○
渡辺参考人 まず
保険から申し上げます。
この
衛星に関して
保険はどういう基本的態度でいたかということを申し上げますと、
衛星の打ち上げから
NHKが引き受ける以降の期間にわたりましては、一日の空白も生ずることのないように
保険を掛けるというのが私どもの基本的な姿勢でございました。
具体的には、打ち上げに関しての
保険が掛けられておりました。これはもっと細部にわたって申し上げますと、点火前、つまり発射場に運び込まれて組み立てる過程での危険担保という問題と、点火後所定の位置に静止をする
状況まで含めて、打ち上げ
保険と言っておりますが、この打ち上げ
保険を掛けておったわけでございます。これは国の持ち分と
NHKの持ち分と一諸でございますので、全体として掛けてあったわけでございます。
この打ち上げ
保険の有効期間は、点火後九十日ということでございますので四月の二十一日まででございまして、四月の二十一日に私ども受領いたしますと、それからはいわゆる
寿命保険ということになるわけでございまして、私どもとしては
寿命保険を時を移さず掛けるべく
保険会社と連絡をとっておりました。いよいよ掛けようと思ったところでございますが、そのうちに例のA号機の
ふぐあいが生じてまいりました。
保険会社はこれをもって条件が変わってきたということで、料率を含めて
保険の条件を再検討するから待ってほしいということでございました。聞くところによりますと、この
保険はかなり巨額のものでございますので、国内の
保険会社はさらに海外に再
保険をするという
状況のようでございますので、
世界の
状況を調査をするという期間もあったようでございまして、残念ながら今日まで条件を提示いただけなかったということでございまして、私どもとしては一日千秋の思いで待っていたわけでございますが、現在のところ
保険が付保できないという
状況でございました。それが
保険のことでございます。
今後
BS2bあるいはBS3にどうするかという問題でございますが、これは相手のあることでございますので、今後私どもできるだけ受信者の財産を保全するという意味では掛けたいということで折衝いたしますが、この
状況は今後にゆだねてまいりたいと思っているわけでございます。
それから二番目の、これによって収入がどのくらいかということでございます。来年全体の受信
契約者の中から
衛星によるものを取り出すということは大変難しいわけでございますが、午前中申し上げましたように、少なくも小笠原、南大東島等につきましては、明らかにこれは受信料が取れると考えておったわけでございます。その受信
契約者を推定いたしまして受信料に換算いたしますと、五月からでございまして千二百万というふうに考えておったわけでございます。したがいまして、一カ月おくれることに残念ながら百万すっ欠落をするという
状況になるわけでございます。
それから、最後におっしゃった財産の問題でございますが、今復旧に努めておりますのでなかなかその
状況は言いにくい問題でございますが、さらにわかった場合でも、
衛星を構成します
部分が共通の
部分とそれぞれの三つのチャンネルに分かれる
部分とございますので、それぞれの
原因というものをつかまない限り、財産上どういう影響があるか、なかなかここで即断できないところがございますので、それは
原因調査の結果申し上げさしていただきたいというふうに思っております。