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田邊(誠)
委員 田中六助幹事長は、まあ行く行くはこの新自由クラブは
自民党と合併をする、こういうふうに言っておるわけでございまして、恐らくこの次の
選挙のときには新自由クラブという
政党はなくなるのじゃないかと私は思っておるのでございまして、事実、最近の新聞の世論調査によると、新自由クラブの支持率が急激に減っていることは
国民の
意思というものを端的にあらわしておる、こう思っておるのでございます。
田川さん、あなたは
大臣のいすが欲しくてなったのじゃないとおっしゃいました。私は、あなたは
政治家として清廉で気骨のある
政治家、こういうことについて、今まで実は
お互いに信頼をしてやってきたことがある。松村謙三さんのいわば弟子として、日中に取り組んだことも承知をしておる。そして四十八年に、あなたは衆議院の
社会労働
委員長で、健保法の改正について強行採決を実は拒んだということも私は知っておる。あの当時強行採決を盛んにしたがった
人たちも
大分そこら辺に清聴しておられますけれども、私は、あなたが強行採決をしたくないと私に打ち明けたことに対して、その方が法律を成立さすのには近道だと言った。あのとき、
自民党多数だったけれども、健康保険法はかなりの修正をして私どもは通したのですよ。そしてあのときに、
社会労働
委員長の本
会議におけるところの
委員長報告を
自民党に拒まれようとした。私は救出作戦に赴いた。そのときに私は、ああ田川さん、そして私に頼んだ河野洋平さん、この人は
自民党の中ではどうも浮かばれないな、とても
大臣にはなれないな、いずれは脱党するのじゃないかと割合に早く予言したのですよ。そして、あなたは五十一年にロッキード
事件を契機として離党されたということですね。
そういったことを
考えたときに、私は、やはりこの合併というものが与えたこの政局への動向というものは、
国民にとって決して実は好ましい姿でなかったということについて強く指摘しておきたいと思うのでありまして、実はいろいろな利点があったり、いろいろなことを
中曽根さんも
反省をして言ったというけれども、
一つも実行してないじゃないですか。これは実は
総理に聞きたいと思うのでございます。
選挙の最大の争点が
政治倫理の問題であった、これに対して深く
反省をしておる、こうおっしゃっておるのでございまするけれども、この本
会議でたびたび
質問がありましたけれども、敗北の最も
原因は何かということは総裁声明ではっきりとうたっておるわけでございまして、いわゆる田中問題のけじめが明確でなかったこと、
政治倫理への取り組みについて
国民に不満を与えたこと等である、こういうふうにあなたは述懐をされておる。今も言われた。「ついてはいわゆる田中氏の
政治的影響を一切排除する。」と総裁声明で述べていらっしゃるのであります。
これは
政権政党の総裁声明でありまするから、ただ単に
自民党に対して自分の心境を語ったなどというものではないでしょう。これは明らかに
国民に対して、今後の
政治に立ち向かうところの基本的な構え、これをあなたは表明した、こういうふうに私は
考えておるわけですけれども、このいわば田中問題のけじめがつかなかった、したがって今後は一切田中氏の
政治的影響を排除する、これはどういうことをやるのですか。どういうことをおやりになろうとしているのですか。