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田中(恒)
委員 時間が参りましたので、まとめて問題を指摘をしておきたいと思うのですが、
大臣と
長官からも
一緒に後で御答弁いただきたいのです。
大臣お
見えになる前に、もう既に
大臣御
承知のような
ダイオキシンが私の地区で
発掘されまして、
現地は大変
混乱をいたしております。この問題は、明らかに十三年前にさかのぼりますけれども、
林野庁がそこに埋めたということであります。そのことから
現地でいろいろなパニックのような状態が起きておることも事実でありますが、これはここだけでとどまらずに、
全国的に、
やり方はいろいろ差はあるようでありますが、百カ所以上の地区に同じような危険なものが埋められておるというのが
現状であります。これはなくなっておるのじゃなくて、形を変えて土の中に入り、水の中に入り、海の中に入り、環境を悪化をさしておるわけでありますから、この問題の
責任はひとつ
農林水産省で明確におとりをいただいて、
関係機関と連携をとりながら、十分に
関係地区や町村や県などの期待にこたえるような方策をとっていただきたい。このことについて、この問題をめぐっての
大臣の御所見をひとつお伺いしたい。
それから
長官には、今まで議論をいたしてまいりましたように、当面
現地では水は大丈夫なのか、土は大丈夫なのかという不安があるわけであります。これについては、町村などは既にいろいろな手を打っておるわけでありますけれども、ひとつ
林野庁も、ただどこにどれだけ薬があってどういう埋め方をしたかというような
林野庁の業務に関する
調査だけではなくて、この問題が巻き起こした
現地のこういう切実な
住民の声にこたえるような態度や内容をこの際明らかにしていただく必要があると私は思いますから、この点をぜひやっていただきたい。それから、健康の問題であります。これは、一つは
関係地域の
住民の、この地域に御代ノ川というところがありまして、過疎でありますからお年寄りばかりであります。そういう
皆さんも、自分の体について非常に不安が広がろうとしておるわけであります。
この問題と、特にこれは専門の学者の
皆さんの
意見を聞いても指摘をされるわけでありますが、当時この
ダイオキシンを使った諸君、これはつまりあなたの部下であります。こういう諸君の健康問題が大変憂慮すべきことではないか、もしこれが大変な
事態を起こすのであれば。事実、私はこの二日間ぐらい、私自体は東京におりますからできませんが、私の秘書が当時この
作業に当たった諸君を一軒一軒訪ねております。いろいろな
事情を聞かしておるわけでありますが、昨晩も遅く電話がかかりましたが、言うのは、みんな体を痛めておる。特に肝臓、肝硬変、中には亡くなった人も何人かありますが、それはこのことと結びつけたくありませんが、ただ、何となく全体がやはり体の不調が起きておるということを実は聞きまして、非常にはっとしておるわけであります。
この問題の研究者の一人である
立川先生などとの
お話の中でも、実はこれは非常に
心配しなければいけない
事態なんだ、こういう話がありました。これは
林野庁としてどういうふうに、この当時この薬をまき散らしたことによって起きておる諸君についての健康の
把握をせられていくのか、このことを指摘をいたし、そして、全体としてやはり薬剤というもので山を荒らしてきておるのじゃないのか。もう少し薬剤の
使用については、それは今までもそのたびごとに御
心配せられてきたわけでありますけれども、私は改めてやはり薬剤散布というものについて、これが確かに
作業は効率がいいのでしょうけれども、そのことによって山が荒れ、自然生態が崩れておるのじゃないか。松くい虫などの問題で私たちが指摘をしたように、やはり薬剤の中に問題が起きておるのじゃないか、こういう指摘を我々はしてきたわけでありますが、この問題を契機として、改めて今
林野庁が使っておる薬剤の点検なり、あるいはできるだけ薬剤を使わない
方法でできないのか、こういう問題について詰めていただきたいと思っておるわけであります。
以上の点について
大臣と
長官から御答弁をいただいて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。