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三浦(久)
委員 これは約束とは書いてないけれ
ども、日本側が負担すると書いてあるのですね。だから、そういう負担する意向というものを日本の政府が示さなければ、アメリカの政府が
議会に対してこういう説明をするはずはないと思うのですね。ですから、こういうことはやはりちゃんと公にする必要があるのじゃありませんか。
それからまた、時間がありませんから先へ進めますけれ
ども、ことしの六月二十八日に八五年度軍事建設歳出法案というものがアメリカの下院で議決されていますね。これは
思いやり予算を今年度よりもっとふやせ、三沢基地の
思いやり予算はそれの上積みだ、それでなければ予算凍結だ、こういうような法案なのですね。これは可決されています、上院で今審議されているのでしょうけれ
ども。結局、あらゆる形でもってこの
思いやり予算を増額せい増額せいという、そういう圧力といいますか要求というものがだんだん大きくなってきているというのが現状じゃないかと思うのですよ。それに対して政府が大体従っているという現状ですね。
私
ども、ここで、在日米軍というものがどういう役割を果たしているのかということ、アメリカがどういう目的で日本にアメリカ軍を駐留させているのかということ、このことをよく
考えてみなければいけないと思うのですね。日本の政府は、アメリカ軍というのは日本の平和と安全のために駐留しているんだ、こういうことを言われますけれ
ども、アメリカはそんなこと言ってないですね。ことしの六月に公表されましたアメリカの国防総省の「共同
防衛に対する同盟国の貢献」と題する報告書があります。これを見ますと、すべての在日米軍は、北大西洋条約機構における米軍と同様、米国とその領土の前方
防衛の一部を形成する、こうなっている。要するに、アメリカを守るために前線基地としてこの日本を使っているんだということですね。こういうことを言っている。それからまた、日本の軍事力、
自衛隊ですね。これは、日本や西太平洋、インド洋に展開する米軍を補完するものだと述べている。そういうアメリカの極東戦略、こういうものを補完する部隊というふうに
自衛隊を位置づけている。これは公に述べられているわけですね。極めて重大な問題です。
そういたしますと、アメリカの軍隊というのは、日本を守るためじゃなくて、アメリカの本土とかその領土を守るために日本に基地を展開しているということをアメリカ自身が公言しているわけですから、そういう米軍の基地の増強に我々
国民のとうとい税金を注ぎ込んで、
思いやり予算をどんどん増額するというようなことをなすべきではないというふうに私は思うのですね。ですから私は、そのことをまず強く要求しておきたいと思うのです。
特に、今どういう時期ですか。今も同僚議員から指摘がありましたけれ
ども、日本を核戦争の戦場にするというような危険性が非常に強まっていますでしょう。特にトマホークというような、ああいう核弾頭を積めるようなミサイルを太平洋艦隊に配備をするとか、そしてF16というのは、これまた核弾頭を積載できる戦闘機だということは周知の事実ですね。ですから、ますますアメリカの核戦争というものに日本が巻き込まれる、そういう危険性をうんと強めているのですね。そういう時期に、F16配備に伴う三沢基地の増強のために我々の税金を使うというようなことは、これは日本の
国民の生命とか
財産というものをかえって危うくするものだということを私は強く主張しておきたいと
思います。
それで、三沢基地に今年度管理棟が建設されたか、建設される予定ですね。予算に組んでありますね。これはF16の移駐に伴ういわゆる司令部用ではないかと思うのですが、その点いかがでしょう。