○久本
政府委員 お答え申し上げます。
まず路面電車の問題でございますが、私
どもは、路面電車は大量公共輸送機関ということで、都市の交通の処理のためには極めて
役割の大きなものだという位置づけをいたしております。都市交通対策の柱というふうに言ってもよろしいかと思います。
こういう点を含めまして、道路交通法におきましては、車両は路面電車の軌道敷内は
原則として通行できない。交通の
状況によって、例外的に軌道敷内の通行可の規制を実施して入れることができるというふうになっております。したがいまして、私
どもといたしましては、単にマイカーを含む車両の通行量がふえたからといって、それだけの
理由で直ちに軌道敷の中の通行を許すことは適当でないというふうに考えております。
ただ、
一つつけ加えて申し上げなければいけないのは、市電等の大量輸送機関対策を進めるにつきましては、それが真に市民の足として機能するような形でございませんと、優先対策が空回りをするということがございます。したがいまして、運行台数であるとか、あるいは市電やバスの接続
状況を
改善するとかいったような関連施策が十分に並行してとられませんと、車が込むじゃないかという
議論も相当最近では重みがございますが、なかなか耐え切れないといったような
状況もございます。したがいまして、私
どもが軌道敷内における自動車の通行の問題を扱います際には、
原則として慎重にということを指導いたしながら、具体的な実施につきましては
関係機関等と十分にその辺の協議をして、関連施策を並行的にどう進めることができるかということの中で個別的に解決をしていくことを指導しているところでございます。
それから二番目のスパイクタイヤの問題につきましては、現在スパイクタイヤが粉じん公害等の原因になっておるということで、これに対する
関心が大変高まっております。私
どもは、道路交通の安全と円滑にあわせまして、自動車交通によって生ずるこういった障害に対しても当然に対応するというのが我々の責務であると考えておりますので、この点につきましては、現在各自治体等とも相談いたしまして、とりあえず不用な時期における使用等については十分に自粛をしてもらうという方向の指導をいたしております。
ただ、この問題の難しさは、スパイクタイヤはそういった公害の問題があるということと同時に、特に冬の道路交通の面におきましてはスリップ防止という大変大きな問題がございます。このために事実上不可欠になっているという面がございます。自動車交通が冬季におきましても一部除雪が進みましてかなり普及いたしましたので、したがって、スリップ防止という問題につきましてもかなり前広に対応しないと、現実に冬の道路交通が機能しないという形にいや応なしになっております。そういう点がこういう問題を生み出したという側面もございますので、私
どもはこの粉じん防止が現在の
課題であるということを十分に
認識しながらも、スリップ防止との兼ね合いを十分に考えて、いろいろな対策を総合的に、段階的に進めることが穏当な処理ではなかろうかというふうに考えて、そういう対応の指導をいたしているというところでございます。
それから、三番目の高速道路の取りつけの問題でございますが、
お尋ねにございました九州縦貫道と鹿児島市内における国道三号線との接続の問題につきましては、具体的に県警の対応した形を問いただしてみますと、県警としてもかなりいろいろ気にはしたようでございまして、例えばゲートの場所から国道三号線までの距離にも相当の距離がございますし、また、この接続に伴いまして同時に
関係部分の拡幅を図った、これは道路管理者がされたことでございますが、そういった対策がこの接続のときにとられているという面もございます。したがいまして、無反省にそういった処理をしたというものではないと思いますけれ
ども、先生がおっしゃったように、現実に国道三号線と九州縦貫道の両方の交通が接続後の市内に向けての国道三号線の負担になっている。特に、その先に路面電車等もございますので、それが一般の車の交通に対しては阻害要因になっているということも、これは事実でございます。
したがいまして、これは私、事情をつまびらかにいたしておりませんので
責任あるお答えはいたしかねますけれ
ども、おっしゃるように、やはり込む時間につきましてはいろいろこの道路におけるアクセス処理等を適切にしていくということの
やり方を工夫する必要はあろうかと思います。この点につきましては、一層の着意をもって臨むように県警を指導いたしたいというふうに考えております。