○松浦
委員 もう時間もだんだん経過しましたから、
宮内庁関係についてはあと少しお尋ねをして質問を終わります。
その一つは、今御承知のように、自然成立前に恐らく
参議院で採決になるでしょうが、来年度
予算の審議に入っておるわけですけれども、行政改革等で
国民は今大変厳しい状況に置かれておるわけであります。
〔宮下
委員長代理退席、
委員長着席〕
今回はこうして
皇室の
内廷費、
皇族費の基礎額の
引き上げに
国民が理解を示してはおりますけれども、やはり厳しい状況であるということは、私は
天皇家においても御理解をいただかなければならぬと思うのです。ですから、将来に向かってどんどん
内廷費やら
皇族費も上がっていくのですよ、
宮廷費も上がるのですよ、こういうふうに理解をすることはもう非常に難しい。節約してもらうところは節約してもらわなければいかぬ、こう思うのです。
この中でいろいろ調べてみましたら、
宮廷費の中で一番大きな負担をしておるのが実は
皇室用財産なんです。この
皇室用財産の
維持管理に
宮内庁は大変な負担がかかっておるのですね。この中で何が一番大きいかというのを調べてまいりますと、陵墓
関係が六百五十二万四千六十六平米あるわけで、大変な広さですね。もう時間がありませんから具体的にどうなっているかというお話は省略をいたしますが、いずれにいたしましても、これは
天皇さんのお墓だということで、徳川時代以前から次々にそれぞれ
天皇の御陵として指定をしてきておりますね。
ところが、この前の高松塚古墳のように、全然
天皇の参考御陵でもないところから
皇族と
関係のあるような立派な内装品を持ったお墓が出てきた。逆に言うと、
天皇とはっきりわかっておるところは別でありますけれども、それ以外に、参考御陵といって四十六カ所も持っておられるのですね、伝承ということで、神話などを中心にして持っておられる。この際こういったものは、私は何も
宮内庁が押さえておく必要はないのではないか。
むしろそういうのは、
天皇家の
財産であると同時に
国民の
財産でもあるわけですよ。しかも古代史を知る上で非常に大切な、我々
国民にとっても重要な
財産だ。ですから、はっきり
天皇家のものだということがわかっておるものについては、これを
宮内庁の
管理から外せなどということを私は言うつもりはありません。少なくとも伝承に従っておる四十六の中で、
宮内庁でなくて例えば文化庁なら文化庁で
維持管理をするというようなことを今お
考えになっておかないと、こんなに莫大な御陵を抱え込んでおるために
宮内庁の
予算というのは非常に窮屈になる。行政改革というのは宮廷であろうと
宮内庁であろうといくわけですから、そういうことを
考えたらこの際思い切って今
宮内庁が持っておられるものを、これは我がエリアだ、
宮内庁が
管理をしなければならない
皇室の
財産だ、こういうふうに頑張っておられずに、国が
管理することにはひとつも変わりないわけであります、思い切って文化庁等に移管をして、そこで
管理を、
運営をしてもらうというようなお
考えはできませんか。でなければ、これは将来大変な重荷になりますよ。国鉄みたいになりますよ。その点について
お答えいただきたいと思うのです。