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小笠原貞子君 あのね
大臣、具体的にそういうことも御存じないっていうのは心外ですよね。ぜひそういう実態を知ってもらいたいと思うんです。
それで、まあそういう
人たちが余っているから、だから今度の
対策として
三つの柱が出されたわけです。しかしこれでは、
解決がつかない。矛盾はますます
拡大していくと言わざるを得ないんですよ。今度の中に派遣というのがありますね。これは出向させる、こういうことです。それで、この釧路なんかで、職を奪われた
人たちが派遣される。その派遣先は、職を奪った民間委託の会社であると。つまりね、業務の
合理化ということで民間委託なの。そして
余剰人員をそこでつくる、そしてその
余剰人員は民間委託の会社にまた行かなければならない。これは悪循環ですよ。こんなことをするんならね、なぜ
職場を奪い、わざわざ民間委託する必要があるんだろうか。これはもうまともな頭なら、そういう意見が出てくるのが当たり前なんです。まして今度見ますと、派遣された出向先の会社の賃金が低い場合には、その差額は
国鉄が持つということになる。その差額分ね、
国鉄が持たなければならないその差額分と、民間委託によって浮いたこの費用と同じになれば、経費的にはさっぱり変わらないということにもなりますよね。
だから、こんなやり方は、
余剰人員をつくり出すためにわざわざこうやっているというふうに言わざるを得ない、こう思うんです。
それでまたね、私は全部具体的に申しております。今度の
合理化計画でも釧路管内で、百三十七あるんです、釧路管内で。その中でも一カ月二万人近い利用客があるっていうので、六番目、七番目になるんですけれ
ども、大楽毛という駅がございます。ここの職員は十五名いる。これももうみんな民間委託するっていうんです。それから、幕別という駅がある、芽室という駅がある。これも民間委託しようと。こうやって過員をどんどんつくっていくわけですよ。全く不合理と言えると思うんですね。
だから、こういうのは、私は今時間がないから北海道の一部を言いましたけれ
ども、さっき
小柳議員が佐賀の方でも言ってたと。これは全国的にこういう問題が起きているわけですよね。で、
大臣はさっきそういうところまで知らないって、まあお忙しいし、御存じはないというのはもういたし方ないと思うけれ
ども、これは、本人にとっても家族にとっても、また地域経済、住民にとってもね、人ごとではない問題なんです。だから私は、何としてもこういう不合理なところはね、何にも経費経済になってないじゃないですか、
余剰人員をつくっているじゃないですか。そういうような不合理なところは見直して、そしてせめて
大臣に、どこか一カ所でもいい、組合と御相談なすって結構です、そこの場所へ行って点検してもらいたい。
〔
理事瀬谷英行君退席、
委員長着席〕
一度その実情を見てもらいたい。あっさりと、余っただの何だのっていろんなからくりで出てきた中でね、ほうり出される労働者の、その実際の場面を見てきていただきたい。人間としての尊厳を失われて、屈辱的な中で苦しめられている。
こういうことについて、私は
大臣に、組合とも御相談いただいて結構です、ぜひ具体的なところを一カ所でもいいから見ていただきたい。そして、こういう不合理な
余剰人員なんということで、どんどん整理しちゃうなんということはやめていただきたい。もう計画でちゃんと既にできちゃっているんじゃないですか。三十二万人、予算
人員よりももう減ってきているんだから、慌ててどんどんやる必要はない。
なぜやらなきゃならないのかというのは、背景が私にはわかりましたよ。これは
国鉄基本問題、
国鉄再建に関する自民党さんの会議録、全部発言を見ましたよ。そうしたら、ここに、臨調第四部会
報告の佐々木臨調次長が言っているんです。減量化しなければ次に新会社が発足できないからと、こう言っている。このあたりの条件が一応できる段階というのは、諸設備の
検討を一応経ました結果、おおむね五年であろうと
考えたわけでございますと書いてありますね。それから馬渡副
総裁、これもね、六百八十ページを見たら書いてある。
合理化、こういうことを前倒しをしてどんどん減らしていくことでやっていけと、こういう
意味なんですよね。だから、三十二万体利で計画が出ているけど、全部前倒しにやっていけ、それっというので二十八万七千になってやっていこうなんていうね、こういう裏づけがあるから皆さんなさるんだろうけれ
ども、これはまさに
国鉄再建じゃなくて、労働者をどれだけ苦しめるかということを
考えていただきたい。何にも経費だって浮いてないということですよ。
で、もう時間もありませんから、それについて、こんなことはやめてもらいたい、そして現場をよく見てもらいたいということを、
大臣、御
答弁をいただきたいと思います。
それから今度——会計検査院でいらっしゃいますね。会計検査院にも私は聞いてもらいたい。業務の
合理化、要員の削減というのは何のためにやるのかと。これは経費を浮かして、そして
国鉄財政
再建をやるということでございますよね。ところが、具体的に今私が申し上げましたように、経費二重払いですわ、はっきり言ってね。それも、一年も二年もこういう
状態が今まで続いておりました。そして、これから先も続いていこうとするんです。どれだけのつまんない財政をむだ遣いしていくのかと。ここには意図的な問題がある。会計検査院としても、このむだ遣い、二重払いというような点からも、やっぱり具体的に——もうおもしろいぐらい出てくるんですわ。非常に具体的で、お調べなさるのに大変楽しみながら、腹を立てながらこういう御
調査ができると思いますので、ぜひ厳重に御
調査をいただきたいということを申し上げたいと思うんです。
で、
大臣とそちらの方、あと御
答弁いただきたいと思います。