費の中身、それから
振興開発金融
公庫の中身、この二つが車の両輪としてスムーズに走ることによって第二次振計が名実ともに実っていくと、こう思うのです。
そこで、私、先ほど来
長官のこれを見まして、文章表現というのは政治的配慮から
考えるとするならわからぬわけではないけれ
ども、少なくとも数字に対してはひとつ厳粛なごまかしのないようにとらえてもらわぬといけない。これはすべてに通ずる私は原点であると思っておりますので申し上げたい。それは何を
指摘したいかといいますと、
開発庁
予算要求額は二千百六十三億七千三百六十七万九千円、そして、これは前年度
予算額の二千百六十四億一千六百七十四万円云々と、一〇〇%となっておりますけれ
どもね。マイナス四千三百万の減でありましょう。同額であるならば一〇〇の数字が生まれるわけですがね、四千三百万減ですよ。こういうことはありのままに述べてもらわぬといけないということを申し上げておきたいと思うのでありますが、そこで、
開発事業費、時間がありませんから詳しい数字は申し上げませんが、
開発事業費も十八億二千六百万の減になっておりますね。それから、
開発金融
公庫も百五十億の減になっておる。その減額の理由が何であるのか、そして五十九年度資金の需給の見通しは一体これで大丈夫であるのかということも実は一問一答したいのですけれ
ども、きょうはそういうわけにまいりませんので、問題として一応投げておきたいと思います。
そこで、資金別に見ますというと、住宅資金を除き他の資金枠はすべて減額になっておりますね。ところが豊かな
沖縄の県づくり、そして活力ある
沖縄の県づくりということがよく言われておる。またうたわれておるにもかかわらず、その活力の源泉になるのは、何と申しましても中小企業資金、生業資金のこの中身が活力につながるものだと私は確信いたしております。ところが、その面から三百九十五億が、これは現年度三百五十億
になっておるわけですね、減じておる。それで十分一体対応できるのかどうか、四十五億の減になっておりますね、八八・六%ですか、四十五億の減になっております。これで本当に名実ともにおっしゃったこととその中身が裏腹にならぬでスムーズに実っていくかどうかということを私は疑問を持つのであります。
次にもう
一つ、
沖縄の
地場産業を育成していくという面から非常に重要な費目がございますが、それは出資出資の
項目ですね。出資に四億円計上されておりますね。これは
沖縄の平和経済
開発、
地場産業の育成面から大きな活力になるわけなんです。そこで、五十九年の
出資計画も四億打ち出されておる。その
出資計画はどのようになっておるのかということを聞きたいのです。その前に、五十六、五十七、五十八、三年間で十二億の承認が得られておるわけなんですね。ところが、それがまことに遺憾なことに、十二億認められておりながら、それが繰り越されておる。そうしますと、出資対象の企業が
沖縄にはないのであるかどうか。その点から、積極的な出資のその趣旨を啓蒙啓発、あるいは
努力をしていただいて、それが活用されることにつながらなければ、これはまた絵にかいたもちにしかならないはずであります。
そこで次に、私がどうしても頑張ってもらわなければいけないと思うことが、今年度の事業実績を大づかみで見た場合に、二〇%以上の
予算が未消化になっておりますね。貸付
予算千三百五十億の
予算化が千六十七億しか消化見通しがついておらぬ。まことに遺憾なことであります。
そこで私は、こういうふうに、金庫の中にはありながら、なぜそれが流れていかないのか、活用されないかということは、いろんな点から究明しなければいかぬと思うのですが、きょうはその時間もございませんので、ちょうど、私が疑問を持っておったのは、
予算はあるけれ
ども、借り入れる手続がうるさくて、借りたいけれ
ども、余りにもうるさい手続があるので、それが寝かされておるのか、こういうことも疑問を持っておったところへ、岩瀬
公庫理事長、新しくおかわりになった
理事長が
現地でこういうことを述べておられますね。研究
開発型企業に対して
沖縄の若者は意欲ある若者が非常に多いことを自分は知った。そういうことであるので、豊富な
産業開発資金を振り向ける
考えを持っておる。積極的にそこに目を向けていきたい。ところが、次にこうおっしゃっているんです、資金借り入れの手続が面倒でわかりにくいとの声が大分あるということを自分は知ったと、こういうことなんです。
どうか、本当に活力ある豊かな
沖縄づくりにつなぐ、名実ともに実っていく
予算でなければ、私は、また絵にかいたもちにしかならない。せっかくとってもまた繰り越し、あるいは流す。ところが、その必要がないのであるかということになると、大いに必要があるわけなんで、それを当局の
立場からもしっかり再
検討してもらって、再確認してもらって、そして啓蒙啓発していただく、あるいはまた
現地の若者たちもそういう意欲を十分持っておるということを御理解願って、それが完全につなぎとめることができるようにしていただきたいということを、まず私は、
予算のきょうの
長官の御
説明を順を追うて聞きながら、そして私がそれを今申し上げたとおりにまとめてあるわけでありますが、そのことに対して、もう一問一答する時間がございませんので、今申し上げたことに対する
長官の御見解と、それから出資の四億に対する
沖縄には出資する有望な企業がないのであるかどうか。あるけれ
ども寝ておるんだということになるのであるか。その点についてお答え願いたいと思います。