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砂子田政府委員 まず最初に、
消防に対しまして温かい御理解をいただきまして、大変ありがとうございました。御
案内のとおり、
消防に従事しておる職員というのは、極めて地味な仕事でございまして、しかも多くの生命財産を守るために日夜活動いたしているわけでありまして、その点に対し、大変温かい御理解、まことにありがとうございました。
消防自身も、現在の
火事の発生件数からいいましても六万件でございまして、おおよそれ分に一回の出動をなされますし、
救急車につきましてはまさに二百万回を突破いたしておりまして、十四・八秒に一台の出動を要請されておるという中で、
消防職員が住民のために行動しておりますことを、まず申し上げておきたいと存じます。
防火管理の問題につきましては、最近、
合理化でありますとか省人化の傾向が大変強くなっておりまして、防火管理業務の一部を部外者に委託する例が大変多くなっておりますことは今お示しの
数字のとおりであります。
しかし、この防火管理業務の一部が委託されました場合に、いろいろの問題が提起されておるわけでありまして、
一つは、委託業務の範囲なり権限というのが非常に不明確で、
火災が発生したときの初動の
措置に多くの混乱が生じていることがございます。これは各
消防機関においても、そういう点で、業務委託された受託者との間でやはりいろいろな問題を提起しながら解決に努力しているところでありますが、いずれにしましても、初動の
措置に混乱を生ずるおそれがあることは事実であります。
第二番目に、委託を受けて業務に従事する人
たちが、防火管理についての基礎知識なりあるいは技能というのを欠いているのではなかろうか、そのために適切な防火管理を遂行できないというような問題があることも事実であります。
そのために、私
たちの方といたしましては、
消防法の施行規則を
改正いたしまして、防火業務を委託した場合には必ず
消防計画に所要の事項を明記することを実はやったわけであります。これによりまして、委託機関について
消防の機関がそれぞれ
事情を知ることができますので、その指導に当たるということができるようになりました。
さらに、防火業務の受託を業とする法人に対しましては、
防災に関する知識というのをやはり普及する必要がありますので、これに対しまして強力に指導しながら
消防機関がこれらの講習を行うということをいたしていきたいと思っております。
いずれにいたしましても、委託によって防火管理業務が十分に図られますように、責任体制を明確にしていくことが大変大事なことであるというふうに思っております。